●軽粒子【けいりゅうし】
世界大百科事典 第2版
けいりゅうし【軽粒子】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
軽粒子
けいりゅうし
強い相互作用を行わず弱い相互作用をするフェルミ粒子(スピンが半整数の粒子)の総称で、レプトン(ギリシア語で軽い粒子の意)ともよばれる。素粒子に対する知見が不十分なころの分類法に由来している。陽子・中性子は電子の約2000倍の質量があるが、陽子・中性子と同程度またはそれ以上の質量の粒子を重粒子、電子のように軽い粒子を軽粒子、中間の質量のものを中間子(メソン)と名づけた。今日でもこれらの名前は使われているが、軽粒子の呼称は、この組の代表的素粒子である電子の特徴(「強い相互作用」を行わず「弱い相互作用」をする)を有するフェルミ粒子をさすときに使われる。
軽粒子に分類されているμ(ミュー)粒子は、電子の約200倍の質量があるので、かつてはμ中間子とよばれていた。しかし今日では、その質量の違いを除けば電子とまったく同じ性質を有するので、軽粒子に分類されている。また1970年後半に発見されたτ(タウ)粒子も「強い相互作用」をしないので軽粒子とよばれているが、その質量は重粒子の陽子の約2倍もある(重い「軽粒子」)。今日では軽粒子は、電子、μ粒子、τ粒子とそれらに付随した中性微子(ニュートリノ)νe、νμ、ντの6粒子(とそれらの反粒子)が知られている。
物質の基本要素としての粒子を分類する概念としては、クォーク属、レプトン属、相互作用を媒介している媒介子属を用いるのが適切である。
[益川敏英]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
けい‐りゅうし ‥リフシ【軽粒子】
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
けい‐りゅうし〔‐リフシ〕【軽粒子】
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
軽粒子
けいりゅうし
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「軽粒子」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●軽粒子の関連情報