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鐘形杯文化【しょうけいはいぶんか】

日本大百科全書(ニッポニカ)

鐘形杯文化
しょうけいはいぶんか

紀元前三千年紀末から前二千年紀初頭にかけて、ヨーロッパに広く分布する青銅器時代の文化。ベル・ビーカーBell Beakerともよばれる倒鐘形の土器を指標とする。石鏃(せきぞく)、石剣、石製鞆(とも)などとともに、銅ないし青銅製の短剣、錐(きり)、鑿(のみ)なども大きな特徴である。農耕、牧畜を営み、葬制には土葬と火葬があって、土壙(どこう)墓や円形墳などがみられるが、遺跡の分布が散在的であることや、とくに西ヨーロッパで明確な集落址(し)の認められないことなどから、移動性の生活も想定されている。この文化の起源については、スペイン説やボヘミア説が有力で、その担い手についても、中部ヨーロッパでは短頭・長身型であるが、すべてがかならずしも特定の種族とは断定できないようである。

[片岡 肇]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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