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論衡【ろんこう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

論衡
ろんこう
Lun-heng
中国,後の思想家王充著書現存 84編。儒教諸説,戦国時代諸子ののほか,当時の政治,習俗俗説など多方面の問題を取上げて,実証的,合理的な批判を加えている。時代的制限はあるが,批判的精神に富んだ,当時としては珍しい文献である。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ろんこう〔ロンカウ〕【論衡】
中国、漢代の思想書。30巻85編。1編を欠く。後漢の王充著。迷信打破天人相関説をとる漢代儒教の不合理性の批判、実用的な創造性のある文学要求などを論じたもの。

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世界大百科事典 第2版

ろんこう【論衡 Lùn héng】
中国,後漢の王充の著書。85編。著述主旨は,いっさいの虚偽の知識を批判して公正な真理を導きだすことにあった。内容はひろく自然観,人性論から歴史,政治思想に及ぶ。気一元論から死後霊魂存続否定し,気の集散による生命の生滅を説いて,桓譚(かんたん)以来の無神論を徹底させ,物質的自然の固有運動を人間世界におし及ぼし実践努力の及びえない運数支配の命定論(宿命)を深く信じたため,祖霊崇拝の礼教道徳や迷信のいっさいを否定し,他方で現王朝の命運を称賛する反尚古の大漢思想を説いて,当時公認の天人感応の神秘的な災異説の根拠を失わせた。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ろんこう【論衡】
中国、後漢代の思想書。三〇巻。王充著。90年頃成立。後漢王朝を称賛し、儒家の尚古思想を厳しく批判、迷信を排撃するなど、自由主義的批判精神・実証的態度にあふれる。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

論衡
ろんこう
中国、後漢(ごかん)の思想家王充(おうじゅう)の著書。30数年の歳月を費やし、『論衡』30巻、85篇(へん)を著した。『隋書(ずいしょ)』経籍志はこの書を「雑家」に分類する。その内容は、不遇の生涯を反映してか、逢遇(ほうぐう)篇を冒頭に配し、仕官の遇・不遇は才能、行操と無関係であると説き、これを偶然によるものと解釈した。この偶然性は人為・有為を排する自然無為の天道観とかかわり、人間の運命、貴賤寿夭(きせんじゅよう)等々は、生命を得ると同時に天の星宿からもたらされる気の厚薄、星の尊卑により決定するという独得な運命論を展開した。天を自然天とする観点は、災異天譴(てんけん)説の批判ともなる。この批判は時の治政、帝王の統治を合理化する傾向をもつ。この線上に、王充は、漢代、とくに章帝の時代を聖世として頌(しょう)する大漢聖王論を展開する。また、神仙不老長生説の批判は無鬼論、薄葬論、祭祀(さいし)論へと体系化され、祭祀と吉凶禍福とは無縁であることを論ずる。これらの無神論は民間宗教批判とも深くかかわっている。[大久保隆郎]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ろんこう ロンカウ【論衡】
中国の雑家書。三〇巻。後漢の王充撰。五九年着手、九〇年完成。君主が良い政治を行なわないと天が地上に災いを及ぼすという天人相関説を単なる自然現象とみなし、天の意志を否定し、無意志な力「気」が万物の生成変化を支配するとし、鬼神の存在を否定。当時の国教の儒教をも強く批判。

出典:精選版 日本国語大辞典
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