@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

軟性下疳【なんせいげかん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

軟性下疳
なんせいげかん
soft chancre
性病の一つ。軟性下疳菌 (デュクレイ菌) に感染後2~3日で赤色小丘疹が発生,これがまもなく膿疱化し,破れて潰瘍化する。潰瘍には苔が付着し,触れると激痛がある。好発部位は外陰部であるが,口唇や肛門周囲にも現れることがあり,膿の自家接種により多発する。発病の2~3週間後に鼠径リンパ節腫脹,融合して団塊状となり,皮膚も発赤,腫脹して,やがて排膿する。激痛がある。これを有痛性横痃 (よこね) という。軟性下病変梅毒と異なって局所性に発生する。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

なんせい‐げかん【軟性下×疳】
性病の一。ジュクレー連鎖桿菌(かんきん)の感染によって起こる。感染後2、3日して陰部に米粒ほどの膿疱(のうほう)性の発疹(ほっしん)ができ、潰瘍(かいよう)となって痛む。2、3週間で治癒する。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

家庭医学館

なんせいげかん【軟性下疳 Soft Chancre】
[どんな病気か]
 性感染症の1つで、ヘモフィリス・デュクレイ(軟性下疳菌)という細菌の感染でおこります。
 感染機会となった性行為から2~3日、おそい場合は1週間前後で、男性はペニスの冠状溝(かんじょうこう)(亀頭溝(きとうこう))付近や包皮(ほうひ)の内側、女性は陰唇(いんしん)や腟前庭(ちつぜんてい)に、大豆(だいず)くらいの大きさの潰瘍(かいよう)が数個発生します。
 潰瘍は、円形か楕円形(だえんけい)で、周囲との境界がはっきりしていて、表面に汚い膿(うみ)をもち、さわるとやわらかく、激しく痛みます。
 潰瘍の中には、たくさんのヘモフィリス・デュクレイがいて、分泌物(ぶんぴつぶつ)といっしょに周囲にくっつき、新しい潰瘍が広がっていきます。
 潰瘍ができて1~2週間後に、半数近くの人は、鼠径(そけい)リンパ節(せつ)の腫(は)れと痛みがおこり、化膿(かのう)すると熱が出ます。軟性下疳と梅毒(ばいどく)がいっしょにおこることがあって、この場合は、潰瘍がしだいにかたくなり、硬性下疳(こうせいげかん)(「梅毒」の第1のようになります。
 これを混合下疳といいますが、軟性下疳の治療を行なうと混合下疳の症状が現われず、潜伏梅毒のかたちをとるので、梅毒の併発に気づかないことがあります。このため、軟性下疳の診断から6週間後に梅毒血清反応(ばいどくけっせいはんのう)検査(コラム「梅毒血清反応」)を必ず行ないます。
[治療]
 ふつう、サルファ剤を1~2週間、内服します。ストレプトマイシンテトラサイクリンクロラムフェニコールなどを内服や注射で使用することもあります。
 潰瘍には、サルファ剤やテトラサイクリン含有の軟膏(なんこう)をガーゼにのばして貼(は)ります。

出典:小学館
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。この事典によって自己判断、自己治療をすることはお止めください。あくまで症状と病気の関係についてのおおよその知識を得るためのものとお考えください。

世界大百科事典 第2版

なんせいげかん【軟性下疳 chancroid】
軟性下疳菌Haemophilus ducreyiを病原体とする性病。性交による感染後1~7日に外陰部に1~数個の赤い小さな隆起が発生したのち,化膿して潰瘍となるが,その潰瘍の縁は深くえぐれている。男では陰茎亀頭の周辺,包皮の内側など,女では大小陰唇,腟粘膜などに発生しやすい。さらに片側または両側の鼠径(そけい)リンパ節が痛みを伴ってはれてくるので,有痛性横痃(おうげん)とも呼ばれている。この横痃(〈よこね〉ともいう)は化膿するので,内容の膿が皮膚を破って外へ出ていく。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

なんせいげかん【軟性下疳】
デュクレー軟性下疳菌の感染による性病。感染後二、三日で外陰部に紅色丘疹を生じ、膿疱、潰瘍を経て瘢痕はんこんとなる。潰瘍は分泌物が多くてやわらかく二次感染を起こしやすい。多くは鼠径そけいリンパ節が腫れて痛む。 → 硬性下疳

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

軟性下疳
なんせいげかん
軟性下疳菌(デュクレー(かん)菌)Haemophilus ducreyiを病原体とする性病で、びらんした皮膚や粘膜より感染する。軟性下疳菌は、1889年イタリアの皮膚科医デュクレーAugosto Ducreyによって発見されたグラム陰性桿菌で、罹患(りかん)部の潰瘍(かいよう)に存在する膿(のう)中に認められる。
 性行為によって感染後3~5日の潜伏期を置いて発病する。男性では陰茎に、女性では陰唇や腟(ちつ)入口などに小膿疱(のうほう)ができ、まもなく自壊して大豆大の痛みのある潰瘍を形成し、悪臭がある。潰瘍からの膿が付着して周囲に潰瘍が多発することもある。初発症状出現後2週間内外に鼠径(そけい)部リンパ節が赤く腫(は)れて化膿することがあり、有痛性横痃(おうげん)とよばれている。治療としては、サルファ剤またはテトラサイクリンが有効で、これによって軟性下疳は急速に減少し、きわめてまれになってきたが、アフリカ諸国には多いと報告されている。[岡本昭二]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

なんせい‐げかん【軟性下疳】
〘名〙 性病の一つ。感染後二~三日の潜伏期をおいて感染局部に紅色の丘疹が現われ、崩壊して粟粒大の潰瘍をつくる。ふつう二~三週間で瘢痕を残して治癒する。病原体はデュクレー桿菌。〔新しき用語の泉(1921)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

軟性下疳」の用語解説はコトバンクが提供しています。

軟性下疳の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation