@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

証拠調べ【ショウコシラベ】

デジタル大辞泉

しょうこ‐しらべ【証拠調べ】
裁判所証拠方法を取り調べてその内容を把握し、心証を形成すること。証人鑑定人などの尋問聴取証拠書類証拠物閲読・検査など。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

しょうこしらべ【証拠調べ】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

しょうこしらべ【証拠調べ】
裁判所が証拠方法を取り調べ、事実認定についての心証を形成すること。証人・鑑定人などを尋問してその陳述を聴取したり、文書・検証物などを閲覧・検査する手続きをさす。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

証拠調べ
しょうこしらべ

裁判所が、証人、鑑定人、文書、証拠物など(これらを証拠方法という)を取り調べて、そこから得られる証言、鑑定などの証拠の内容(これらを証拠資料という)に接して、心証を形成するための訴訟行為をいう。

[内田一郎 2018年4月18日]

刑事訴訟における証拠調べ

公判期日における証拠調べをいう。例外として公判期日外の証拠調べをいうこともある。公判期日における証拠調べは、冒頭手続が終わったあとに行われる。証拠調べの初めに、まず検察官が、証拠により証明すべき事実を明らかにする。この際、予断排除の原則の適用がある。裁判所は、次に、被告人または弁護人にも、証拠により証明すべき事実を明らかにすることを許すことができる。前記の冒頭陳述が終わると、まず検察官が証拠の取調べを請求しなければならず、次に、被告人または弁護人は証拠調べを請求することができる。この際、不意打ちを防止するため、証拠調べ請求の事前告知の制度がある。証拠調べの請求は、第1回公判期日前を除いて、公判期日前にもこれをしてよい。被告人の供述が自白である場合には、犯罪事実に関する他の証拠が取り調べられたあとでなければ、その取調べを請求することはできない。さらに、証拠調べの請求をするには、証拠と証明すべき事実との関係(立証趣旨)を具体的に明示して、これをしなければならない。裁判所が証拠調べの請求を却下する決定または許容する決定をするには、検察官および被告人またはその弁護人の意見を聴かなければならない。裁判所は、その意見を聴いて、証拠調べの範囲、順序および方法を定めることができる。この場合、準備手続が活用される。裁判所が必要と認めるときは、職権で証拠調べをすることができる。この場合でも、検察官、被告人または弁護人の意見を聴いて決定をしなければならない。

 証拠調べの方式は、証人・鑑定人・通訳人・翻訳人はこれを尋問し、証拠書類はこれを朗読し、証拠物はこれを示し(展示という)、証拠物中書面の意義が証拠となる物の取調べは朗読し、かつ示すことによる。証人尋問は、刑事訴訟法第304条第1項・第2項の規定にかかわらず、交互尋問の方式で行われている。被告人に対して供述を強制することはできないが、その任意の供述は証拠とすることができる。証拠調べに関して検察官、被告人または弁護人は、異議を申し立てることができる。裁判所は、取り調べた証拠が証拠能力のないものであるときは、申立てまたは職権により証拠の排除決定をする。裁判所は、検察官および被告人または弁護人に対し、証拠の証明力(証拠価値)を争うために必要とする適当な機会を与えなければならない。

 なお、2004年(平成16)の刑事訴訟法改正により導入された公判前整理手続の決定があったときは、裁判所は、第1回公判期日前の公判前整理手続における証拠整理として、以下の証拠調べ手続を行うことができる。すなわち、証拠調べの請求をさせること、証拠調べの請求があった証拠について、その立証趣旨、尋問事項等を明らかにさせること、証拠調べの請求に関する意見(証拠書類について同意をするかどうかの意見を含む)を確かめること、証拠調べの順序および方法を決めること、および、証拠調べに関する異議の申立てに対して採否の決定をすること、である。

 また、2016年の刑事訴訟法改正により、取調べの録音・録画制度が導入され、裁判員裁判の対象事件および検察官の独自捜査事件(検察官が直接告訴・告発等を受け、または自ら認知して捜査を行う事件)について、原則として取調べの全過程の録音・録画が義務づけられた(刑事訴訟法301条の2第4項)。そして、検察官は、被告人または弁護人が被告人の供述の任意性に疑いがあるとして異議を述べたときは、その任意性を立証するため録音・録画の記録媒体の取調べを請求することが義務づけられた(同法301条の2第1項)。

[内田一郎・田口守一 2018年4月18日]

民事訴訟における証拠調べ

当事者間に争いのある事実の存否について、裁判所が心証を得るために、証拠方法を取り調べる行為をいう。証拠調べは、当事者の証拠の申し出(民事訴訟法180条)によって開始されるのが原則である(弁論主義)。ただし、職権探知主義の支配する訴訟(例、人事訴訟)においては、当事者の申し出を待たず、職権によって証拠調べをすることが認められている(行政事件訴訟法24条など)。また、弁論主義のもとでも、職権調査事項および調査の嘱託(民事訴訟法186条)、当事者尋問(同法207条1項)、検証に際しての鑑定(同法233条)などについては、職権で行うことができる。なお、正規の証拠調べ前に、裁判所があらかじめ証拠調べをして、その結果を確保する手続を証拠保全という(同法234条以下)。

[内田武吉・加藤哲夫]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

証拠調べ」の用語解説はコトバンクが提供しています。

証拠調べの関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation