@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

資源ナショナリズム【しげんナショナリズム】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

資源ナショナリズム
しげんナショナリズム
資源保有国の自国資源に対する主権回復のイデオロギーないしはその運動のこと。具体的な動きとしては,(1) 資源の開発,生産にたずさわる外資系企業の国有化またはその事業への参加,(2) 生産国カルテルの結成などを通じた価格引上げ,生産・供給制限などがある。資源ナショナリズムは,1973年 10月の石油輸出国機構 OPECによる石油戦略を契機に,特に発展途上国において世界的に高揚したが,その萌芽はすでに 1952年の第7回国連総会に見出される。その後「天然資源に対する恒久主権」に関する9ヵ国専門委員会の設置を経て,62,65年の国連総会では「天然資源に対する恒久主権」が採択された。特に 65年の決議では天然資源の有限性が指摘されるとともに,その開発を独占してきた多国籍企業の活動に対する規制と自力による開発,利用の権利が強調されている。発展途上国はその後も国連貿易開発会議国連工業開発機関および国連資源特別総会などの場で,先進国に対し自国資源に関する主権回復を強く主張している。今日では石油,銅,リン鉱石など主要資源についての生産国主権はほぼ確立したといえる。 (→新国際経済秩序樹立に関する宣言 )

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

朝日新聞掲載「キーワード」

資源ナショナリズム
資源保有国が、自国の資源についての主権を回復しようとする動き。生産・輸出に際して、自国の企業の利益や国内への供給を優先するなどの様々な政策を打ち出す。通常の市場メカニズムや経済合理性に反する場合もある。最近では、ロシアベネズエラなどで資源ナショナリズムの高まりがみられる。極東の石油・天然ガス開発プロジェクト「サハリン2」では、ロシアの資源ナショナリズムによって日本企業が権益縮小を迫られた。
(2007-08-11 朝日新聞 朝刊 政策総合)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

デジタル大辞泉

しげん‐ナショナリズム【資源ナショナリズム】
豊富な天然資源を保有する開発途上国で、先進国の大企業による生産と利益の独占を排除し、自国の発展のために資源を役立てようとする動き。1970年代から高まる。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

しげんなしょなりずむ【資源ナショナリズム】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

しげんナショナリズム【資源ナショナリズム】
石油などの天然資源を保有する発展途上国が資源に対する主権を回復し、自国の利益のためにその生産量や輸出価格などの決定を自らが行おうとすること。外国採掘会社の国有化、OPEC(オペック)による原油価格引き上げなど。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

資源ナショナリズム
しげんなしょなりずむ
nationalism over resources
主として開発途上の資源保有諸国による、天然資源に対する支配権拡大の主張と、それを実現するための諸活動のことをいう。資源ナショナリズムの先駆的形態は1962年に国連で採択された「天然資源に対する恒久主権に関する決議」にみいだすことができ、そこでは、天然資源がその保有国に属し、資源保有国の民族的発展とその国民の福祉のために使用されるべきことが確認された。また、今日の開発途上諸国の資源ナショナリズムは新国際経済秩序によって象徴され、その考え方は74年に国連で採択された「新国際経済秩序の樹立に関する宣言」と「国家の経済権利義務憲章」で明確にされた。とくに前者においては、いずれの国も自国の天然資源を保護するために、国有化および所有権を国民に移転する権利をもち、さらに天然資源に対する効果的な管理および自国の状況にふさわしい手段によって資源を開発する権利をもつことが強調されている。また、資源ナショナリズムをもっとも具体的に表現したものはUNCTAD(アンクタッド)(国連貿易開発会議)の「一次産品総合プログラム」であるが、一次産品交易条件の持続的改善のための資源カルテル(生産国同盟)の結成、開発途上諸国による外国企業の国有化、資源輸出価格の輸入品価格へのインデクセーション(物価スライド制)、開発途上諸国産品の先進国市場へのアクセスの改善、開発途上諸国の工業化の推進、などの諸施策も資源ナショナリズムの発現形態である。[入江成雄]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

旺文社世界史事典 三訂版

資源ナショナリズム
しげんナショナリズム
先進諸国の経済発展を第一義に考えた従来の資源開発や輸出を改め,発展途上国が資源を自国の経済に有効活用すべきであるという考え方
1964年の第1回国連貿易開発会議(UNCTAD)で「援助よりも貿易を」というスローガンが打ち立てられ,また60年代から「資源有限」の考え方が広く普及したことが背景となっている。この流れは1970年代のアラブ石油輸出国機構(OAPEC)の石油戦略によって大きなものとなり,74年の国連資源特別総会は「新国際経済秩序樹立に関する宣言(NIEO)」を採択するに至った。しかし1990年代以降は経済発展だけではなく環境の視点も重視されるようになり,地球温暖化をめぐる問題などで,先進諸国と途上国の新たな対立が生まれている。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
小豆畑和之 石井栄二 今泉博 仮屋園巌 津野田興一 三木健詞
 
Copyright Obunsha Co.,Ltd. All Rights Reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

資源ナショナリズム」の用語解説はコトバンクが提供しています。

資源ナショナリズムの関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation