@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

逃散【ちょうさん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

逃散
ちょうさん
農民が領主の誅求に対する反抗手段の一つとして他領逃亡すること。この種の反抗は,令制下では亡,浮浪といい,平安時代には逃散といわれ,特に鎌倉時代末期以降になると,強訴 (ごうそ) ,一揆などとともに頻発した。『御成敗式目』ではこの自由を認めたが,本貫に返された。江戸時代には,厳罰に処せられるべき規定であった。 (→浮浪人 )  

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

ちょう‐さん〔テウ‐〕【逃散】
中世以降の農民闘争の一形態。領主への抵抗手段として、一村を挙げて耕作放棄し、山野や他領へ逃亡したこと。とうさん。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

とう‐さん〔タウ‐〕【逃散】

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

ちょうさん【逃散】

中世
 荘園制下の農民が,その家屋敷・田畠をすて荘外に逃亡することで,領主に対する抵抗の一形態。逃散には,個々の農民が行うもの(欠落(かけおち))と,集団で行うものとがあったが,惣村の成立以後,後者は自覚的な抵抗形態となり,逃散は単なる逐電と区別されるようになった。荘園制下の農民は,年貢課役の減免,非法代官罷免などの要求を通すため,しばしば一揆を結成し,強訴(ごうそ)を行ったが,なお要求が認められない場合,最後の手段として全員が荘外に逃亡する逃散を行った。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

ちょうさん【逃散】
中世・近世、農民が耕作を放棄して他領へ移ること。多く領主に対する示威的な闘争手段として行われた。とうさん。じょうさん。 ちょうの呉音から

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

とうさん【逃散】
ちょうさん逃散

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

逃散
ちょうさん
中世の農民闘争の一形態で、多くの農民が田畑を捨てて他所に逃れることをいう。類似の行為は古くからみられるが、古代の場合には、これを逃亡、浮浪とよび、重課に耐えかねた農民たちが、貴族・社寺・地方豪族の所領に流入し、課役を逃れようとするものであった。しかし、中世の逃散はさらに積極的な意味を帯びたもので、荘園(しょうえん)領主に対し年貢・夫役(ぶやく)の減免、非法代官の排斥、井料(いりょう)の下行(げぎょう)(用水の管理費の給付)などを要求し、この要求が認められなかった場合に行われた。したがって、古代の逃亡とは異なり、村落の惣(そう)的結合を基盤とし、多数の農民が集団的な行動をとった。そのため、領主の受ける打撃も大きく、逃散を受けた領主が年貢を減免したり、非法のあった代官を改替させる事例も多かった。戦国・織豊(しょくほう)時代には数か村の百姓が申し合わせて逃散することもあったが、幕藩体制のもとでは厳重に禁止されたために、しだいに下火となった。なお、中世においても1人あるいは数人が村落を逃れ去る行為はあったが、これらは欠落(かけおち)、逐電(ちくでん)とよばれ、逃散と区別されている。[黒川直則]
『中村吉治著『土一揆研究』(1974・校倉書房)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

ちょう‐さん テウ‥【逃散】
〘名〙 (古くは「ぢょうさん」)
① 大勢の人間が申し合わせて、ひそかに居住地をのがれて山野など他地へ逃げ去ること。とくに、農民が土地を捨てて領主のもとから逃げ去ること。古くは逃亡・浮浪などとも。中世以後には農民の領主に対する闘争手段として用いられた。一人や数人、あるいは一、二の家族がのがれ去る欠落(かけおち)・逐電(ちくでん)とは区別される。逃脱。〔三代格‐一七・延暦一七年(798)四月一六日〕
※高野本平家(13C前)七「人民こらへずして、山野にみな逃(デウ)散す」
② 方々へ逃げること。とうさん。
※康頼宝物集(1179頃)中「双林寺・玉泉寺は住侶みな逃散し」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

とう‐さん タウ‥【逃散】
〘名〙
① 逃げること。逃げ散ること。
※小学化学書(1874)〈文部省〉巻一「譬へば魚の網中に入るが如く少しも逃散することを得ざるなり」 〔晉書‐苻堅載記下〕

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

にげ‐ち・る【逃散】
〘自ラ五(四)〙 集まっていたものが逃げて散り散りになる。四方に散らばって逃げる。
※東大寺本大般涅槃経平安後期点(1050頃)一九「王の国を失ひて他の上に逃迸(ニケチル)がごとく」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

旺文社日本史事典 三訂版

逃散
ちょうさん
中世〜近世における農民闘争の一形態
鎌倉中期以降,年貢・公事 (くじ) その他の負担の減免や非法な地頭・代官の排斥を農民が合議し,領主に要求が受け入れられない場合,村が団結して耕作を放棄,他領に退去逃亡すること。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
金澤利明 竹内秀一 藤野雅己 牧内利之 真中幹夫
 
Copyright Obunsha Co.,Ltd. All Rights Reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

逃散」の用語解説はコトバンクが提供しています。

逃散の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation