●門松【かどまつ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
門松
かどまつ
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デジタル大辞泉
かど‐まつ【門松】
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世界大百科事典 第2版
かどまつ【門松】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
門松
かどまつ
正月に家の内外に立てる生木のことで、拝み松、飾り松、祝い松、門ばやし、門神柱など、所によっていろいろな呼び方がされている。松を門口に立てる例が多いことから門松と総称するのであるが、材料、場所、形式とも全国一律とはいえない。木は松のほか、楢(なら)、椿(つばき)、柳、栗(くり)、朴(ほお)、栃(とち)、榊(さかき)、樒(しきみ)、竹などが単独もしくは2、3種いっしょに用いられ、立てる場所も門口に限らず、外庭正面や屋内の座敷中央、床の間、神棚、土間など、土地により家によりさまざまである。屋外の場合は左右一対を立てるのが普通で、間に注連縄(しめなわ)を張り渡すこともあるが、屋内の場合は1本のことが多いようである。いずれも芯松(しんまつ)を用いるのが好ましいとされ、7段、5段、3段の枝ぶりのよいりっぱな木を立てる所も多い。ユズリハやダイダイ、昆布(こんぶ)を結び付けたり、根元には薪(たきぎ)を寄せかけたり、屋内のものは米俵を台にして立てたりもする。
門松を立てる理由は、正月の単なる飾り物としてではない。現在では明確に意識されなくなってはいるが、門松は来臨する歳神(年神)(としがみ)の依代(よりしろ)の役を果たすものであった。南関東や中部地方その他で、門松に藁(わら)製の椀(わん)形の容器を結わえ付けて、中に雑煮などを入れ供えたり、大分県臼杵(うすき)市津留で門松の前に3段の鏡餅(かがみもち)を折敷膳(おしきぜん)にのせて供えるように、ハレ(晴)の食品を供える例の多いこと、およびお松様などと敬称でよび、実際に手をあわせて拝むことのあることなどから、依代であったことが推測できるのである。樹木に神霊が依(よ)り着くとする信仰はけっして珍しいことではない。したがって、近くの山から門松用の木を切ってくる際にも、これと決めた木に洗米を供えたり、拍手(かしわで)を打ち敬虔(けいけん)な心意の下に鉈(なた)を入れる地方もあり、迎えてからも立てるまでは家の清浄な場所に保存すべく配慮される。切ってくる日はかつては広く12月13日とされていた。取り去るのは1月4日、7日、14日など所により一定しないが、九州地方ではこの門松を7日の鬼火焚(だ)きに燃やし、他の地方では小正月の左義長(さぎちょう)、どんどの火で焼却するのが一般である。
第二次世界大戦後、山林管理と生活改善運動の面から、松を伐採してはでやかに立てるのをやめる傾向にあり、過渡的なものとして松の絵を紙に印刷して門口に貼(は)り付けることが行われたが、農山村からはしだいに門松が姿を消しつつある。逆に都市部においては、職人などに頼んで門口に松、竹を飾る風が盛んになりつつある。なお、氏神が松で目を突いたからといい、松を立てるのを禁忌にしている地方も少なくない。
[田中宣一]
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精選版 日本国語大辞典
かど‐まつ【門松】

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典
門松
かどまつ
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