●野ざらし紀行【のざらしきこう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
野ざらし紀行
のざらしきこう
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デジタル大辞泉
のざらしきこう〔のざらしキカウ〕【野ざらし紀行】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
野ざらし紀行
のざらしきこう
芭蕉(ばしょう)の俳諧(はいかい)紀行。一巻(一冊)。別名「甲子吟行(かっしぎんこう)」。1685年(貞享2)成立。書名は冒頭の句「野ざらしを心に風のしむ身哉(かな)」による。1684年8月門人千里(ちり)を伴い、芭蕉は深川の草庵(そうあん)を出発し、東海道を上り伊勢(いせ)、伊賀、大和(やまと)、吉野を経て、山城(やましろ)、近江(おうみ)に出、美濃(みの)大垣に木因(ぼくいん)を訪問。ここで「死(しに)もせぬ旅寝の果よ秋の暮」の句を詠む。さらに桑名、熱田(あつた)を経て名古屋に至り、この地で荷兮(かけい)らと『冬の日』五歌仙を興行。この年は郷里伊賀上野で越年し、翌1685年奈良、京都、伏見(ふしみ)、大津を経て、ふたたび尾張(おわり)に至り、さらに甲斐(かい)を経て初夏江戸に帰着。以上のほぼ9か月の紀行を、発句(ほっく)を中心に述べたものが本書である。木因訪問までの前半は緊迫した感情がみられ、句文ともに誇張した佶屈(きっくつ)な表現が顕著だが、後半ではそれが風狂を主としながらもしだいにくつろいだものに変化している。芭蕉最初の紀行文であり、かつ蕉風開眼の過程が如実に示されており注目に値する。
[雲英末雄]
『中村俊定校注『芭蕉紀行文集』(岩波文庫)』
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精選版 日本国語大辞典
のざらしきこう ‥キカウ【野ざらし紀行】
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