●遺構【いこう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
遺構
いこう
structure
人間が残した痕跡のうち,動かすことのできないもの。居住などを示す建物の跡,各種の溝の跡,さまざまな墓,祭祀の場,道路など,そのほか水田,畑,牧場,漁場,狩場など生産に直接かかわるもの,窯跡,精錬址のような道具の生産にかかわった場,不要なものを捨てた場など人間の暮しに関する種々の遺構がある。発掘調査の現場においては,すべての遺構の用途を決定できないが,今日の調査精度の向上と各種の自然科学的な分析法の発展により多くのものが確認されている。
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デジタル大辞泉
い‐こう〔ヰ‐〕【遺構】
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世界大百科事典 第2版
いこう【遺構】
遺構は遺物とともに遺跡を構成する。動産的な性格をもつ遺物に対して,遺構は過去の人間活動の所産で,特定の土地に結びついた不動産的な性格を備えたものといえよう。通常,遺構は製作あるいは構築当初備えていた機能を失い,その一部あるいは大部分が破壊あるいは消滅していることが多い。住居の遺構である竪穴式住居跡は住居の地中に掘りくぼめた基底部分にすぎないし,官衙や寺院の遺跡を構成する主要な遺構は,基壇や掘立柱柱穴など,かつての建造物のごく一部分にすぎない。
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精選版 日本国語大辞典
い‐こう ヰ‥【遺構】
〘名〙 残存する古い建築物。また、昔の土木建築の構造や様式などを知る手掛かりとなる残存物。
※大和古寺風物誌(1943)〈亀井勝一郎〉唐招提寺「金堂は奈良時代の大寺の金堂の形式を伝へる唯一の遺構といはれる」 〔杜甫‐玉華宮詩〕
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