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超帝国主義論【ちょうていこくしゅぎろん】

日本大百科全書(ニッポニカ)

超帝国主義論
ちょうていこくしゅぎろん
Ultraimperialismustheorie ドイツ語

第一次世界大戦期に、ドイツ社会民主党の理論家カール・カウツキーが提唱した帝国主義の理論をいう。彼は、帝国主義を、後進的農業地域を征服・併合しようとする近代的工業資本主義の行動、とくに20世紀資本主義の支配的な資本形態である金融資本が、独占的な超過利潤の獲得を目ざして、19世紀の自由貿易政策にかえて採用する政策体系、と規定した。さらに、第一次世界大戦のような帝国主義戦争は、一般国民大衆のみならず、資本家階級にも莫大(ばくだい)な政治的・経済的負担を課し、この負担と不利益を回避しようとする「資本家たちの国際的協調」の行動を促進するであろうと予想した。つまり超帝国主義とは、大戦を契機として新たに生まれるであろう、資本主義体制の維持と発展のための帝国主義国家間の国際的協調の新しい政策体系をさすものであった。そして彼は、一方で帝国主義的対立を克服しての資本主義的世界の平和的かつ協調的発展の可能性を予見し、他方でこの国際的な金融資本の新しい支配体制に対応した国際的なプロレタリア階級の新しい闘争の必要性を強調した。しかしこの理論は、ロシアの革命家レーニンらによって、帝国主義的な対立と戦争を不可避とする立場から厳しく批判され、ロシア革命の成就(じょうじゅ)のなかで政治的に葬られた。だが第二次世界大戦後の資本主義体制世界の動きに照らして、この論争の再検討が必要と思われる。

[吉家清次]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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