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【もり】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典


もり
漁労に用いる刺突具。柄の先に固定してのように突くものと,獲物に刺さったのち,柄がはずれ銛先につけたをたぐり寄せる回転式銛などがある。後者は手で投げるものと,銃砲,発条投射器を用いて行うものに分けられる。手に持って突刺すものは,普通やすと呼ばれ,川,磯近くの生物を捕えるのに用いる。やや大型化し,手投げを行うものは,船上から海上に浮ぶ魚を刺し,また発条投射式のものは,遊魚からクジラまで捕えることができる。ヨーロッパでは旧石器時代後期から骨製の銛が出ている。日本では縄文時代から骨角製の銛が出ており,アイヌキテと呼ばれる回転式銛頭をもっていた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

もり【×銛】
投げたりで撃ち出したりして、魚介類などを突き刺し、捕らえる漁具

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

もり【銛】
大型の魚,海獣などを刺すことによって捕らえる漁具。長い柄の先に銛頭を装着するが,銛頭を固定した突き銛と着脱可能な投げ銛があり,前者やす()とも呼ばれ,狭義の銛は後者を指す。離れ銛,離頭銛とも呼ばれる。離頭銛の銛頭は獲物に命中すると柄からはずれて,獲物の体内で90度回転して抜けなくなるようくふうされており,後は銛のみで支えながら獲物の弱るのを待つ。銛頭の基本的な形は,基の部分に柄に装着するためのソケットをつくり,銛綱を通すをあける。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

もり【銛】
投げたり突いたりして魚や鯨などを捕獲する道具。簎やすと構造は同じだが、一般に簎よりも大型。綱をつけても使う。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)


もり
魚貝類を突きまたは刺してとる漁具。通常はカシなどの堅い木の柄(え)の先に鉄製の突具(つきぐ)をつけたもので、突具の先端には抜けにくくするためカエシをつけてある。柄と突具とが一体となっているものと、離脱が容易になっているものとがあり、前者は目的物の動きが緩慢、または容易に近づくことができる場合に使用する。後者は目的物の動きが活発で、容易に近づくことができない場合に使用され、命中すると柄が突具から離れ、突具に連結しているロープを漁夫が手繰り寄せて漁獲する。
 この類は銛を直接手で投げる場合と、クジラを対象とした火薬による捕鯨砲などがある。銛を手投げする漁業としては突ん棒漁業が代表的であり、これはマグロ・カジキ類、サメ類などの大形魚を目的として探索し、発見すると船を近づけて銛を投げる。命中すると魚は疾走するのでロープを延ばし、疲労して弱ってから船内に取り込む。最近、ロープに電気を流して瞬時に弱らせる方法も行われている。[吉原喜好]

沿革


世界
銛は後期旧石器時代にさかのぼる漁労用の刺突具(しとつぐ)で、手持ちの銛と手元を離れる銛の2種があり、とくに後者には、柄の先の突具(つきぐ)が離脱するタイプが含まれる。これは捕獲の対象とも関連し、手持ち用は、主として動きが緩慢な獲物に使用される。逆に手元を離れる銛は、敏捷(びんしょう)な動きを示す動物や容易に近づきがたい対象に用いられる。北アメリカ北西部では、ラッコ、アザラシ、イルカなどを、南アメリカではウミガメを、アフリカではカバをこれでしとめる。なかでも北アメリカ北西部に住む先住民ヌトカは、クジラとりの際、アザラシ皮の浮き袋を銛から伸びる紐(ひも)に結び付け、命中した獲物が潜ることを防ぎ、かつ弱らせる技術をもつ。エスキモーおよびイヌイットの間でも、呼吸をしに浮き上がったアザラシを氷の割れ目からねらうときには、手繰り寄せるための紐をあらかじめ銛につけておく。しかし、エスキモーおよびイヌイットの銛は、紐を引けば引くほど、銛先が傷口にしっかりとはまり込む留め木の仕組みをもつ点で、北アメリカ北西海岸のネイティブ・アメリカンのものより技術的に勝っている。[関 雄二]
日本
長い柄の先端に刺突具をつけて魚や海獣をとる漁具を銛あるいは(やす)とよんでいる。銛は直接獲物に投げ付けるが、は柄を手に持って突くという相違がある。ちょうど、投げ槍(やり)と手持ちの槍の違いに等しい。しかし、先端の刺突具のみが発見されるにすぎない考古学上の遺物の場合には、厳密な区別はむずかしい。紐を結ぶための突起や孔(あな)をもった刺突具は、離頭(りとう)銛とみてよい。縄文時代の中期以降に発達する。すべて鹿角(ろっかく)製である。燕形銛頭(つばめがたもりがしら)または回転離頭銛とよばれるものは、尾部が長く反り、ツバメの尾のようにみえることから、その名がある。とくに東北地方の三陸沿岸に発達した。弥生(やよい)時代には、似たものが三浦半島でもみられた。この銛頭には、先端に石鏃(せきぞく)や牙鏃(がぞく)をアスファルトで着装して刺突の効果をねらったものがある。大形の魚や海獣の捕獲に用いられたとみてよい。北海道では、縄文時代以降にも存続した。アイヌのきてとよばれる漁具は、材質が鉄ではあるが、それの変化発展したものである。は、縄文時代の早期にすでに普及を遂げていたと考えられる。(やすがしら)には、鉤(かぎ)の多数ついたもの、一つあるいは二つ程度のもの、あるいはまったくないものなど、さまざまな形がある。一般に鉤の多い、りっぱな刺突具が現れるのは前期以降であり、とくに後晩期に盛行する。大部分はシカの角(つの)や肢骨(しこつ)でつくられたが、なかにはエイの尾骨を利用した例も知られている。弥生時代に鉄製の銛先が出現し、以降、鉄製のものが比重を高める。[岡本 勇]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

もり【銛】
〘名〙 鯨や魚介類を突いたり刺したりしてとる漁具。ふつう木の柄の先に鉄製の突具をつける。突具には鉤がついていて獲物がぬけないようになっている。柄に長い綱がついたり、突具と柄が離れるようになったものなど、用途によって種々の形がある。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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