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【し】

日本大百科全書(ニッポニカ)

詞(日本語文法)
日本語の文法で、単語を文法上の性質により2大別した場合の一類。他の一類を辞(じ)という。詞の概念は中世にも存したが、近世の鈴木朖(あきら)著『言語四種論』(1824初刊)では、さす所のないテニヲハ(辞)に対して、さす所あるもの、すなわち「体ノ詞・作用ノ詞・形状ノ詞」の3種が詞とされた。橋本進吉は、それだけである観念を表し、単独で文節を構成しうる語を独立詞または詞とする。ただし、接辞のように単独で文節を構成しえぬものをも含む。これに属する語は助詞・助動詞以外のものであり、いわゆる自立語がこれにあたる。時枝誠記(もとき)は日本古来の言語観を発展させ、言語主体に対立する客体界の事柄を、概念化の過程を経て表現する語を詞とした。これに属するのは体言、用言、連体詞、副詞(陳述副詞を除く)である。この考えによれば、感動詞、接続詞は客体的な事柄を表現しえないので、詞とは認められない。また、いわゆる形容動詞は、語幹部分が詞、語尾が辞として分解される。[青木伶子]
『橋本進吉著『国語法研究』(1948・岩波書店) ▽時枝誠記著『国語学原論』(1941・岩波書店) ▽時枝誠記著『日本文法 口語篇』(1950・岩波全書)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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