●転移【てんい】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
転移
てんい
transference
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転移
てんい
transition
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転移
てんい
metastasis
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知恵蔵
転移
(黒木登志夫 岐阜大学学長 / 2007年)
出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
デジタル大辞泉
てん‐い【転移】
1 場所が他にうつること。また、場所をうつすこと。移転。「施設が
2 病原体や腫瘍(しゅよう)細胞が、原発巣から血流やリンパ流などを介して他の場所に移り、そこに同様な組織変化を起こさせること。癌(がん)などにみられる。
3 物質が、ある状態から他の状態へ変化する現象。ふつう結晶相の変化や同素体変化などの相転移をいう。
4 前に学習したことが、あとの他の学習に影響を与えること。学習を促進する場合を正の転移、逆の場合を負の転移という。
5 精神分析で、患者が幼児期に親などに対して抱いていた感情を治療者に向けること。
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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PET検査用語集
転移
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世界大百科事典 第2版
てんい【転移 transference】
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精選版 日本国語大辞典
てん‐い【転移】
出典:精選版 日本国語大辞典
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最新 心理学事典
てんい
転移
transfer
【移調transposition】 動物が,刺激間の「関係性」を学習したことで後続の学習が制御される例に移調がある。ケーラーKöhler,W.(1939)は,ニワトリに明るい灰色のカードと暗い灰色のカードを同時に呈示して弁別を行なわせる同時弁別simultaneous discriminationの課題を与えた。明るいカードに近づいたら強化子を与え(S+と表わす),暗いカードに近づいたら強化しなかった(S-とする)。十分な訓練の後でニワトリはS+を選択するようになった。次の訓練においてケーラーは,前の訓練でS+として用いた明るい灰色カードと,それよりいっそう明るいカードの二つを同時呈示して,どちらを選択するかを見た。するとニワトリは,今まで見たことのなかった刺激であるいっそう明るいカードを選択した。まるで楽曲の形を変えずに原調から他の調に移るがごとく,ニワトリが刺激間の関係性を学習したことによる選択結果であると考えられることから(この考え方を関係説relational theoryという),移調とよばれた。
関係説に対して,実験対象は二つの刺激について別々に学習しただけで,2者間の「関係」について学習したのではないという考え方(絶対説absolute theoryといわれる)がある。スペンスSpence,K.(1937)は,同時弁別事態で見られる移調と,さまざまな刺激がいっときに一つしか呈示されない継時弁別successive discrimination事態で見いだされる頂点移動peak shiftを絶対説で説明した。原理的には,S+が興奮性の強度を,S-は制止性の強度を獲得するというものであり,それぞれの刺激の周辺において般化勾配が発達し,出現する反応は,興奮性の強度から制止性の強度を差し引いた残差(正味)の強度で決定されるとした。しかし一方では,絶対説では説明できないが関係説に有利な実験結果も存在する。したがって,実験対象が弁別学習をする際に,刺激呈示の方法や課題の性質に応じて学習を進行させ,刺激の絶対的な特性と刺激間の関係性の双方を用いることができるというのが妥当な結論である。
【過剰学習と逆転学習】 学習の転移は,ある事柄に関して学習が完成した後に引き続いて同じ学習を続けること,つまり過剰学習overlearningまたは過剰訓練overtrainingを与えた場合にも見られる。たとえば,白色刺激をS+とし,黒色刺激をS-とする弁別学習を行なわせ,一定の基準に到達し学習が完成した(基準訓練)後に,黒白に対する報酬関係を入れ換え,白色をS-に,黒色をS+とする学習を行なわせた場合(これを逆転学習reversal learning,または逆転訓練reversal trainingという),最初の学習完成後直ちに逆転を行なう場合よりも,追加の学習(過剰訓練)を与えた後に逆転を行なう方が,逆転学習の成績が良い場合がある。これを過剰訓練逆転効果overtraining reversal effect(ORE)という。OREは,過剰訓練を与えることにより刺激への選択的注意が形成され,逆転学習が促進されるという仮説(注意説)により説明されることが多い(Mackintosh,N.J.,1975)。
