@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

訴権【そけん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

訴権
そけん
Klagerecht; right in action; action
おもに民事訴訟において常用される概念。私人の民事訴訟制度を利用する権能をいい,裁判所に訴えを提起して審理判決を要求することを当事者の権利として把握する場合に用いられる。訴権について,その性質,内容およびいかなる要件のもとに訴権が認められるかを論じているのが訴権論である。現在では,裁判を求めるのに勝訴判決を要求することまでを認めるのは行過ぎであるとして,自己の主張当否についての本案判決を求める権利を訴権と解するという,本案判決請求権説が通説となっている。訴権は紛争国家の裁判所によって解決してもらう権利ととらえられている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

そ‐けん【訴権】
主として民事訴訟で、訴訟を提起して裁判所審判を求めることのできる権利。判決請求権。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

そけん【訴権 Klagrecht[ドイツ]】
民事の法律問題に悩む個人は相手方を裁判所に訴えて解決をはかることができる。たとえば,交通事故の被害者が加害者に対して損害賠償請求の訴えを起こしたり,夫婦一方が他方に対して離婚の訴えを起こしたりするのはそのである。このように,私人が国家(裁判所)に対し訴えを提起し,判決を求める地位を,私人の権利として観念した場合に,これを訴権という。訴権という権利をそもそも観念すべきか,そうだとしてもその内容がいかなるものであるかは,ドイツおよび日本の学説史上の一大論争点であった。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

訴権
そけん

訴えによって裁判所の審判を要求しうることを私人の権能としてみた場合の観念。民事訴訟においては「訴えなければ裁判なし」Nemo judex sine actoreとの法諺(ほうげん)が示すように、裁判所は訴え(判決の申立て)のあった事項についてだけ判決し、積極的に訴えのない事件や、訴えの範囲を超えた事項については判決しない。しかも裁判所は訴えがあれば、その訴えに対して審判するかしないかを選択する裁量の余地はなく、かならずなんらかの応答をしなければならない。すなわち、民事の紛争が生じた場合に、その当事者は権利保護を求めるため、国家の司法機関である裁判所に対して訴えを提起し、事件の審理とこれに基づく判決とを要求できることになっているのであって、このような判決の申立てができることを、その者の権利としてみた場合、それを訴権という。

 このような公法上の権利を有する当事者が裁判所に対して権利保護あるいは紛争解決を求めることのできる法理についての学説を訴権学説という。これは民事訴訟制度の発達と公法理論の発展に伴い、幾多の変遷を遂げて今日に至っている。略説すれば以下のとおりである。19世紀において、まず公法的訴権説が、きわめて素朴な学説ともいうべき私法的訴権説(原告の被告に対する私法上の権利を裁判所に対して行使する権利とする説)にかわって登場した。さらに、この公法的訴権説が抽象的公権説(訴権を人格権の発露とし、私人が国家に対して審理判決を求める公法上の権利とする説)から、裁判所に対して自己に有利な判決を要求する権利とする具体的公権説に進み、さらに具体的公権説の理論構造を発展させて、「訴訟の目的」たる実体関係を理論体系に取り入れ、訴えと判決との間に理論的連関をもたしめた権利保護請求権説が現れた。この説は一時期、民事訴訟法学界を風靡(ふうび)したが、現在ではこの説のほかに、本案判決請求権説、司法行為請求権説なども有力に唱えられている。また訴権論を論ずる意味がないとして訴権否認論の立場をとる学説もある。

[内田武吉]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

そ‐けん【訴権】
〘名〙 主として民事訴訟で、裁判所に訴訟を提起して審判を求めることができる権利をいう。判決請求権。〔仏和法律字彙(1886)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

訴権」の用語解説はコトバンクが提供しています。

訴権の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation