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遺伝子説【いでんしせつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

遺伝子説
いでんしせつ
theory of gene
生物の遺伝形質は個々の粒子的な遺伝子によって決定されるとする考え方をいう。これに対して,形質は液体的原理によって決るので,子孫においては中間的なものへと混合してしまうという考えが,遺伝の「混血」観であり,古くはこの見方が支配的だったといえる。 G.メンデルは有名な論文のなかで明確な粒子的遺伝子説の立場をとり (1866) ,これが 1900年に再発見されてから,この考えは急速に普及した。遺伝子という命名は W.ヨハンセンによる (1909) 。 T.モーガンらによって,ショウジョウバエの人為的突然変異個体が不連続な変化として容易に観察できるようになったことも,粒子的な遺伝子観を補強した。デオキシリボ核酸 DNAの二重螺旋モデルが J.ワトソンと F.クリックによって提示されてからは (53) ,DNAが遺伝子そのものであることが広く認められるようになった。 DNAは細長くつながった紐状分子であって粒子ではないが,DNAに含まれている遺伝情報は,読み始めと読み終りの指示によって区切られた分子的暗号の連なりとみることができ,その意味でメンデル以来の遺伝子説は,ほぼそのままの形で現代の分子遺伝学のなかに生延びているといえる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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法則の辞典

遺伝子説【theory of gene】
遺伝は染色体上に線条に配列した遺伝子の挙動によって説明できるという説.1926年にモーガン(T. H. Morgan)が確立したもので,それ以前の融合説を打破し,現代遺伝学の基礎となった.

出典:朝倉書店
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