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錐体路【すいたいろ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

錐体路
すいたいろ
pyramidal tract
大脳皮質の運動野から起り脊髄って下行する運動性経路のうち,延髄錐体を通過するものをいう。特に細かい運動を司る神経路で大脳脚中央部,の側部を通って,延髄錐体を形成し,大部分は交差して脊髄側索を下降して運動性脊髄神経に接続する。随意運動指令を伝える。哺乳類の神経組織が随意運動の発達のため,2次的に獲得した形質の一つである。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

すいたい‐ろ【×錐体路】
随意運動を支配する神経の主要経路。大脳皮質運動野に始まり、延髄を通るときに大部分の神経線維が交差して錐体とよぶ高まりをつくり、反対側の脊髄に入り全身に伝えられる。これ以外の下行性の運動伝達路を錐体外路といい、随意運動を無意識的に調節する働きをする。

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監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

すいたいろ【錐体路 pyramidal tract】
体性運動神経系の中枢伝導路の一つ。横紋筋を制御する体性運動神経系の中枢伝導路はすべて最終的には末梢神経起始核の運動神経細胞に収斂(しゆうれん)する。したがって,この運動神経細胞には共通終末路の別称がある。体性運動中枢伝導路のうちでも大脳皮質運動野に起こり脊髄の運動神経細胞に終わる伝導路は,哺乳類で初めて現れたもので,ヒトにおいてとくに発達しているため早くから注目され,この伝導路が延髄腹側面に錐体pyramidとよばれる高まりをつくるところから,オーストリアの神経学者チュルクL.Türckによって錐体路と命名された(1851)。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

すいたいろ【錐体路】
大脳皮質の運動野に始まり延髄錐体を交差して下行する神経路。随意運動を支配する。脳内の錐体路の一側が侵されると反対側の半身に運動麻痺まひが起こる。 → 錐体外路

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

錐体路
すいたいろ
精緻(せいち)で熟練を要するような随意運動をつかさどる神経伝導路で、哺乳(ほにゅう)動物になって初めて中枢神経内にみられる。錐体路という名称は、この神経路が延髄腹側面に膨隆している錐体の内部を集中的に通過することから名づけられた。錐体路は皮質脊髄(せきずい)路と皮質核路の2系統からなっている。皮質核路はまだその走行経路が確実に把握されていないため、皮質核線維とよぶ場合もある。錐体路の始まりとなる神経細胞は左右の大脳半球にある第一次運動中枢とされる前頭葉の中心前回(ブロードマンの4野)、その前方の第二次運動中枢のある脳回(ブロードマンの6、8野)、第一次感覚中枢とされる頭頂葉の中心後回(ブロードマンの3、1、2野)などの皮質の錐体細胞と考えられている。とくに中心前回の皮質の第五層にはベッツの巨大錐体細胞(19世紀のロシアの解剖学者ベッツV. A. Betzにちなむ)があり、この巨大錐体細胞の神経線維が錐体路に参加していることは確実である。一側の錐体路の経路についてみると、まず皮質脊髄路は、皮質の錐体細胞から出た神経線維が間脳の内包の中央部を通過し、ついで中脳の大脳脚(狭義)の中央部を通り、後脳の橋(きょう)の底部(橋底部)を分散して通る。さらに延髄へと下行し、延髄の錐体に至ってふたたび集束した線維束は、延髄下端でその80~90%の線維が反対側の脊髄に移る。つまり、左右の皮質脊髄路は延髄下端で交叉(こうさ)(錐体交叉)することになる。交叉後、脊髄の反対側に出た皮質脊髄路は、脊髄側索とよぶ白質部を下行しつつ、しだいに脊髄の運動性前角細胞に終わる。この経路を外側(がいそく)皮質脊髄路とよぶ。皮質脊髄路のうち、10~20%の線維は錐体交叉をせず、そのまま同側の脊髄前索とよぶ白質を下行する。この経路を前皮質脊髄路とよぶ。この下行路も結局は反対側の前核細胞に終わる。したがって、終局的には左右の皮質脊髄路は交叉性であり、皮質脊髄路が通る内包で脳出血がおこると、傷害部と反対側の随意運動麻痺(まひ)がおこることになる。もう一方の皮質核路は皮質脊髄路とともに下行するが、おもに反対側の脳幹内にある運動性の脳神経核(運動性神経細胞の集団)に終わる。しかし、その走行はまだ不明確である。ヒトの一側の錐体を通過する錐体路の神経線維数は約100万本とされている。[嶋井和世]

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精選版 日本国語大辞典

すいたい‐ろ【錐体路】
〘名〙 大脳皮質から出る運動の意思をすみやかに全身の筋肉に伝える遠心性の神経伝導経路。随意運動をつかさどるもので、それ以外の不随意的・無意識的な運動の伝達路を錐体外路という。

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