@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

鑑定【かんてい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

鑑定
かんてい
Sachverständigenbeweis
証拠調べの一種。専門的な知識経験を有する第三者 (鑑定人) にその知識または経験を利用した判断を報告させて,裁判官の判断能力を補助させる。鑑定は裁判官の判断を補助するものであるから,その必要の有無および選定は,裁判所にまかされる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

鑑定
かんてい
appraisal
美術作品,骨董品の制作者年代,制作地,真贋の判断を行うこと。専門的な経験,学識によって行われる。最近では,X線,アイソトープ,赤外線紫外線などの科学的方法も採用される。本来は収集家,愛好家,美術史家,批評家特性職能の一部をなすべきものであるが,作品の売買贋作出現に応じて,専門的に職業とする鑑定家が生れた。たとえばフランスでは,法廷委嘱による鑑定家と,常時鑑定を業として組合に登録している鑑定家が存在する。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

かん‐てい【鑑定】
[名](スル)
書画・骨董(こっとう)・刀剣・資料などの真贋・良否などを判定すること。目利き。「筆跡を鑑定する」
物事を判断すること。また、その判断。
「ねぼけてあんな珍語を弄するのだろうと―したから」〈漱石吾輩は猫である
裁判所から指示された事項について裁判官の知識を補充するために、学識経験者が専門的な意見・判断を述べること。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

かんてい【鑑定】

【美術】
 美術作品の作者(時に流派),時代,制作場所などを決定ないし推定することをいう。一般的に鑑定の対象となるのは絵画(水彩デッサン版画を含む),彫刻工芸で,建築物が鑑定の対象となることはまれである。鑑定には当然真贋の問題が含まれるが,鑑定作業のなかにはさらに,弟子あるいは助手による模写か否か,工房の作品,複数の作者がかかわった作品の分担部分の見極めなどの作業も含まれ,また別人ないし後世の手になる補筆,補修の発見などもその作業に含まれる。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

かんてい【鑑定】
スル
科学的な分析や専門的な知識によって判断・評価すること。美術・骨董こつとう品の良否や真贋しんがんの判断、不動産の評価などにいう。目利き。 刀剣を-する
判断すること。また、その判断。 相対あいたい間男ではないかと僕は-するが/怪談牡丹灯籠 円朝
訴訟において、裁判官の判断を補助するため、裁判所が指名した学識経験者に専門的知識・判断を報告させることを目的とした証拠調べ手続き。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

鑑定
かんてい
一般的には、ものの真贋(しんがん)や品質のよしあしを調査のうえで見きわめたり、価格を決めたりすること。またそれを行う人を鑑定人という。専門的には、訴訟法上の鑑定、具体的には親子鑑定、筆跡鑑定、精神鑑定などがあり、また犯罪における科学捜査上の鑑定のほか、美術品の鑑定や商品鑑定、さらにこれらの科学的鑑定法などがある。ここでは、訴訟法上の鑑定と美術品の鑑定およびその科学的鑑定法について解説する。「親子鑑定」「筆跡鑑定」「精神鑑定」「商品鑑定」「科学捜査」については、それぞれの項目を参照のこと。[内田一郎]

訴訟法における鑑定

刑事訴訟法においては、特別の知識経験を有する者により、事実の法則またはその法則を具体的事実に適用して得た判断を報告すること。この報告をなす証拠調べの全体を鑑定ということも(刑事訴訟法1編12章)、鑑定人の活動自体を鑑定ということも(同法170条等)ある。鑑定人は、特別の知識経験に基づく判断を提供するものであるから、自己の体験事実を供述する証人とは区別される。なお、特別の知識経験に基づく者の過去の体験事実について尋問する場合は、鑑定人ではなく証人として扱われることとされている(同法174条)。いわゆる鑑定証人である。
 鑑定は、裁判所が命ずるものであるが(同法165条)、捜査段階において捜査機関が鑑定を嘱託することもある(同法223条1項)。この場合に鑑定を嘱託された者は鑑定受託者とよばれる。鑑定事項は多岐にわたるが、人の死亡原因等に関する法医学鑑定や被告人の精神状態に関する精神鑑定等が多い。鑑定人は、出頭の義務、宣誓の義務、鑑定および鑑定結果の報告の義務を負う(同法166条、171条)。ただし、鑑定人には代替性があるので、召喚に応じない鑑定人を勾引(こういん)することはできない(同法171条)。鑑定人は、鑑定について必要があるときは、裁判所の許可を受けて、住居等への立入り、身体の検査、死体の解剖、墳墓の発掘または物の破壊をすることができる(同法168条)。これを鑑定処分といい、裁判所の鑑定処分許可状によって行う。捜査段階で強制的に血液等を採取するときは、鑑定処分許可状のほか直接的な強制処分を可能とする身体検査令状を併用して実施している。ただし、尿の強制採取については、判例は、医師による等の条件を付した捜索差押許可状により実施しうるとしたので、実務はこのいわゆる強制採尿令状によって行っている。被告人の心神または身体に関する鑑定のために必要であるときは、裁判所は、期間を定め、病院その他の相当な場所に被告人を留置することができる(同法167条)。これを鑑定留置という。
 鑑定の結果は、口頭で報告することもできるが(同法304条)、鑑定内容が専門的で複雑である場合も多いことから、鑑定の経過および結果を書面にした鑑定書を提出することが一般的である。鑑定書は、書面であるから伝聞法則(同法320条1項)の適用を受けるが、一般の供述調書とは異なった取扱いがなされており、鑑定人が公判期日において尋問を受け、その真正に作成されたものであることを供述したときは、証拠として許容されることとなっている(同法321条4項)。鑑定の結果について、判例は、たとえば精神鑑定であっても責任能力は法律判断であるから鑑定の結果には拘束されないとしているが、鑑定結果を採用しえない合理的事情が認められるのでない限り、その意見を十分に尊重すべきであるとしている。鑑定人は、旅費、日当および宿泊費のほか、鑑定料などを請求する権利を有する(同法173条)。
 なお、民事訴訟法上は、裁判官の判断能力を補充するために学識経験のある第三者(鑑定人)の意見を求めることを目的とする証拠調べをいう(同法212条以下)。[田口守一]

