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身体【しんたい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

身体
しんたい
corps(仏)
近世ヨーロッパ思想における身体は,R.デカルトがキリスト教の霊肉二元論の持つ道徳的判断を取り払って,理論的見地から物質と精神に分けて以来,心と全く無関係な物質メカニズムとみなされ,この土台の上に自然科学 (近代医学など) が築かれてきた。近代哲学は,精神の本質を理性に求め,身体と関係の深い感覚や感情・本能などを避けたのである。しかし,このような近代的身体観に対し,「近代人は身体の重要性を忘れている」と主張した F.ニーチェ以来,反省が起こってきた。現代において,H.ベルグソンや M.メルロー=ポンティのように心理学や精神病理学の研究に注目しながら,心身の相関関係を分析し,近代的身体観を克服しようとする動きが見られる。とりわけメルロー=ポンティは,E.フッサールの現象学的方法を踏まえ,人間が意味を構成していく中心点を「意識」から「身体」へと移し換え,人間は「身体」を介し直接に世界とつながり合っていくと考えた。こうして,精神と身体が裂開しているのに先立つ,身体と世界とをともに仕立て上げている原初の可感的なるものを「肉 chair」と呼んで,この土台の上に,近代的二元論を克服しようとしたのである。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

しん‐たい【身体】
《古くは「しんだい」とも》人のからだ。肉体。体躯(たいく)。身(み)。「身体強健」

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

しんたい【身体】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

しんたい【身体】
古くはしんだいしんていとも
人の体。肉体。体軀たいく。 → 肉体補説欄

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

身体
しんたい
body英語
corpsフランス語
Krperドイツ語
通常は人間の生理的・物理的部分をいう。しかし身体は、人間のもつ心的側面を担う部分としての「心」と相関的に、生理的・物理的側面を担うものと考えられた。したがって歴史的にも身体の性格づけは、心をどうとらえるか、またそれが心とどのような関係をもつかで定まる。たとえば心を個人的霊魂と考え、身体をその「容(い)れ物」とする場合でも、心の自由さを奪う檻(おり)であることが強調されるときと、心の意図したことを行為によって実現する道具としての役割が強調されるときとがある。また心を「わたし」あるいは主観ととらえる近世哲学においても、主観を行為するものと考えるほど、身体はその活動を保証する積極的意味合いが強くなるが、反面、主観の観照性(行為せずにただ見聞きする「わたし」としての性格)が重視されるほど、身体は主観の制約性(主として特定視点からしか見聞きできぬ点)としての消極的意味合いが強まる。なお、それらの一般的傾向の極端には、身体は心の産物であるとする唯心論や、逆に、身体(脳など)の働きとして心が存在すると主張する唯物論がある。[伊藤笏康]
『プラトン著、藤沢令夫訳『パイドロス』(岩波文庫) ▽デカルト著、桂寿一訳『哲学原理』(岩波文庫) ▽カント著、篠田英雄訳『実践理性批判』(岩波文庫) ▽メルロ・ポンティ著、竹内芳郎・小木貞孝他訳『知覚の現象学I』(1967・みすず書房)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

しん‐たい【身体】
〘名〙 (古くは「しんだい」とも) 人間のからだ。肉体。体躯(たいく)。身(み)。しんてい。
※万葉(8C後)五・八〇〇・序文「意気雖青雲之上 身体猶在塵俗之中
※当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉二「身体(シンタイ)肥満の大娘(おほしんぞ)に」 〔戦国策‐楚策・襄王〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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