●陽成天皇【ようぜいてんのう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
陽成天皇
ようぜいてんのう
[没]天暦3(949).9.29. 京都
第 57代の天皇 (在位 876~884) 。名,貞明。清和天皇の第1皇子。母は尊称皇太后藤原高子。貞観 18 (876) 年践祚,同 19年1月即位したが,外伯父の藤原基経が関白として政務をとった。天皇は狂躁性があり素行に欠陥が少くなかったので,元慶8 (884) 年廃された。この廃立の際,左大臣源融が皇胤であることを理由に天皇となることを希望したが,基経の意によって仁明天皇第3皇子時康親王 (光孝天皇) に議決したという。これにより藤原氏の権威が確立したが,有司を基経の私第につかわして庶事の決議を求めさせたことは,朝政が摂関家の政所に移る素因となった。陵墓は京都市左京区浄土寺真如町の神楽岡東陵。
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デジタル大辞泉
ようぜい‐てんのう〔ヤウゼイテンワウ〕【陽成天皇】
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus
陽成天皇 ようぜいてんのう
貞観(じょうがん)10年12月16日生まれ。清和天皇の第1皇子。母は藤原高子。父の譲位により9歳で即位。母の兄で藤原良房の養子藤原基経(もとつね)が摂政となり,実権をにぎる。病弱の理由などで,17歳で譲位。天暦(てんりゃく)3年9月29日死去。82歳。墓所は神楽岡東陵(かぐらおかのひがしのみささぎ)(京都市左京区)。諱(いみな)は貞明(さだあきら)。
【格言など】筑波嶺(つくばね)の峰より落つるみなの川恋ぞ積もりて淵(ふち)となりける(「小倉百人一首」)
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世界大百科事典 第2版
ようぜいてんのう【陽成天皇】
第57代に数えられる平安前期の天皇。在位876‐884年。清和天皇の第1皇子。母は藤原長良の娘で,基経の妹にあたる高子。諱(いみな)は貞明。869年(貞観11)に皇太子に立てられ,876年清和天皇退位のあと9歳で践祚。基経は引き続き摂政として政治の実権を握り,880年(元慶4)には関白に任ぜられた。天皇は882年に元服の儀を終えたころから基経と対立するようになり,宮中での殺人事件などが原因となって884年に退位,二条院に移った。
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日本大百科全書(ニッポニカ)
陽成天皇
ようぜいてんのう
(868―949)
第57代天皇(在位876~884)。清和(せいわ)天皇第一皇子。母は藤原基経(もとつね)の妹高子(たかいこ)。諱(いみな)は貞明。藤原良房(よしふさ)の邸染殿第(そめどのだい)に生まれ、3か月にして皇太子となり、そのまま染殿第で育った。9歳で清和天皇の譲位を受けて即位し、基経が前代に引き続いて摂政(せっしょう)となった。しかしその後数年にして天皇は乱行多く、881年(元慶5)ころから基経と対立が続いた。883年には天皇の乳母(めのと)紀全子(きのまたこ)の産んだ源益(みなもとのみつ)を殺したり、馬を愛好して宮中でひそかに飼わしめるなどのことがあった。ここに至って天皇と基経との対立は極に達し、翌年2月天皇は自ら病気を理由に譲位した。陵墓は京都市左京区神楽岡(かぐらおか)東陵。
[福井俊彦]
『目崎徳衛著『平安王朝――その実力者たち』(1965・人物往来社)』
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367日誕生日大事典
陽成天皇 (ようぜいてんのう)
平安時代前期の第57代の天皇
949年没
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精選版 日本国語大辞典
ようぜい‐てんのう ヤウゼイテンワウ【陽成天皇】
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