@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

赤絵【あかえ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

赤絵
あかえ
浮世絵および陶磁器の用語。
(1) 幕末~明治頃の錦絵のうち,鉱物性染料を用いた赤色の目立つ色摺りの濃い作品。
(2) 上絵付けを施した陶磁器の一種で,ガラス質の上絵具(赤,緑,黄,紫,青)で文様を描いたもの。中国では宋代に始まって(宋赤絵),元,明代以降に発達し,五彩とも呼ばれる。日本では古赤絵,万暦赤絵,天啓赤絵,呉須赤絵などが茶人たちに愛好され,日本の赤絵の発展に大きな影響を与えた。江戸時代初期に酒井田柿右衛門柿右衛門〈1世〉)が赤絵磁器の焼成に初めて成功し,柿右衛門古伊万里古九谷京焼などが有名。
(3) 古代ギリシア陶器の絵付けの一技法(→赤像式陶器)。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

あか‐え〔‐ヱ〕【赤絵】
赤色を主として彩色を施した陶磁器。また、その絵。中国では五彩という。中国の宋赤絵金襴手(きんらんで)赤絵・万暦(ばんれき)赤絵呉須(ごす)赤絵、日本の伊万里(いまり)赤絵・九谷赤絵の類。
江戸末期、疱瘡(ほうそう)よけに用いた赤1色刷りの版画疱瘡の子に赤いおもちゃを持たせておくと病気が軽くすむという俗信から起こった。疱瘡絵

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

あかえ【赤絵】
陶磁器をおおうガラス状の被膜,釉(うわぐすり)の上に赤や緑,黄,などガラス質の色釉(いろぐすり)で文様を施したもの。赤を主調とするところから日本でとくに赤絵と総称され,また色絵とも呼ばれ,中国では五彩と呼んでいる。また釉の上に着彩されるところから上絵(うわえ)とか上絵付とも呼ばれる。赤絵は上絵付ものの一種であるが,着彩にはさまざまな中間色を含む色彩を表し,明治以後西欧から輸入され,日本でも改良普及した西洋絵具と和釉(わぐすり)と呼ぶ伝統的な絵釉とが使われる。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

赤絵
あかえ

色絵(いろえ)、五彩(ごさい)ともよばれる絵付陶磁の一種。白釉(はくゆう)陶や白磁胎の釉面に上(うわ)絵の具をもって絵付を施し、錦窯(きんがま)とよばれる耐火れんが製の小さな窯で焼き付けた加飾陶磁。とくに赤絵の具が基調になっているところから赤絵の名がある。この技術は、12世紀末に中国北部の磁州窯で始まり、世に宋(そう)赤絵といわれている。14世紀には江西省の景徳鎮(けいとくちん)窯が白磁胎赤絵に成功してから一挙に普及し始め、明(みん)代後半から清(しん)代には赤絵の全盛期が築かれた。日本では江戸時代初期の17世紀前半に九州有田の陶工酒井田柿右衛門(かきえもん)が中国に学んで開発した。ほぼ同じころ京都の東山一帯の窯でも赤絵が試みられ、1657年(明暦3)には御室(おむろ)焼の野々村仁清(ののむらにんせい)が京焼赤絵を成就している。

[矢部良明]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

あか‐え ‥ヱ【赤絵】
〘名〙
① 赤色をおもに使った陶磁器の上絵付け。また、その陶磁器。宋(そう)赤絵、明(みん)赤絵、万暦(ばんれき)赤絵、古赤絵、九谷赤絵の類。錦手(にしきで)。色絵。
※浄瑠璃・心中刃は氷の朔日(1709)上「あかゑのちゃはん手にすへて」
② 赤一色で刷った版画。江戸時代、赤色は疱瘡を軽くする力があるとされ、赤色の版画や絵本を病児に持たせたもの。赤摺絵(あかすりえ)。疱瘡絵。
※雑俳・柳多留‐一一〇(1830)「筋のいいお疱瘡(やい)赤絵がたんと付」
③ 江戸末期から明治初年にかけて流行した、赤色を多く用いてあるどぎつい錦絵。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

旺文社世界史事典 三訂版

赤絵
あかえ
明・清代に発達した色彩陶磁器の総称
白磁に赤・緑・黄・黒・などで文様を描いたため,中国では五彩ともいう。その起源は13世紀,南宋のころとされるが,14〜15世紀以降,江西省の景徳鎮を中心に発達し,清の康熙 (こうき) ・乾隆 (けんりゆう) 時代にその技術は最高に達した。日本には江戸初期に製法が伝えられ,肥前(佐賀県)の有田,京都,加賀(石川県)の九谷などで赤絵が焼かれるようになった。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
小豆畑和之 石井栄二 今泉博 仮屋園巌 津野田興一 三木健詞
 
Copyright Obunsha Co.,Ltd. All Rights Reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

赤絵」の用語解説はコトバンクが提供しています。

赤絵の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation