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選挙権【せんきょけん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

選挙権
せんきょけん
選挙によって選出される公務員を選出する権利。日本ではかつては財産,教養,性別などによって制限されていたが(→制限選挙),今日では年齢による制限以外は撤廃されている。選挙権の法的性質については,自然権の一つととらえる個人的権利と,選挙をもって務の執行ととらえる公務説との対立があったが,今日では両面をもつとする二元説が通説である。日本国憲法は,公務員の選挙について成年者による普通選挙を保障し(15条3項),また選挙権について人種,信条,性別,社会的身分門地,教育,財産または収入による差別を禁じ,この原則の範囲内で具体的要件を法律で定めることとしている(44条)。1945年の衆議院議員選挙法改正により満 20歳以上の日本国民が選挙権をもつようになり,2015年の改正公職選挙法成立により選挙権を得られる年齢が 18歳に引き下げられた。公職選挙法は,禁錮以上の刑に処せられその執行を終えるまでの,選挙,投票および国民審査に関する犯罪で禁錮以上の刑に処せられ執行猶予中の者などは選挙権を有しないとしている。また,公職の選挙にあたりその候補者となる自由については,憲法中にそれを保障する明文規定はないが,立候補の自由は選挙権の自由な行使と表裏の関係にあるものとして,憲法15条1項の保障する重要な基本的人権の一つと一般に解されている(最高裁判所判決 1968.12.4.最高裁判所刑事判例集22巻13号1425)。(→選挙制度被選挙権

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

選挙権
日本国籍を有する20歳以上の成人男女すべてが選挙権を持つ。国会議員の選挙権についてはこれ以上の要件はないが、地方公共団体の議会の議員首長の選挙については3カ月以上当該選挙区内に居住していなければならない。ただし、禁固以上の刑に服している者、選挙犯罪により選挙権や被選挙権が停止されている者などには、選挙権が与えられない。選挙権拡大の歴史は日本の民主主義の歴史でもある。明治政府は国民の政治参加を求める自由民権運動の高まりと、政府自身の国際的な正統性を高めるために、1889(明治22)年、大日本帝国憲法を公布し、国会(衆議院と貴族院)を創設した。しかし、国民の参政権は衆議院議員選挙に限られ、選挙権は満25歳以上の男子で、直接国税を15円以上納めている者に限られていた。その後、納税要件が順次引き下げられ、1900(明治33)年には10円に、19(大正8)年には3円になった。さらに大正デモクラシーの高揚と共に、25(大正14)年に男子普通選挙法が成立し、満25歳以上の男子すべてに選挙権が与えられたが、結社・集会・言論・表現の自由は限られていた。そして45(昭和20)年に選挙法が改正され、満20歳以上の成人の男女すべてが選挙権を持つことになった。
(蒲島郁夫 東京大学教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

朝日新聞掲載「キーワード」

選挙権
18歳以上の男女が国会議員や首長、地方議員を投票で選ぶ権利。第1回衆院議員選挙が行われた1890年当時、選挙権は直接国税を15円以上納めている満25歳以上の男子に限られていた。 その後、納税要件は引き下げられ、1925年に満25歳以上の男子すべてが、終戦後の45年に満20歳以上の男女すべてが選挙権を得ることになった。18歳への引き下げは昨年実施された。
(2017-10-22 朝日新聞 朝刊 1社会)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

デジタル大辞泉

せんきょ‐けん【選挙権】
議員その他一定の公職に就く者を選挙する権利。参政権の代表的なもの。日本国憲法公務員の選挙について、成年者による普通選挙を保障している。
[補説]民法で「年齢二十歳をもって、成年とする」と規定していることから、従来、満20歳以上の者に選挙権が与えられていたが、平成19年(2007)成立の国民投票法、および平成27年(2015)6月の公職選挙法改正に伴い、平成28年(2016)6月以降、選挙権年齢は満18歳以上に引き下げられた。

