@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

酸化鉛【さんかなまり】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

酸化鉛
さんかなまり
lead oxide
酸化数 1,2,4の化合物混合原子価の化合物,四酸化三鉛 Pb3O4(PbII2PbIVO4),三酸化二鉛 Pb2O3(PbIIPbIVO3)があり,よく知られているものは酸化鉛(II)と酸化鉛(IV)。
(1) 酸化鉛(II),一酸化鉛 PbO。黄色ないし赤色の粉末。鉛ガラス,ゴム加硫促進剤に用いられる。劇薬。
(2) 酸化鉛(IV),二酸化鉛 PbO2。褐色粉末酸化剤鉛蓄電池電極に用いられる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

さんかなまり【酸化鉛 lead oxide】
亜酸化鉛,酸化鉛(II),四酸化三鉛,三酸化二鉛,酸化鉛(IV)などの総称。いずれも両性酸化物で,水に不溶,酸,アルカリに溶ける。
亜酸化鉛
 化学式Pb2Oで表されるが,金属鉛Pbと酸化鉛(II)PbOとの混合物であって,単一の化合物ではない。溶融した鉛を空気中で表面酸化するか,シュウ酸鉛PbC2O4を二酸化炭素中で加熱して得られる黒色の無定形物質。
[酸化鉛(II)]
 一酸化鉛ともいう。化学式PbO。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

酸化鉛
さんかなまり
lead oxide

鉛と酸素の化合物。次のものがよく知られているが、その他にもPb2O3、Pb12O17、Pb12O19なども存在する。

(1)酸化鉛(Ⅱ)(一酸化鉛) 天然にマシコットとして低温型が産する。古くから顔料などとして用いられていた。黄色、斜方晶系の高温安定型(β(ベータ)型)と、橙赤(とうせき)色、正方晶系の低温安定型(α(アルファ)型)の2種がある。α型を488℃に熱するとβ型となる。α型を金密陀(みつだ)、β型を銀密陀ともいう。融解した鉛に空気を吹き込んだり、炭酸鉛PbCO3または硝酸鉛Pb(NO3)2などを空気中で加熱して得られる黄色粉末を冷却すると、橙赤色のものが得られ、一般にリサージあるいは密陀僧とよばれる。両性酸化物で、酸に溶けて鉛(Ⅱ)塩、アルカリに溶けて亜鉛(あなまり)酸塩M2PbO2となる。塩化ビニル安定剤、農薬(ヒ酸鉛)、塗料、光学ガラス、蓄電池、鉛丹(えんたん)の製造に用いられる。有毒。

(2)酸化鉛(Ⅳ)(二酸化鉛) 酸化鉛(Ⅱ)を塩素酸ナトリウムと融解酸化するか、鉛(Ⅱ)塩のアルカリ性溶液を次亜塩素酸塩で酸化してつくる。褐色の粉末。290℃で三酸化二鉛Pb2O3(PbO・PbO2)と酸素に分解し、370℃で四酸化三鉛Pb3O4となる。強い酸化剤で、濃塩酸と温めると塩素ガスを発生する。過酸化鉛とよばれたことがあるが、ルチル型の結晶構造をもつので過酸化物(O-O結合を含む)ではなく過酸化鉛は誤称である。濃水酸化アルカリ溶液に溶けて鉛(Ⅳ)酸塩となる。有機合成での酸化剤、電池、花火、ポリ硫化物の硬化剤に用いる。

(3)酸化鉛(Ⅳ)鉛(Ⅱ) 化学式Pb3O4。PbとPbの共存するPb2PbO4である。赤色結晶の比重は9.07。四酸化三鉛、赤色酸化鉛、鉛丹、光明丹(こうみょうたん)ともよばれる。

[守永健一・中原勝儼]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

さんか‐なまり サンクヮ‥【酸化鉛】
〘名〙 鉛の酸化物。
① 一酸化鉛。化学式 PbO 金属鉛を空気中で加熱すると無定形のものが得られ、さらに融解・冷却すると黄色の結晶となる。黄色斜方晶系のものを金密陀(きんみつだ)、黄色正方晶系のものを密陀僧(みつだそう)という。鉛化合物、鉛ガラス・鉛釉・顔料などの原料。ゴム加硫剤、医薬品などにも使用。酸化第一鉛。リサージ。
② 二酸化鉛。化学式 PbO2 茶褐色、正方晶系の粉末。酸化剤、鉛蓄電池の正極板などに用いられる。酸化第二鉛。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

化学辞典 第2版

酸化鉛
サンカナマリ
lead oxide

下記の4種類の鉛酸化物の総称.単に酸化鉛というときは一酸化鉛のことをいう.【】一酸化鉛:PbO(223.20).[CAS 1317-36-8]【四酸化三鉛:Pb3O4(685.60).[CAS 1314-41-6]【】三酸化二鉛:Pb2O3(462.40).酸化鉛(Ⅳ)鉛(Ⅱ)ともいう.酸化鉛(Ⅱ)PbOをカセイアルカリの水溶液に溶かし,臭素を加えて酸化すると沈殿する.黄赤色の無定形物で水和水を失いにくい.加熱すると360 ℃ で分解をはじめ,四酸化三鉛となる.酸,アルカリ水溶液に可溶,冷水に不溶.熱水では徐々に分解する.[CAS 1314-27-8]【二酸化鉛:PbO2(239.20).[CAS 1309-60-0] 
いずれの化合物も両性を示し,水に不溶である.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

Copyright © MORIKITA PUBLISHING Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

さんか‐なまり〔サンクワ‐〕【酸化鉛】
酸化物一酸化鉛四酸化三鉛二酸化鉛がよく知られる。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

酸化鉛」の用語解説はコトバンクが提供しています。

酸化鉛の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation