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蹴鞠【けまり】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

蹴鞠
けまり
(しゅうきく) ともいう。数人が革靴をはき,革製の鞠を落すことなくり上げ,その回数を競う古典的な屋外遊戯皇極天皇の3 (644) 年,中大兄皇子が法興寺 (飛鳥寺) でこれを行なった話が『日本書紀』にあり,すでにこの頃行われていたことがわかる。盛んになったのは 12世紀頃からで,鎌倉時代に蹴鞠道として完成,難波 (なんば) ,飛鳥井 (あすかい) の2家が,代々指導者としての地位を伝えた。蹴鞠は,懸 (かかり) と呼ばれる,マツヤナギ,サクラ,カエデの木を4隅に植えた約 15m平方の場で行われる。競技は普通,4隅の木の下に2人ずつ8人が立ち,樹の下に立つ上足 (じょうそく) と呼ばれる最も熟練した者から蹴りはじめ,3度蹴って次々に渡していく。宮廷のみならず,その流行は鎌倉幕府など武人のなかにまで及び,現在でも京都蹴鞠保存会,金刀比羅 (ことひら) 宮 (香川県) などで行われている。

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蹴鞠
しゅうきく
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デジタル大辞泉

け‐まり【蹴×鞠】
けって遊ぶのに用いる鹿革製のまり。
古代以来、貴族の間で行われた屋外遊戯。数人が革沓(かわぐつ)を履き、鹿革製の鞠を落とさないように、足のでけって受け渡しする。ふつう、鞠壺(まりつぼ)または懸かりと称する、四隅に桜・・楓(かえで)・松を植えた庭で行われた。鎌倉時代ごろから体系化されて、飛鳥井(あすかい)・難波(なんば)の両流派が栄えた。しゅうきく。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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しゅう‐きく〔シウ‐〕【蹴×鞠】

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日本文化いろは事典

蹴鞠
蹴鞠は今から1400年程前に中国から伝わった遊びで、鞠庭〔まりにわ〕と呼ばれる専用の庭で鞠を蹴る技術の高さを競います。相手に受け取りやすく、打ち返しやすいを送る上手さを競う平和的な競技です。

出典:シナジーマーティング(株)

世界大百科事典 第2版

けまり【蹴鞠】
〈しゅうきく〉ともいう。足で皮製の鞠(まり)を一定の高さにけあげて,墜落させることなく,正格な動作でける回数の多いのを優秀とする古典的な遊戯。すでに7世紀の半ば,中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)が法興寺のツキ()の木の下で鞠をけった話は有名であるが,12世紀ころから盛大になって,設備や技術の上にも一定の形式ができ,蹴鞠道としての完成をみるとともに,この種の芸道に関してはすべて技芸の中心的指導者による独占的家業として伝えられた。

出典:株式会社平凡社
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しゅうきく【蹴鞠 Cù jú】
中国では,三皇五帝の一人黄帝(こうてい)が始めたと伝えられる。《史記》の蘇秦伝に〈蹋鞠(とうきく)〉のことが記されるから,戦国時代にはすでに存在していたとみられるが,古代の競技法はつまびらかでない。漢代には,武人の教練として大いに流行したようで,《漢書》芸文志(げいもんし)の兵家のには〈蹴鞠二十五篇〉を著録する。当時はゴールに相当する〈鞠域〉を使用したらしい。鞠を落とさないように蹴りつづける競技法については,宋代に著された《蹴鞠図譜》に,1人でする〈一人場(いちにんじよう)〉や複数でする場合の蹴り方が記されている。

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精選版 日本国語大辞典

け‐まり【蹴鞠】
〘名〙
① 蹴って遊ぶまり。鹿のなめし革で作った直径七、八寸(約二一~二四センチメートル)のもの。しゅうきく。
※字鏡集(1245)「毱 ケマリ」
※不審条々(1403)「おさなき御子孫達に、歌の短冊と蹴鞠をもたせ申され候て」
② 古代以来、主に朝廷、公家の間で行なわれた遊戯。通常八人が革の沓(くつ)をはいて、鹿革のまりを足の甲でけり上げ、地に落とさないように受け渡す。蹴る回数の多少を競うとともに、まりの軌跡や蹴手の姿勢の優美をも競った。普通、鞠壺(きくつぼ)、または懸(かかり)と称する七間半(約一四メートル)四方の東北の隅に桜、東南に柳、西南に楓(かえで)、西北に松を植えた庭で行なわれた。鎌倉時代、後鳥羽院の頃に体系化されるようになり、難波流、飛鳥井流などの流派があったが、雅経を始祖とする飛鳥井家が室町以後江戸時代を通じて主流となって、将軍家御師範家として栄えた。しゅうきく。
※咄本・春袋(1777)字知「なんと、けまりといふ事は、京都のあさかいといふ公家衆が元根だ」

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しゅう‐きく シウ‥【蹴鞠】
※家伝(760頃)上「儻過于蹴鞠之庭、中大兄皮鞋随毬放落」
※太平記(14C後)一三「歌舞・蹴鞠(シウキク)の隙には、弓馬の達者を召され」 〔漢書‐東方朔伝〕

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まり‐こ・ゆ【蹴鞠】
〘連語〙 蹴鞠(けまり)をける。
※石山寺本瑜伽師地論平安初期点(850頃)二三「謂は所る按摩し、拍毱(マリコエ)、託石(いしなげ)し、跳躑し」

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