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世界大百科事典 第2版

せんきょけん【選挙権 suffrage】
一般的に選挙に参加し公職者を選定しうる資格をいう。また,選挙で公職者に選定されうる資格を被選挙権という。選挙権の法的性格については議論があり,(1)議員などを選挙することを内容とする個人の生得的かつ不可譲の権利だとする説,(2)権利ではなく,公の職務だとする説,(3)選挙に参加する権能を法によって承認された権利だとする説,などがある。選挙権には種々の要件があり,それを満たした者についてのみ与えられている。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

選挙権
せんきょけん
suffrage

一般には公務員を選定できる権利。選挙権は主権者たる国民が行使する権利であるが、それとの関連でいえばこの権利の行使には当然に公務員を罷免する権利も含まれなければならない。普通選挙の保障を規定した日本国憲法第15条で「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である」と述べているのはそのためであろう。ここで公務員というのは中央・地方の諸官庁の公務員全体をさすものではなく、国民は国会議員、地方議会の議員、知事、市町村長などを選定できるにとどまる。罷免に関しては、最高裁判所裁判官の国民審査(憲法79条)、地方議会の解散請求(地方自治法13条・76条)や議員、長・役員などの解職請求(同法13条・81条・86条)が認められている。

 選挙権は国民が政治に参加する権利つまり参政権のうちでもっとも代表的なものであるが、参政権に関するものとしては、憲法改正に関する国民投票(憲法96条)、一つの地方公共団体のみに適用される特別法に関する住民投票(憲法95条)、地方公共団体における条例の制定・改廃請求権(地方自治法12条・74条)、事務の監査請求権(同法12条・75条)がある。これらの政治的権利は選挙権をもつ者に認められている。公務員に選挙されうる権利は被選挙権とよばれ、選挙権の場合より年齢資格が高いのが普通である。たとえば衆議院議員、地方議会の議員、市町村長の場合は25歳以上、参議院議員、知事の場合は30歳以上である。

 選挙権に関する詳細については「公職選挙法」第9条に次のように定められている。

(1)日本国民で年齢満20年以上の者は、衆議院議員及び参議院議員の選挙権を有する。

(2)日本国民たる年齢満20年以上の者で引き続き3か月以上市町村の区域内に住所を有する者は、その属する地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する。

 ところで、地方議会の議員及び長の選挙権を有する者が、ある市町村から引き続き同一都道府県内のほかの市町村に住所を移した場合は、その市町村内で3か月にならなくとも、当該都道府県の議会の議員及び長の選挙権を有する(9条3項)。

 国会議員の選挙については、移転した直後であっても、選挙人名簿に載っている元の市町村で投票できる。選挙権および被選挙権を有しない者については「公職選挙法」第11条1項において次のように定めている。

(1)成年被後見人
(2)禁固以上の刑に処せられその執行を終えるまでの者
(3)禁固以上の刑に処せられその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く)
(4)法律で定めるところにより行われる選挙、投票及び国民審査に関する犯罪により禁固以上の刑に処せられその刑の執行猶予中の者
 選挙権は20世紀に至るまでは各国とも財産資格、納税額、性別などにより制限する制限選挙制をとっていたが、第二次世界大戦後の今日ではほとんどの国々で男女平等普通選挙が採用されるようになった。選挙権の年齢資格については、ロシアやポーランドなどにみられるように、満18歳以上となっている国が多い。

[田中 浩]

 2015年(平成27)6月に成立した「公職選挙法等の一部を改正する法律」(平成27年法律第43号)により、公職の選挙の選挙権を有する者の年齢について、満20年以上から満18年以上に改められた。改正法の施行は2016年6月19日。

[編集部]

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精選版 日本国語大辞典

せんきょ‐けん【選挙権】
〘名〙 議員その他一定の公務員を選挙する国民の権利。参政権の代表的なもの。現在、日本では、国会議員、地方公共団体の長および地方議会の議員の選挙については満二〇歳以上の男女で、三か月以上同一市町村を住所とする者が有する。選権。
※普通民権論(1879)〈福本巴〉九「撰挙権を地租五円以上を収め、被撰挙権を地租十円以上を収むるものと定められたるは」

出典:精選版 日本国語大辞典
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