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談義本【だんぎぼん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

談義本
だんぎぼん
江戸時代中期の戯作 (げさく) の一種。いわゆる滑稽本先駆をなした。享保 12 (1727) 年の丹羽樗山作『田舎荘子』などを源流とするが,直接には宝暦2 (52) 年刊静観坊好阿作『当世下手 (いまようへた) 談義』が最初談義僧口調写し,江戸の風俗を忠実に描きながら滑稽のうちに庶民教化をねらったもので,以後,明和から安永にかけて続々と刊行され,教訓的な滑稽が江戸町人に迎えられた。なかでも平賀源内 (風来山人) の『根無草 (ねなしぐさ) 』 (63) ,『風流志道軒伝』は教訓より痛烈な風刺によって談義本の流れを変えた。次第に川柳,黄表紙,洒落本などに取って代られ,滑稽だけを描く滑稽本へと転進した。

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デジタル大辞泉

だんぎ‐ぼん【談義本】
江戸時代、宝暦(1751~1764)から安永(1772~1781)ごろにかけて多く刊行された滑稽(こっけい)な読み物。宝暦2年刊の静観坊(じょうかんぼう)好阿の「当世下手談義(いまようへただんぎ)」に始まる。談義僧・講談師などの口調をまね、おかしみの中に教訓をまじえ、社会の諸相を風刺した。滑稽本の先駆をなす。談義物

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世界大百科事典 第2版

だんぎぼん【談義本】
江戸時代の1752年(宝暦2)から89年(寛政1),寛政改革で弾圧されるまで流行した風刺的な小説の総称。当時〈教訓本〉〈よみ本〉〈談義本〉などといわれたが,実際は1752年の静観坊好阿(じようかんぼうこうあ)の《当世下手談義(いまようへただんぎ)》から始まった小説であるから,〈談義本〉という呼称が適当であろう。《下手談義》は宝暦の世相を風刺した滑稽小説であるが,大きな反響呼び,《教訓雑長持》《当風辻談義》などの後続作を生んだ。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

だんぎぼん【談義本】
江戸時代、宝暦(1751~1764)から寛政(1789~1801)・享和(1801~1804)にかけて流行した滑稽な読み物。1752年刊の静観房好阿作「当世下手談義いまようへただんぎ」に始まる。談義僧の口調をまね、滑稽味と教訓性とを合わせもち、社会を風刺した。滑稽本の先駆。談義物。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

談義本
だんぎぼん
享保(きょうほう)(1716~36)のなかばごろから安永(あんえい)・天明(てんめい)(1772~89)ごろまで、主として庶民教化を看板に掲げて、種々の社会風俗の微細な欠陥を笑いを交えて指摘し、描写するのを旨とした滑稽本(こっけいぼん)の一群をいう。基本型は半紙本四冊から五冊の藍色(あいいろ)表紙。初期は徳川吉宗(よしむね)の享保の改革政治に従った庶民童蒙(どうもう)教化運動の一端として位置し、増穂残口(ますほざんこう)の『艶道通鑑(えんどうつがん)』による世相批判や佚斎樗山(いっさいちょざん)の『田舎荘子(いなかそうじ)』に発する教訓寓話(ぐうわ)の形式をとるが、静観坊好阿(じょうかんぼうこうあ)作『当世下手(いまようへた)談義』(1752)によって仏教談義の舌講調が文章に採用され、世俗卑近の話題が豊富に取り上げられるに至って、その滑稽な内容と表現は大いに歓迎されて江戸を中心に流行し、談義本の名がある。さらに伊藤単朴(たんぼく)作『銭湯新話(せんとうしんわ)』などが続くが、やがて内容の教訓性よりも世相一般の穴探しのほうへと趣向が移り、ますます滑稽性を増大させて、滑稽本の世界を生み出す母体となる。後期江戸小説の出発点でもある。[中野三敏]
『中野三敏著『戯作研究』(1981・中央公論社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

だんぎ‐ぼん【談義本】
〘名〙 江戸時代、宝暦(一七五一‐六四)から安永・天明(一七七二‐八九)頃にかけて江戸を中心に流行した滑稽な通俗小説。宝暦二年刊の静観房好阿(じょうかんぼうこうあ)作「当世下手談義(いまようへただんぎ)」に始まる。談義僧の口調をまね、滑稽の中に教訓を託し、また庶民風俗を鋭く風刺して描くところに特色があり、のちの滑稽本の先駆となった。伊藤単朴の「俚俗教談銭湯新話」、風来山人(平賀源内)の「根南志具佐」「風流志道軒伝」などが著名。談義物。

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