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金属結合【きんぞくけつごう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

金属結合
きんぞくけつごう
metallic bond
金属元素の原子が集合して金属結晶をつくる場合の化学結合。典型的な金属,たとえばアルカリ金属では,原子価電子の一部は結晶内を自由に動き回る自由電子となり,一様な密度の自由電子の海に陽イオンが浮んでいるような状態を呈している。この状態での金属結合主体は電子と陽イオンのに働く力であり,これに量子論的な効果が加わっているものと考えられている。したがって,金属の原子価電子は1つの結合に局在していないとされている。共鳴理論では,金属原子の間にイオン構造や共有結合を含む共鳴状態が成立し,安定化されるとして,金属の特性が説明されている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

きんぞく‐けつごう〔‐ケツガフ〕【金属結合】
金属元素原子が集まって金属結晶をつくるときの結合。陽イオンとその間を運動する自由電子との静電気的な相互作用による結合で、方向性をもたない。アルカリ金属などにみられる。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

きんぞくけつごう【金属結合 metallic bond】
金属元素の原子を相互に結びつけ,固体としての形態を維持している凝集力。この凝集力は主として金属の中を比較的自由に動きまわる伝導電子(自由電子)に起因している。共有結合または共有結合の単結合では,原子の最外殻電子(価電子)は特定の隣り合う原子を直接結びつけているというイメージが強いが,金属結合では最外殻電子は隣接する原子ばかりでなく,固体中のすべての原子を遍歴して,それらの原子を結びつけている。金属の特徴ある諸性質,すなわち高い電気伝導性,伝導性,反射率金属光沢,展・延性,引張強さ,弾性などは,このような電子の存在と関係がある。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

金属結合
きんぞくけつごう
metallic bond

金属元素の原子が集まって金属結晶をつくるときの化学結合。単体金属、合金などでみられる。金属の中ではそれぞれの原子に属する原子価電子は、通常の化合物にみられるような隣接する原子との間の特定の化学結合に使われることがなく、その一部は結晶内を自由に運動する自由電子となっているとみなせる。すなわち、金属とは一様な密度の自由電子の海の中に金属原子の陽イオンが浮かんでいるようなものであり、これらの自由電子とイオンとの間の静電引力が全体を結合させている引力となっている。このことから、金属結合は方向性をもたず、いわゆる原子価も考えにくいことになる。

[中原勝儼]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

きんぞく‐けつごう ‥ケツガフ【金属結合】
〘名〙 金属内の原子を結びつけている結合をいう。金属内では、一つの原子の価電子は、結合を通して全原子によって共有されているため、全原子の間を自由に動きまわることができ、電気・熱の伝導性、色、光沢、展延性などの金属の特性が生じる。

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

金属結合
キンゾクケツゴウ
metallic bond

金属を形成している原子間の結合.金属中の電子は,特定の原子核に強く結合しているものと,金属全体にわたって比較的自由に動きまわれる電子とに分けることができる.たとえば,Na金属ではNa原子の3s軌道の電子が比較的自由に動きまわる.この電子がのりの役割をして結合力が現れる.結合力のおもなものは,電子と原子核とのクーロン力と,動きやすい電子間の量子力学的な交換力である.金属結合の量子力学的理論は,E. Wigner,F. Seitz,J. Slaterらの努力によって発展し,電子が金属中でとりうるエネルギー帯構造などが明らかになり,金属の種々の性質を定量的に説明できるようになっている.金属中の結合力の生じる原因は,本来,量子力学的なものなので,直感的にはわかりにくいが,L.C. Pauling(ポーリング)は,金属中では多数の共有およびイオン構造が共鳴しているために,強い結合力が発生するとして説明し,金属のいくつかの性質をこの立場から解説した.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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