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除草剤【じょそうざい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

除草剤
じょそうざい
herbicide
雑草を駆除あるいは予するための薬剤植物全般に対して有害な薬物,たとえば蛋白質変性剤であり強い酸であるトリクロル酢酸を土地に施せば,草は生えなくなるが,農業用の目的には合わない。田畑やゴルフ場などに施す除草剤は雑草を選択的に死させる作用をもつもので,ペンタクロロフェノール (PCP) ,2,4-ジクロロフェノキシ酢酸 (2,4-D) ,カルバミン酸系のN-フェニルカルバミン酸イソプロピル,クロロフェノールあるいはニトロフェノール誘導体などがある。除草作用の機構には,植物ホルモンのバランスを乱すもの (2,4-D) ,酸素呼吸を阻害するもの (フェノール系) ,蛋白質合成光合成を阻害するものなどがある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

じょそう‐ざい〔ヂヨサウ‐〕【除草剤】
雑草の生育を防除するための薬剤。2,4-D(によんディー)CNP(クロルニトロフェン)、シメトリンなど。

出典:小学館
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典

除草剤
 いわゆる雑草を枯らす目的で使われる薬剤.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

じょそうざい【除草剤 herbicide】
作物の栽培に害を与える雑草の防除に用いられる薬剤。古くは農業における雑草の防除は主として人力によって行われていたが,省力化のため除草剤の開発に対する要求が高まり,その開発研究が急速に進められた。除草剤として無機塩を用いる試みもなされたが,合成オーキシ(植物ホルモンの一種,〈オーキシン〉の項目を参照)の活性を追究する過程で,2,4‐ジクロロフェノキシ酢酸(2,4‐D)が低濃度では強力なオーキシン活性を,また高濃度では殺草活性を示すことが見いだされ,除草剤の開発研究に新しい局面が展開することになった。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

除草剤
じょそうざい

農薬取締法には、除草剤という用語は存在しないため、除草剤は、農作物(樹木および農林産物を含む。以下、農作物等という)を害する植物の防除に用いられるその他(農薬以外)の薬剤をさす。つまり、農作物等を害する植物を雑草とよび、雑草の防除に用いられる薬剤が除草剤である。農作物等は、雑草と栄養、水、光そして空間を奪い合っており、農作物等の収穫量や品質を確保するためには雑草を防除する必要がある。また、農作業の作業効率を高め、病害虫の発生を抑制するためにも雑草防除は必要である。

[田村廣人]

歴史

雑草の防除は、古くから人力による手作業が中心であり、多くの労力と時間を費やしていた。水稲栽培では、小熊手(こぐまで)、雁爪(がんづめ)および田打ち車等の道具も使用された。日本では、18世紀後半には、石灰窒素がマツバイに効果を示し、硫酸銅がアオミドロに有効であることが知られていた。1930年代には殺虫剤として使用されていたジニトロ-o(オルト)-クレゾールに除草活性が発見されたが、他の生物に対し強い毒性を示した。1940年代に植物に特有のホルモン(植物ホルモン)の作用を攪乱(かくらん)し、かつ、植物間で選択的な除草効果を発揮するフェノキシ酢酸を骨格とする2,4-ジクロロフェノキシ酢酸が発見された。さらに、植物特有の生理作用を阻害するために動物には安全性が高く、かつ、環境に負荷の少ない除草剤が開発され、今日では、1ヘクタール当りの施用量が10グラム未満の除草剤も登場している。また、除草剤に対し耐性を示す遺伝子組換え作物も登場した。

[田村廣人]

分類

除草剤は、植物を対象とするため、農作物等と雑草との間で選択性が求められ、特定の植物種のみに効果を発揮する選択性除草剤と、農作物等を含むあらゆる植物種に効果を示す非選択性除草剤に分けられる。選択性除草剤は、さらに、広葉(双子葉)植物に効果を発揮する広葉雑草対象選択性除草剤とイネ科(単子葉)植物に効果を発揮するイネ科雑草対象選択性除草剤に分類される。

 また除草剤の処理法により、種子が発芽する前後に土壌に処理(散布)する土壌処理剤と、発芽後に雑草の茎葉に処理する茎葉処理剤に分類される。さらに、付着した植物の部位で効果を発揮する接触型除草剤と、根や茎葉から吸収され植物体全体に移行し効果を発揮する浸透移行型除草剤に分けられる。なお、散布方法や製剤化がくふうされ、今日では、除草剤を水溶性フィルムに包装した剤型や錠剤の形態をとり水田の畦畔(けいはん)から投げ込む製剤、また、製剤化した原液を水田の水口に直接滴下するものや、田植機に取り付けて全面に散布するタイプもある。このように、環境への負荷を低減させるため、少量散布技術も進歩してきた。

 植物特有の生理機能を阻害することにより、その効果を発揮する除草剤もある。その阻害作用により、植物ホルモン作用攪乱型除草剤、光合成阻害型除草剤、光色素生合成阻害型除草剤、アミノ酸生合成阻害型除草剤、脂肪酸生合成阻害型除草剤、細胞分裂阻害型除草剤、セルロース生合成阻害型除草剤などに分類される。

[田村廣人]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

じょそう‐ざい ヂョサウ‥【除草剤】
〘名〙 雑草の生育を防除する作用をもつ薬剤。鉄道線路に用いられる塩素酸ナトリウムは植物の種類にかかわらず殺草作用を示すので非選択性除草剤と呼び、2・4‐D(2・4‐ジクロロフェノキシ酢酸)は葉の広い植物に対し選択的な殺草効果を示すので選択性除草剤と呼ばれる。除草薬。殺草剤。

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