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雄しべ【おしべ】

日本大百科全書(ニッポニカ)

雄しべ
おしべ

雄蕊(ゆうずい)ともいう。被子植物の花における雄性生殖器官で、雄蕊群は花被(かひ)と雌蕊群の間にある。普通は4個の葯室(やくしつ)をもつ葯と、それを支える花糸(かし)よりなる。葯室は裸子植物の花粉嚢(のう)、シダ植物の小胞子嚢にあたり、雄しべは、ソテツにみられるような小胞子葉と相同であるとする意見と、先端に胞子嚢をつけた茎に由来するとする意見がある。花糸は普通は細長く、葯はそれの両側につくが、外向または内向してつくこともある。ユリ属などでは花糸は外向した葯の背面の基部より上でつくので雄しべは丁字(ていじ)状になる(丁字葯)。デゲネリアなどでは雄しべが扁平(へんぺい)となって花糸と葯の境界があいまいになり、葯室は背軸側(裏面)にある。アウストロバイレアなどでは葯室は扁平な雄しべの向軸側(内面)にある。

 モクレン科などでは多数の雄しべが離生して花托(かたく)に螺旋(らせん)状につく。進化すれば減数して輪生するようになる。その場合、1輪に並ぶ雄しべの数は、多くの場合は萼片(がくへん)、花弁または花冠裂片の数と同じであるが、ゴマノハグサ科やシソ科などではそれよりも少なくなる。一つの花の中にある雄しべの長さが不ぞろいである場合もあり、アブラナ科にみられる四強雄蕊では6本中4本が長い。雄しべはしばしば花糸で合着するが、すべての雄しべが合一して筒状になれば単体雄蕊、二つにまとまれば二体雄蕊、五つにまとまれば五体雄蕊などという。キク科にみられるように葯で合着し、花糸は離れているものを集葯(しゅうやく)雄しべという。合弁花では雄しべはしばしば花冠と合着し、またラン科では雌しべと合着する。

[田村道夫]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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