他方,動物を直線走路のような単純な事態で学習させる場合,走行反応が安定する値を示すまで(これを漸近値という)連続強化(毎試行に強化子を与える手続き)で訓練し(基準訓練群),そののち直ちに消去試行を与える場合よりも,過剰な訓練を続けた後に消去試行を与える(過剰訓練群)方が消去が速い(消去抵抗が低いと表現する)現象が見られる。これは過剰訓練消去効果overtraining extinction effect(OEE)といわれる。OEEは,消去事態における過剰訓練群のフラストレーションの蓄積が走行を妨害し消去を速めるという仮説(Amsel,A.,1967)や,訓練と消去の事態との弁別が容易であるか否かにより消去における遂行が決定されるという仮説(般化減少説)により説明されている(Capaldi,E.J.,1967)。
主に弁別学習事態において,基準訓練と逆転訓練を何度も繰り返す学習を連続逆転学習serial reversal learningという。この場合,訓練を反復するにつれて,続く訓練(基準・逆転の双方)における学習成績がしだいに改善される現象が見られ,これは漸次的改善progressive improvement(PI)といわれ,前述した選択的注意の概念により説明されている。
【学習セットlearning set】 学習の転移は,S+とS-の関係を逆転させ,それを単純に交替しつづける場面だけではなく,訓練で用いた刺激とテスト場面での刺激がまったく異なる場合においても生じる。ハーローHarlow,H.F.(1949)は,300以上の異なる視覚弁別課題を2頭のアカゲザルに課した。二つの異なる刺激対象がそれぞれS+とS-にされ,これを6回試行した(6回の試行が一つの弁別課題を構成する)。次に別の刺激がS+とS-にされ,やはり6回試行した。このようにして次々と新しい課題で実験を続けると,初めは偶然的水準の正答率であったが,しだいに改善され,250問目になると直ちに正答に達した。一連の弁別課題を通して見られた学習の改善は,サルが学習の仕方を学習したことにより,学習セットまたは学習の構えを形成したと考えた。これは,課題から課題への転移が生じたことになる。
学習セット獲得能力を,異なる動物種で行なわれた学習セット実験のデータに基づいて比較した研究(Warren,J.M.,1965)がある。それによれば,アカゲザルが最も速く学習し,リスザルやネコはそれより遅く,ラットとリスはきわめて遅いことが示されている。さまざまな弁別課題から抽象的な情報を学習し,それを利用する能力が系統発達的に見て高等な動物ほど優れていることを示唆する結果と見られている。しかし,各動物にはそれぞれ得意分野があり,課題の性質,必要な反応の種類,用いられる刺激の特徴などに依存して,決して一義的ではない多様な能力を有することが知られており,単純な序列化は適切ではない。
【潜在学習latent learning】 動物を用いて学習させる場合,通常は強化子(報酬)を与える。強化子なしの単なる装置内の探索行動によっては学習が生起しにくいといわれるからである(Hull,C.L.,1943)。しかし,そのような場合でも後の行動や学習に影響を与える(転移する)ことがある。トールマンTolman,E.C.ら(1939)は,ラットを3群に分け,一日1回の試行のもと14の分岐点をもつ迷路で17日間訓練した。第1群は探索だけの条件であり,終点(目標)では強化子は与えられなかった。第2群は毎試行目標において強化子が与えられた。第3群は初めの10回の試行までは強化子がなかったが,11日目からはそれが与えられた。ラットが袋小路に入り込んだ数を誤反応としたところ,第1群と第3群の成績は,第2群よりも劣っていた。注目すべきは第3群の11日目以降の成績である。12日目からは,最初から強化子が与えられていた第2群を上回る好成績を記録したのである。トールマンらは,第3群のラットは,強化子なしでも学習を進行させていたが,行動(遂行performance)として表わさなかっただけであり(したがって潜在学習という),それを表わすよう動機づけられる機会があれば(つまり強化子が与えられれば),一気に行動として表面化させたのだと考えた。学習の生起にとって強化子が必須条件ではないことを示した結果であり,その考え方は現代でも受け入れられている。この類の研究が契機となって,強化子が学習に対してどのような役割をもつかについての研究に進展し,学習理論の発展に寄与したといえる。 →般化 →弁別学習 →レスポンデント条件づけ
〔石田 雅人〕
出典:最新 心理学事典
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化学辞典 第2版
転移
テンイ
transition
固体物質(単体および化合物)の集合状態が変化する現象.このとき,結晶形の変化,同素体への変化が起こる.この変化は一定圧力下では一定温度で起こり,この温度を転移点という.また,このとき,吸収または放出される熱を転移熱という.[別用語参照]多形
出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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