美術品の鑑定

美術品には類同品が付き物である。模写、レプリカ(模造品)、贋作(がんさく)、複製物といったものを真作から区別するためには、専門家の判断が必要となる。それが鑑定という専門的行為である。原則として一品制作もしくは限定制作である美術品がオリジナルであるかどうかは、価値に関して多大の影響を及ぼす。そこで、大多数の美術品は鑑定されなければならず、現に鑑定されている。しかし、鑑定が容易でない複雑な作品がまれにあり、また、鑑定者の能力の不足による誤断もときにはあって、混乱が生ずる。さらに、長年の研究成果によって見解が変化する場合もあり、美術品の鑑定には不安定な要素が内在している。
 完全で恒久的な鑑定はすべての美術品にはありえないとしても、学問と研究の進歩、そして資料の整備と機器の発達に伴い、以前とは比較にならぬほど、鑑定は確定性を増している。特定の目利きの経験的判断にゆだねられていた従来の鑑定法に対して、現代では、主として資料と機器を有効に利用することで客観的な妥当性へ至る道が開けてきた。
 今日、鑑定は広く専門研究者の具有する能力となり、職業的鑑定家の仕事ではなくなっている。そして鑑定の結果も、単に文書を発行するとか、箱に書記するとかという、とかく誤解を生じやすい仕方ではなしに、写真や文献をかならず添付する方法に変化している。第二次世界大戦後までに受けた鑑定は、いま改めて新しい方法による再鑑定が必要である。
 鑑定は多く個々の専門家の仕事として行われているが、国・公立の施設でもそれを重視し、最近ではそのための部門を充実させている。
 美術鑑定は、真贋の区別とともに、その金銭的評価という部分を含む。その面をとくに行う専門家を欧米ではアプレイザーappraiserとよんでいる。[瀬木慎一]
科学的鑑定法
光学顕微鏡等による拡大観察、紫外線による蛍光作用により、ニス、油、顔料(がんりょう)等、それぞれの材料特有の蛍光を観察し、材料や補修部分を推定し、赤外線の吸収作用を応用して、油煙等に汚れた墨書を解読する。とくに赤外テレビジョンは、赤外線フィルムより広い近赤外領域に感度をもつ赤外線センサーを備えたカメラを用い、ブラウン管上に直接その影響をとらえることが可能で、材質によって異なる吸収作用から銘文の判読、下絵の解明等に利用される。X線の透過写真は、絵画、彫刻、工芸品等の構造をはじめ、顔料の塗り重ね、筆のタッチ、補修等を探るのに用いられる。材質と厚さによって硬・軟X線を使い分け、さらに厚みのある金属製品には、ラジオ・アイソトープのγ(ガンマ)線を用いて鋳造、鍛造等の技法が明らかにされる。
 一方、化学成分や組成を明らかにする分析手段がある。文化財には非破壊的方法による材質調査が大原則で、蛍光X線分析、X線回折分析が用いられる。前者は元素分析で、後者は結晶構造から化合物を同定する方法である。また極微量の試料が採取できた場合は、放射化分析、発光分光分析、質量分析計による同位体分析等が行われ、微量成分の特徴が解明されて材料の時代や産地の推定が可能となる。
 これらの方法で、ある時代に使われていた材料と製作技法にかなった作品であることが、複数の方法で総合的に判定できれば、それは本物であると判断される。[江本義理]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

かん‐てい【鑑定】
〘名〙
① 書画、骨董(こっとう)、刀剣、資料などの、真偽、善悪などを見分けること。めきき。鑑識。みきわめ。きわめ。
※鳩巣先生文集(1763‐64)後篇・一五・題本多佐渡守藤政信論治道国字書「順庵白石之監定亦可謂信而不謬者矣」
② 物事の判断をすること。また、その判断。
※滑稽本・和合人(1823‐44)初「『アノ提灯のかけばなしの様子では、きっとさうだぜ』『ムムこいつはいい鑑定だ』」
③ 物事の差異を見きわめること。区別をつけること。
※我活ける神(1901)〈海老名弾正〉「サッパリ鑑定が分らない、けれども一定の方針と云ふものがある」
④ 法律用語。
(イ) 裁判官の判断を補助するため、学識経験者に専門的知識や経験に基づいた判断、意見、結論を述べさせる証拠調べ。
※民事訴訟法(明治二三年)(1890)三二三条「鑑定の申出は鑑定す可き事項を表示して之を為す」
(ロ) 動産、不動産、財産権などの価値を金銭的に評価すること。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

鑑定」の用語解説はコトバンクが提供しています。

鑑定の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation