●阿弥陀経【あみだきょう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
阿弥陀経
あみだきょう
Sukhāvatīvyūha
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デジタル大辞泉
あみだ‐きょう〔‐キヤウ〕【阿弥陀経】
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世界大百科事典 第2版
あみだきょう【阿弥陀経】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
阿弥陀経
あみだきょう
浄土教の根本聖典。鳩摩羅什(くまらじゅう)が402年ころ漢訳したもの。『無量寿経(むりょうじゅきょう)』『観無量寿経』とともに「浄土三部経」の一つに数えられ、『無量寿経』を『大経』とよぶのに対して『小経』と略称する。もとはサンスクリット語で書かれ、スカーバティー・ビューハSukhāvatī-vyūha(極楽(ごくらく)の荘厳(しょうごん))というが、おそらく西暦100年ころ北西インドにおいて成立したものと推定される。現在、この原典はインドでは散逸し、悉曇(しったん)文字で日本に伝えられたものだけが残っている。漢訳には、玄奘(げんじょう)が650年に訳した『称讃(しょうさん)浄土仏摂受(しょうじゅ)経』も現存しているが、中国、日本ではもっぱら鳩摩羅什訳のほうが用いられ、とくに浄土教諸宗派では、これを所依の根本経典の一つとして重視した。9世紀前半にチベット訳された『聖なる極楽の荘厳と名づけられる大乗経』も異本である。サンスクリット原典と対比すると、鳩摩羅什訳がもっとも近く、チベット訳がこれに次ぎ、玄奘訳はかなり増広されている。
本経の内容は、阿弥陀仏(あみだぶつ)の浄土である西方極楽世界の優れた光景(荘厳)を描写し、この浄土に往生するために阿弥陀仏の名号を一心に念ずること(念仏)を説き、六方世界の諸仏もこのことを称賛しているとして、浄土往生思想を簡潔平易に明らかにしている。とくに鳩摩羅什訳は、その流麗な訳文とあいまって、中国、日本では代表的な読誦(どくじゅ)経典の一つとなり、浄土信仰を広く流布せしめる役割を果たした。その注釈書も古来非常に多い。
[藤田宏達]
『藤田宏達訳『梵文和訳 無量寿経・阿弥陀経』(1975・法蔵館)』
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