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酸無水物【さんむすいぶつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

酸無水物
さんむすいぶつ
acid anhydride
(1) カルボン酸無水物 カルボキシル基2個から水1分子がとれた化合物。その化学式は一塩基では (RCO)2O ,二塩基酸以上の酸では R(CO)2O となる。脂肪族カルボン酸で低位のものは刺激臭のある液体であるが,高位のものは無臭の固体である。無水酢酸 (CH3CO)2O ,無水フタル酸 C6H4(CO)2O などがその例。加水分解によって酸を生じ,アンモニアと作用して酸アミドとなる。アシル化剤として重要。 (2) 無機酸無水物 酸の酸性を示す2個の水酸基の間から水1分子がとれた形の化合物。水に溶けて酸を生じる。例として無水硝酸,無水炭酸がある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

さん‐むすいぶつ【酸無水物】
カルボン酸2分子から水1分子がとれて縮合した形の化合物無水酢酸など。

出典:小学館
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典

酸無水物
 カルボン酸のカルボキシル基の二つが脱水縮合した化合物.分子内で脱水する場合と分子間で脱水するものがある.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

さんむすいぶつ【酸無水物 acid anhydride】
カルボン酸2分子から1分子の水がとれて生成した化合物の総称で,一般式は(RCO)2Oで表される。コハク酸やマレイン酸などのようなジカルボン酸では,分子内で脱水縮合が起こり環状酸無水物が容易に生成する(無水コハク酸無水マレイン酸)。また,2種類のカルボン酸の間で脱水縮合が起こると混合酸無水物が生成することになる。命名はカルボン酸名の前に〈無水〉をつける。混合酸無水物の場合には〈無水〉の後に2種のカルボン酸名をつづける。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

さんむすいぶつ【酸無水物】
カルボン酸の同一分子内、または二個の分子間で、二個のカルボキシル基から水一分子がとれて、縮合してできた化合物。無水酢酸・無水フタル酸など。水と反応すると酸が、アンモニア、アルコールと反応すると、それぞれ酸アミド、エステルができる。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

酸無水物
さんむすいぶつ
acid anhydride
カルボン酸2分子が水1分子を失って縮合した化合物。一般式(RCO)2Oで表される。同一種類のカルボン酸が脱水縮合した無水物のほかに、2種類の異なるカルボン酸の脱水縮合による混合酸無水物、二塩基酸が分子内で2個のカルボキシ基(カルボキシル基)の間で脱水をおこしてできる環状無水物などがある。カルボン酸無水物を命名するには、従来は「無水――酸」の名が用いられていたが、結晶水を含まない物質を表す場合などと紛らわしいので、常用されている無水酢酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸を除いて「――酸無水物」の名でよぶ。
 一般的な合成法としては、カルボン酸、またはカルボン酸塩に酸塩化物を反応させる方法がとられている。

 ジカルボン酸の環状無水物は、単にジカルボン酸を加熱するだけで容易に生成する場合がある。とくに5員環および6員環の無水物は生成しやすい。
 低分子量の脂肪族カルボン酸の無水物は、刺激臭のある液体であるが、そのほかの酸無水物はほとんど無臭の固体である。水との反応によりカルボン酸、アルコールとの反応によりエステル、アンモニアとの反応により酸アミドを生成する。アシル化剤として広く用いられている。[廣田 穰・末沢裕子]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

さん‐むすいぶつ【酸無水物】
〘名〙 カルボン酸二分子から水一分子が取れて縮合した化合物。一般式 (RCO)2O。無水酢酸、無水コハク酸など。

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

酸無水物
サンムスイブツ
acid anhydride

】無水酸ともいう.酸の化学式から,H2Oが失われた形の化学式をもつ化合物をいう.水と反応して酸を生じる.水分を含まない酸の意味とまぎらわしく,使わないほうがよい.
(1)無機酸の場合,無水硝酸N2O5,無水リン酸P2O5などであるが,それぞれ五酸化二窒素,五酸化二リンのように酸化物として命名する.
(2)有機酸では,無水酢酸無水コハク酸無水フタル酸無水マレイン酸の4種類のみは使用が許されるが,それ以外の場合は,安息香酸無水物のように語尾に無水物を付けて命名する.【】カルボキシル基2個から水1分子がとれて結合してできた化合物.一塩基酸の場合は2分子が縮合し,(RCO)2Oで表される化合物となり,二塩基酸で2個のカルボキシル基が隣接する場合は,図の構造をもつ分子内の環状酸無水物が得られる.前者の例としては無水酢酸が,後者の代表的例としては無水コハク酸,無水フタル酸がある.製法としては,
(1)カルボン酸と酸塩化物とをピリジン中で縮合させる,
(2)カルボン酸塩と酸塩化物とを反応させる,
(3)カルボン酸の直接脱水縮合,
(4)カルボン酸にケテンを作用させる,
などがある.C12 までの直鎖状飽和モノカルボン酸無水物は液体で,刺激臭をもつ.炭素数がそれ以上のものは一般に無色,無臭の固体である.水,第一級および第二級アルコール,アンモニア,第一級および第二級アミン,ハロゲン化水素などと反応し,それぞれ酸,エステル,アミド,酸ハロゲン化物となる.また,塩化アルミニウムの存在下で芳香族炭化水素と反応し,芳香族ケトンを生成する(フリーデル-クラフツ反応).

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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