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豚肉【ぶたにく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

豚肉
ぶたにく
pork
に用いられるの肉。豚はほかの家畜に比べ,大能力が大きく,皮下および内臓の周囲,筋肉中に多量の脂肪を蓄積し,しかも赤肉量は全体の 40%前後,脂肪組織も 20%前後と平均して高く,食用肉として非常にすぐれている。そのうえ,と体率は約 75%,脂肪可食部を含めた精肉合も 65%前後で,牛などに比べて高いのが特徴である。体脂肪は飼料の影響を受けやすく,肉質の良否,枝肉の歩どまりも飼養法に左右される。魚屑などを多く与えると魚油臭のひどい,いわゆる黄豚が生じやすく,ハムベーコンなど加工用にも適さない欠点がある。なお,原料豚は生後8~10ヵ月が最適で,体重も 90~110kg程度のものがよいとされている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

とん‐にく【豚肉】
豚の肉。ぶたにく。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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ぶた‐にく【豚肉】
食用にする豚の肉。とんにく。

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食の医学館

ぶたにく【豚肉】

《栄養と働き》


 豚肉は、日本人がいちばんよく食べている肉類で、その消費量は牛肉の約2倍になります(農林水産省「食糧需給表」)。
 中華料理でも、もっとも重要な食材として多用されていますが、逆にイスラム教やユダヤ教では食べるのを禁じていることは、ご存じのとおりです。
 日本で豚肉が一般に広まった時期は牛肉よりもあとで、とんかつが現れたのは明治30年代のことです。
〈ビタミンB1の含有量は、全食品中でもトップクラス〉
○栄養成分としての働き
 豚肉に含まれる栄養素のなかで注目したいのは、なんといっても豊富なビタミンB1です。部位によってちがいはありますが、その含有量は牛肉や鶏肉の5~10倍近く。食品全体のなかでもトップクラスの数字で、豚肉を100~150g程度食べれば、1日のビタミンB1の所要量を摂取できる計算になります。
 ビタミンB1は、別名「疲労回復のビタミン」ともいわれ、糖質をエネルギーにかえるとき不可欠な栄養素です。また、中枢神経や末梢神経(まっしょうしんけい)の正常な働きを保つのにも、重要な役割をはたしています。
 これが不足すると、体力気力が低下して慢性的な疲労感や眠気を感じたり、情緒不安定をまねくほか、食欲が落ちたり、手足にしびれが生じることもあります。最悪の場合、ビタミンB1欠乏症のかっけになってしまいます。
 そこで、疲れや倦怠感(けんたいかん)を強く感じたとき、夏バテで食欲の落ちたとき、イライラしたり集中力が低下しているときをはじめ、はげしい運動や肉体労働に従事している人、日ごろからストレスの多い環境にいる人なども、豚肉を積極的に食べるのがおすすめです。
 それから、アルコールが分解されるときにも、ビタミンB1が多く必要とされますから、お酒の好きな人も意識的に豚肉を献立に取り入れましょう。
 このほかにも豚肉は、ビタミンB2やナイアシン、ビタミンEなどを豊富に含んでいます。
 もちろん、ほかの食肉同様、良質のたんぱく質源でもあり、これらの栄養素が総合的に働くことで身体各部を形成・強化し、貧血や老化、肌荒れ、血栓症(けっせんしょう)の防止などに効果を発揮します。
〈豚の脂肪は牛肉より少なく、コレステロール値も低い〉
 豚肉というと、脂(あぶら)っこくコレステロールが多いなどのイメージをもたれがちです。
 しかし、実際にはもも肉をくらべた場合、脂身(あぶらみ)付きのものでも脂質は10.2gで、鶏もも肉(皮付き)の場合は14.0gなので、豚肉のほうがずっと脂肪分が少ないのです。

《調理のポイント》


 現在、店頭にならぶ豚肉の大半は、大型種といわれるランドレースや大ヨークシャーなどの肉。鹿児島産の銘柄豚として人気の高い黒豚はバークシャーという種類で、成育期間が長いため生産量が少なく価格は割高ですが、肉質のよさが売り物です。
 肉を買うときは、赤身が光沢のある灰色がかった淡いピンク色、脂身はきれいな白色で、さわると弾力のあるものを選びましょう。
 調理の際には、豊富なビタミンB1を損なわないようにすることがいちばんのポイント。
 ビタミンB1はアリシンという物質といっしょに摂取すると、体内への吸収率が高まるという性質をもっています。アリシンはニンニクやネギ、タマネギ、ニラなどの野菜に多く含まれていますから、料理の際はこれらと組み合わせるのが、豚肉の効用を生かすコツです。
○注意すべきこと
 豚肉は牛肉にくらべて寄生虫がつきやすいので、かならず中まで火をとおしてから食べるようにしましょう。また、いたむのも早いので、買ってきたらできるだけ早く食べるようにすることもたいせつです。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

ぶたにく【豚肉 pork】
ブタはウシと同じころ,定着農業の発展とともに家畜化された。ヨーロッパでは前2500年ころの新石器時代にブタは飼われており,古代ギリシア人はこれを肥育して盛んに食べていた。古代ゲルマン人やローマ人は,ことに豚肉の愛好者であった。ブタの祖先種であるイノシシは温帯地方の生物で,旧大陸の同地帯に広く生息していたため各地で独立に家畜化された。中国では野猪(やちよ)より家畜化され,最古の食用獣である。日本でも縄文時代以後イノシシは盛んに食べられていたが,野猪がいつ家畜化されたかについては異論があってはっきりしない。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

豚肉
ぶたにく

食用肉の一種。ハム、ソーセージなどの加工原料としての用途も大きい。脂肪はラードとして利用される。

[河野友美]

歴史

ブタの先祖である野生のイノシシは、アジア、ヨーロッパに広く分布していた。そのため、イノシシを食用にすること、また、イノシシを捕らえて飼育することは早くから中国やエジプト、ギリシアなどで同時発生的に行われている。中国では紀元前2200年ごろにはすでにブタが飼育され、豚肉は羊肉とともに重要な食肉となっている。また、古代エジプトの原始農耕時代(前5000以降)に養豚が行われていたことが壁画にうかがえる。古代ギリシア(前2000ころ)では豚肉を食べることが一般的に広がり、ハムやソーセージのような肉加工品もつくられている。一方、イスラム教やユダヤ教、ヒンドゥー教では豚肉をタブー視し、徹底して豚肉を避けている。中国のように豚肉を多く食べる国では、イスラム教徒専門の飲食店が存在し、主として羊肉や牛肉を用いている。

 日本では、縄文・弥生(やよい)時代の貝塚からイノシシの骨が出土しており、なかには鏃(やじり)の刺さったままの骨片もあった。銅鐸(どうたく)には、イヌを使い、弓矢でイノシシを狩る図も描かれている。この時代、イノシシの肉はシカの肉とともにもっとも多く食用とされていた獣肉である。『古事記』には、天皇の食事を奪った山代(やましろ)の猪甘(いかい)の伝承があり、猪甘(猪飼)部の部民がイノシシを飼養しながら天皇の食事にも奉仕していたことを思わせる。このとき飼養された「猪(いのしし)」が、家猪(かちょ)すなわちブタ(豚)であったか、野猪すなわちイノシシであったのか諸説あるが、おそらくはイノシシは家畜化に至らず、したがってブタの飼養も行われなかったと思われる。中国の影響を受けて、沖縄地方で早くから豚肉が食用とされていた(室町中期には豚肉を用いた沖縄料理のあったことが記録にある)。江戸時代には、沖縄から養豚が鹿児島に伝わり、鹿児島でも豚肉を食用とすることになった。また、とくに長崎では中国から養豚が伝わり、長崎に在留する外国人のためにも養豚と豚肉を食べることがかなり一般化していた。明治になって肉食が奨励されたが、豚肉よりも牛肉が中心で、豚肉が全国的に普及したのは明治中ごろからである。

[河野友美]

豚肉の特徴と部位

豚肉は淡紅色で肉質が柔らかく、脂肪が肉と層状になっている。牛肉や鶏(とり)肉に比べ一般に脂肪が多いと思われているが、近年は嗜好(しこう)の変化から脂肪の少ない品種に改良され、ヒレ、もも肉など部位を選べば、むしろ他の肉より脂肪は少ない。豚肉の脂肪は融点が低いので、口中で滑らかな感触がある。脂肪層が白くて餅(もち)状のものがよい豚肉である。部位は通常、かた肉、かたロース、ロース、ばら肉(三枚肉ともいう)、ヒレ、もも、そとももに区分される。ヒレはもっとも柔らかい部分で、脂肪も少ない。ばら肉は脂肪がもっとも多く、ベーコンに加工される部分である。中国、沖縄など豚肉の利用の多い所では、以上の肉のほかにあらゆる部分が利用される。あばら骨(スペアリブともいう)、足、頭、皮、耳、鼻、内臓、血液などいろいろに特有な料理にされる。

[河野友美]

栄養

脂肪、タンパク質のよい給源で、ビタミンでは牛肉や鶏肉に比べB1が多い。とくにヒレ、もも肉など脂肪の少ない部位にビタミンB1が多く、牛肉や鶏肉の約10倍含まれる。脂肪は牛肉に比べ、リノール酸が多いのが特徴。

[河野友美]

調理

有鉤条虫(ゆうこうじょうちゅう)などの寄生虫の心配があるので生食を避け、よく火を通す必要がある。料理にはカツレツ(とんかつ)、ステーキ、ローストポーク、バター焼き、しょうが焼き、焼き肉、酢豚、豚汁、炒(いた)め物、煮込みなどが一般的。焼き豚(または焼き肉)は、しょうゆ、酒、スパイスで調味したロースまたはもも肉をあぶり焼きしたもの。沖縄料理には数多くの豚肉料理があるが、代表的なものは、らふてー(沖縄風ブタの角煮)、コンブとあばら骨を煮込んだそーき骨の汁物、足てびち(足とコンブを薄味に煮込んだもの)などがある。また、保存のため塩漬け豚肉をつくり、これを料理に用いる。ドイツ料理のアイスバイン(もも肉の塩漬け)、アメリカ料理のポークビーンズなど各国に豚肉料理がある。

[河野友美]

『畑田勝司監修、食肉通信社出版局構成・編『豚枝肉の分割とカッティング 豚肉を商品化するまで』(2002・食肉通信社)』『石川楨三著『豚肉を極める――おいしい豚肉づくりに賭ける』(2004・グラフ社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

とん‐にく【豚肉】
〘名〙 ブタの肉。ぶたにく。
※山陽詩鈔(1833)四・麑洲逆旅歌「豚肉竹筍旅飯腥、寄身側肩累跡裡」

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ぶた‐にく【豚肉】
〘名〙 食用にする豚の肉。とんにく。
※経済小学家政要旨(仮名付)(1877)〈永峰秀樹訳〉一「豚肉(ブタニク)や豆を以て最上の食物となして」

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