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【せん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典


せん
日本史上,社会から卑賤視され,身分的に最下層におかれた人々。古くは,奴婢と総称された。令制では,人民は良と賤の身分に分けられ,戸令に,陵戸官戸家人,公奴婢,私奴婢を五色の賤といい,結婚にも制限が加えられ,異色の者同士が結婚したときには,その所生の男女の帰属についても,種々の規定が設けられ,良民との通婚は許されなかった。しかし,良と賤との間に生れた男女は,一定の手続を経たうえで良民に帰属させるという解放の道も開かれていた。奈良時代には,賤民解放もときにより行われたが,その全面的解放が行われたのは平安時代の延喜年間 (901~923) のことであった。しかし,平安時代後期からは,餌取 (えとり。タカの餌のために鳥や牛馬の肉をとる者) ,犬神人 (いぬじにん) ,夙の者河原者,屠児 (とじ) など散所非人と呼ばれる賤民が現れた。江戸時代になると,四民 (→士農工商 ) の下に穢多,非人などの賤民身分が法制的に設けられた。明治4 (1871) 年太政官布告によって,穢多,非人の称号は廃止され,法制的には賤民身分はなくなった。しかし穢多身分の系譜をひく人々は新平民などの賤視的称呼を受け,身分遺制に伴う物心両面の社会的差別をこうむり,第2次世界大戦後にまで及んでいる。 (→部落解放運動 )  

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デジタル大辞泉

しず〔しづ〕【×賤】
[名]卑しいこと。身分の低い者。
「貴人(あてびと)、―が身何の変わりたる所あるべき」〈藤村・春〉
[代]一人称の人代名詞。拙者。わたし。江戸時代に幇間(ほうかん)などが用いた。
「君さへ合点なさるれば、―が聟になるぢゃげな」〈浄・卯月の紅葉

出典:小学館
監修:松村明
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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せん【賤】[漢字項目]
[音]セン(漢) [訓]いやしい しず いやしむ
身分が低い。いやしい。「貴賤下賤(げせん)卑賤貧賤
さげすむ。いやしむ。「賤称
自分をけんそんしていう語。「賤妾(せんしょう)」
[難読]山賤(やまがつ)

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世界大百科事典 第2版

せん【賤】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

精選版 日本国語大辞典

しず しづ【賤】
[1] 〘名〙 いやしいこと。いやしい者。身分の低い者。
※曾丹集(11C初か)「あやめ草しづのさはかまぬれぬれも時にあふとぞ思ふべらなる」
※浮世草子・武道伝来記(1687)二「様々身をもだへ、賤(シヅ)さへ笑ふも恥ずして」
[2] 〘代名〙 ((一)からか) 自称。わたくしめ。しずが。近世、幇間や色男などの用いた語。
※仮名草子・薄雪物語(1632)下「見そめしよりしづが心をつくしぶね、こがれしことも今ははや」
[語誌]上代に見られる「しづえ(下枝)」など、下を表わす語「し(下)」に由来する。「づ」が古くから濁音であったかどうかは定かではないが、「日葡辞書」の「Xizzu(シヅ)」により中世末期には濁音であったことがわかる。近世には自称として用いられた。

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せん【賤】
〘名〙
① 卑しいこと。身分の卑しいこと。また、その者。
※史記抄(1477)一八「貴と云へばうらに賤あり」 〔論語‐里仁〕
② 令制で、一般の良民よりも身分的に卑しいとされた人民。陵戸(りょうこ)・官戸・家人(けにん)・公奴婢(くぬひ)・私奴婢の区別があり(五色の賤)、良民との通婚を許されなかった。奴婢は最も卑しく、売買・譲渡の対象となった。賤民。
※東南院文書‐天平一九年(747)一二月二二日・坂田郡司解「近江国坂田郡上丹郷戸主堅井国足戸口息長真人真野売賤」

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日本大百科全書(ニッポニカ)


せん

良賤

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