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軍事衛星【ぐんじえいせい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

軍事衛星
ぐんじえいせい
military satellite
軍事に利用される人工衛星。アメリカでは敵地上空から写真撮影して調査する偵察衛星 (ディスカバラー,サモス,ビッグバード,キーホール,ラクロスなど) ,敵のミサイル発射を探知して地上に知らせる早期警戒衛星 (ミダス,DSP) ,本国と各国にいる駐留軍や航空機などとの通信連絡に使われる軍事用通信衛星 (クーリエ,コムサット,フリートコム,DSCS,AFSATCOM,FLTSACOM,SDS,LES) ,海軍や空軍が潜水艦や航空機に正確な位置を知らせる航法衛星 (トランシット,ナブスター) ,弾道ミサイルの目標を選定したり,大陸間の距離を精密に測定する測量衛星 (セコア,ジオサット) ,地上や空中で行われる核実験を探知する衛星 (ベラ・ホテル,セントリー,NUDETS,IONDS) などがある。このほか目的のはっきりしない秘密衛星も多い。旧ソ連のコスモス衛星のなかにも,偵察を目的としたスパイ衛星や,軍事用通信衛星,衛星破壊用衛星など秘密軍事衛星が数多いとみられている。宇宙平和利用条約では,大量破壊兵器衛星軌道に打上げることは禁止しているが,そのほかの軍事衛星は禁止していない。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ぐんじ‐えいせい〔‐ヱイセイ〕【軍事衛星】
軍事上の目的に使用される人工衛星。偵察・警戒・監視・通信衛星などがある。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

ぐんじえいせい【軍事衛星 military satellite】
軍事目的に開発・使用される人工衛星システムをいう。その主要な用途は,偵察や監視などの軍事情報収集,通信や航法などの軍事行動の統制・支援,敵衛星や弾道ミサイルなどの要撃,および技術開発実験である。その歴史は1957年の世界初の人工衛星スプートニクSputnik打上げ直後に始まり,冷戦期間中はアメリカおよび旧ソ連が打ち上げた衛星総数の75%以上が軍事衛星と推定されている。システムは,衛星本体,打上げ施設,地上局,艦船,航空機などで構成される。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

軍事衛星
ぐんじえいせい

偵察・監視による情報収集および通信など、軍事目的で使用される人工衛星。1955年に米空軍が偵察衛星の開発計画を推進したことに始まり、1957年にソ連がスプートニク人工衛星の打上げに成功してから米ソ間で軍事衛星の開発競争が本格化した。軍事衛星には、軌道方式に応じて一般的に早期警戒衛星(静止軌道衛星)と偵察衛星(周回偵察衛星)に区分される。早期警戒衛星は特定地域の上空3万6000キロメートルを地球の自転にあわせて移動する常態監視可能な静止衛星である。一方、偵察衛星は上空200キロメートルから800キロメートルまでの低高度を周回して画像を取得する衛星であり、その解像度は早期警戒衛星よりも精密であるといわれているものの特定地域の常態監視ができない。

 また、軍事衛星は、画像取得方式に応じて、光学衛星および合成開口レーダー(SAR:Synthetic Aperture Radar)衛星に区分することもできる。光学衛星には光学カメラが搭載され、可視光線を利用して写真を撮影することができるが、雲や雨等の悪天候には活用することはできない。一方、SAR衛星はマイクロ波を利用して画像を取得するためにあらゆる環境下で活用できる全天候型の衛星である。現在、アメリカの保有する代表的な軍事衛星には、光学カメラを搭載したKH-11やKH-12、SARを搭載したラクロスなどがある。

 なお、日本では、1990年代に外務省で国産の情報収集衛星の開発が検討され、1998年(平成10)のテポドン・ショックを受けて国産の情報収集衛星が本格的に導入された。その基本構想は、光学衛星2機とSAR衛星の2機でペアを組み、2組4機で運用するというものである。

[村井友秀]

『春原剛著『誕生国産スパイ衛星――独自情報網と日米同盟』(2005・日本経済新聞社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ぐんじ‐えいせい ‥ヱイセイ【軍事衛星】
〘名〙 軍事目的のために打ち上げられる人工衛星。通信衛星、航法衛星、測地衛星、偵察衛星、衛星攻撃衛星などがある。

出典:精選版 日本国語大辞典
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