●鎮守【チンジュ】
デジタル大辞泉
ちん‐じゅ【鎮守】
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世界大百科事典 第2版
ちんじゅ【鎮守】
土地ないし施設を霊的な疫災から守護する神。鎮主とも書く。もと鎮安守護の意で鎮守府,鎮守使など一般に形容語とするが,日本では平安朝以来独立の成語として鎮守神をさす。もと大乗仏教の護法善神の思想により寺院の守護神として勧請(かんじよう)したもので,興福寺の春日明神,高野山の丹生(にう)明神,比叡山の山王権現,東寺の鎮守八幡宮など多くは寺院の建立以前からの地主神(じぬしがみ)を改めてまつった。これには本来,強力な来訪神が在地の神霊を慰撫し服属せしめる方式が生かされており,鎮守神としての奉斎がおのずから他の諸霊を制する神威を高めることになる。
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精選版 日本国語大辞典
ちん‐じゅ【鎮守】
〘名〙
① (━する) 辺境に軍隊を派遣駐屯させ、原地民の反乱などからその地をまもること。特に、奈良・平安時代、鎮守府にあって蝦夷を鎮衛すること。鎮戍(ちんじゅ)。鎮衛。
※続日本紀‐天平九年(737)四月戊午「麻呂等帥二所レ余三百
五人一鎮二多賀柵一〈略〉国大掾正七位下日下部宿禰大麻呂鎮二牡鹿柵一。自余諸柵依レ旧鎮守」 〔曹丕‐以陳群為鎮軍司馬懿為撫軍将詔〕

② 「ちんじゅふ(鎮守府)①」の略。
※続日本紀‐天平元年(729)八月癸亥「又陸奥鎮守兵及三関兵士、簡二定三等一」
③ 一国・王城・寺院・村落など一定の地域で、地霊をしずめ、その地を守護する神。また、その神社。鎮主。鎮守の神。鎮守神。
※本朝世紀‐天慶二年(939)正月一九日「官符三通。皆給二出羽国一。〈略〉一通鎮守正二位勲三等大物忌明神山燃〈有二御占一〉事恠」
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