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間接強制【かんせつきょうせい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

間接強制
かんせつきょうせい
indirekter Zwang
民事債務についての強制履行の一種。債務者が債務を履行しない場合,裁判所一定の期間内に履行しないときは,債務の履行を確保するために相当と認める一定の額の金銭 (制裁金) を支払うよう命じることによって,債務者を心理的に強制し履行させる強制執行の方法 (民事執行法 172) 。債務者の意思の抑圧を伴い,その人格に干渉する性質が強い点で人的執行の残りをとどめており,執行の例外的方法である。そのため,これを許す場合は限定され,他の執行方法である直接強制代替執行のできない不代替的作為債務 (たとえば財産管理の清算をなすべき義務) についてだけ認められる (民法 414) 。しかも不代替的作為債務であっても,(1) 間接強制をすることが公序良俗に反し,義務者の人格を無視するような場合 (たとえば妻の同居義務) ,(2) 第三者の協力を必要とする場合 (たとえば会社から焼失した株券の再発行を求め,これを質権者に引渡すべき株主の義務) ,(3) 特殊な学識,技術を要する創作的な作為義務 (たとえば著名な画家に会心の絵を描かせること) については許されない。これらの場合には,債権者としては不履行による損害賠償の請求によって満足するほかはない。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

かんせつ‐きょうせい〔‐キヤウセイ〕【間接強制】
債務不履行に対し、裁判所債務者損害賠償を命じて心理的な圧迫を加え、債務を履行させること。強制執行の一方法として用いられる。→直接強制代替執行

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

かんせつきょうせい【間接強制】
作為義務および不作為義務についての強制執行の方法の一つ。作為義務のうち,いわゆる代替性がある義務の場合には,だれがその行為を行っても結果は同一なので,代替執行の方法を使うことができる。これに対して,株式の名義書換えをなすべき会社の義務などは,代替性がないので,債務者である会社自身の義務履行を促すしかない。そのために裁判所が,債務者に違約金の支払を命じて,間接的に履行を強制するのが間接強制である(民事執行法172条1項)。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

かんせつきょうせい【間接強制】
債務者が債務を履行しない場合に、裁判所が金銭の支払いを命ずるなどして、債務者を心理的に強制して債務を履行させようとすること。人格尊重の理念に合致しないため、債務の性質により許される場合と許されない場合がある。 → 直接強制代替執行

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

間接強制
かんせつきょうせい
債務者に違約金の支払いを命じて、経済的・心理的圧迫を加えて、給付の履行を強制すること。たとえば、ある建物につき暴力団事務所としての使用を禁止し、違反した場合には1日50万円の支払いを命じる場合などがこれにあたる。間接強制は、債権者が債務名義に基づき執行裁判所に間接強制の決定を申し立てると、裁判所は、遅延の期間に応じ、あるいは一定期間の経過後はただちに一定の額の金銭を債権者に支払うよう債務者に命じ、債権者はこれをもとに金銭執行の方法で取り立てる、という形で行われる。従来は、証券に署名すべき義務のような不代替的作為義務や、一定以上の騒音を出さない義務のような反覆的・継続的不作為義務の強制執行の方法として用いられてきた。しかし、2004年(平成16)の民事執行法の改正により、債権者の申立てがあるときは、広く不動産の引渡し等、動産の引渡し等についての、あるいは扶養義務等に係る金銭債権についての強制執行は、間接強制によることとなった。[本間義信]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

かんせつ‐きょうせい ‥キャウセイ【間接強制】
〘名〙 裁判所が、債務を履行しない債務者に対して、一定期間内に履行しない場合には一定の賠償金を支払うことを命じ、債務者を心理的に強制して債務を履行させること。直接強制、代替執行のできない場合にだけ許される。

出典:精選版 日本国語大辞典
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