●野々村仁清【ののむら にんせい】
美術人名辞典
野々村仁清
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デジタル大辞泉
ののむら‐にんせい【野々村仁清】
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus
野々村仁清 ののむら-にんせい
京都粟田口(あわたぐち),尾張(おわり)(愛知県)瀬戸でまなび,正保(しょうほ)4年ごろ京都仁和寺(にんなじ)門前に窯をひらく。金森宗和の指導のもとに唐物(からもの),瀬戸写しの茶入れなどをつくり,京焼色絵陶器を大成した。元禄(げんろく)7年?死去。丹波桑田郡(京都府)出身。通称は清右衛門。作品に「色絵藤花図茶壺」「色絵雉子(きじ)香炉」など。
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世界大百科事典 第2版
ののむらにんせい【野々村仁清】
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
野々村仁清
ののむらにんせい
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日本大百科全書(ニッポニカ)
野々村仁清
ののむらにんせい
生没年未詳。江戸初期(17世紀後半)の京焼の名工。丹波(たんば)国(京都府)野々村の出身と伝えられ、本名は清右衛門(せいえもん)。早くから京都粟田口(あわたぐち)で修業し、ついで瀬戸に赴き茶陶を学んだ。帰洛(きらく)後、茶人金森宗和(かなもりそうわ)の推挙で洛西の御室(おむろ)仁和寺(にんなじ)門前に開窯。門跡から仁和寺の仁と清右衛門の清をとった仁清の号を賜り、以後これを銘印とした。
仁清の名は慶安(けいあん)2年(1649)の文献に初出する。作品のほとんどが茶器や懐石道具で、当時すでに時流は、従来の「わびさび」から「きれいさび」にかなう華美な茶風に移行し始めていたため、みごとにこの傾向をとらえ、すでに京で試みられていた色絵上絵付(うわえつけ)法を習得し、新様式の頂点にたつ陶工として絶大な声価を得た。その指導者として宗和の存在は大きく、もっぱら宗和好みの「きれいさび」の美意識に基づく茶陶が焼かれた。1656年(明暦2)宗和が没するまでには色絵法を大成し、以後1660年代~70年代が全盛期と推測される。仁清の作陶を代表する色絵陶磁の多くはこの時期の焼造とみられ、梅月・藤(ふじ)・吉野山・若松・芥子(けし)などの茶壺(つぼ)、梅・牡丹(ぼたん)・菊水などの水指(みずさし)、雉子(きじ)や法螺貝(ほらがい)の香炉などが著名で、国宝、重要文化財の指定も多い。茶人や宮方の需要にちなんで形や文様に堂上趣味の意匠の著しいのも仁清作品の特色といえる。
1694年(元禄7)までには2代清右衛門が家督を継いでいるが、その力量は初代にはるか及ばず、御室焼とも称された仁清窯も一挙に凋落(ちょうらく)したと考えられる。したがって遺品には2代目の作品もあるはずであるが、その弁別は不詳。作品は量産品と一品制作とを区別したものと思われ、現存する「仁清」の捺印(なついん)のある遺品のほとんどは一品制作であり、類型的なものの大半が消失していることが、窯址(ようし)出土の陶片と伝世品との比較から判じられる。
[矢部良明]
『河原正彦編『日本陶磁全集 27 仁清』(1976・中央公論社)』▽『満岡忠成編『世界陶磁全集 6 江戸(1)』(1975・小学館)』
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旺文社日本史事典 三訂版
野々村仁清
ののむらにんせい
江戸前期の陶工
通称清右衛門 (せいえもん) 。丹波(京都府)野々村に生まれ,京都仁和寺前で製陶に従事。作風は典雅優美で蒔絵 (まきえ) の趣を応用して色絵陶器を創作した。国宝『色絵藤花文 (ふじはなもん) 茶壺』などが代表作で,京焼の祖といわれる。
出典:旺文社日本史事典 三訂版
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精選版 日本国語大辞典
ののむら‐にんせい【野々村仁清】
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