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門前の小僧習わぬ経を読む【モンゼンノコゾウナラワヌキョウヲヨム】

デジタル大辞泉

門前(もんぜん)の小僧(こぞう)習(なら)わぬ経(きょう)を読(よ)む
ふだん見聞きしていると、いつのまにかそれを学び知ってしまう。環境が人に与える影響の大きいことのたとえ。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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精選版 日本国語大辞典

もんぜん【門前】 の 小僧(こぞう)(なら)わぬ経(きょう)を読(よ)
常に見たり聞いたりしていれば、知らず知らずのうちにそれを学び知るようになる。環境がその人に与える影響の大きいことのたとえ。勧学院の雀は蒙求を囀る。門前の小僧。
※武蔵野(1887)〈山田美妙〉中「門前の小僧は習はぬ経を誦む」

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ことわざを知る辞典

門前の小僧習わぬ経を読む
お寺の近くに住んでいる子どもは、特に習わなくてもお経を唱えるようになる。幼いころ身近で見聞きしていたことは、特におぼえようとしなくてもおのずから身につくことのたとえ。

[使用例] 親方が稽古に行くのを、私も聞きに行ったりしているうちに、好きなことゆえすぐにきき覚えます。お前ちょっとやってみろ、といわれて、それこそ門前小僧習わぬ経ならぬ清元を唄ってみると、おや、この子は出来そうだ、という具合で、〈略〉稽古に行くようになりました[清元志寿太夫*清元ひとすじ|1981]

[使用例] この子は、私が銭形を書きはじめた頃、十七、八になっていた。門前の小僧習わぬ経をよむというか、女の子だから小僧はおかしい。とにかく、一生懸命に何かしら書いていた。それが、つもりつもって『七つの蕾』『サランの歌』など、九冊の本になった。[野村胡堂*胡堂百話|1959]

[解説] 「門前の小僧」というだけでも、このことわざが想起され、ほぼ通じます。現代では、「読む」というと無意識に黙読をイメージしますが、「経を読む」は抑揚をつけて読経する意味です。
 かつては、お寺の近くに住んでいて、いつも同じ時間にお経が聞こえてくれば、子どもたちはまねをして、特に意味など考えずに、いつのまにか自然にそらんじたものでしょう。日常的に見かけた、ほほえましい光景が効果的な比喩となって、江戸中期から今日までよく使われてきました。

[類句] 勧学院の雀はもうぎゅうをさえずる

[対義] 習わぬ経は読めぬ

〔朝鮮〕서당 개 삼 년에 풍월을 읊는다(私塾の犬三年にして漢詩を詠む)

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