●説話【セツワ】
デジタル大辞泉
せつ‐わ【説話】
1 人々の間に語り伝えられた話で、神話・伝説・民話などの総称。「仏教
2 話をすること。ものがたること。また、その話。
「口に順いて―することを習わしめ」〈中村訳・西国立志編〉
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世界大百科事典 第2版
せつわ【説話 shuō huà】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
説話
せつわ
文字によらずに、口伝えによって継承される口承文芸のうち、散文で表現されるもの。歌謡の対。神話、伝説、昔話、世間話などが含まれる。体験的事実の報告ではなく、伝聞による報告であるところに特色がある。歌謡が表現の形式を重視し、おおむね音楽と一体になって歌われる文芸であるのに対して、説話はストーリーの展開に主眼を置いて語られる文芸である。沖縄県宮古(みやこ)列島では、説話に相当するものをユガタリ、歌謡に相当するものをアヤゴ(アーグ)とよぶ、文芸に関する語彙(ごい)体系がある。ユガタリは説話とまったく等しい概念で、神話、伝説、昔話、世間話を包括し、やはり伝聞の形で語るものであるという。文学史上では「物語」とよばれるものがほぼ説話に一致する。『今昔物語集』が「――と語り伝えたということである」と結んでいるのはその典型であるが、文学のほうでは、説話といった場合には短編の説話をさし、長編のものは物語とよぶのが普通である。
[小島瓔]
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精選版 日本国語大辞典
せつ‐わ【説話】
(2)日本では中古・中世を通じてもっぱら①の「話す」意で用いられていたが、神話・伝説・昔話などの総称としても使われ、現代では「今昔物語集」などの説話集の類を構成する一話一話を指してもいうようになる。
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