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雪どけ【ゆきどけ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

雪どけ
ゆきどけ
Ottepel'
ソ連の小説家 I.エレンブルグの小説。 1954~56年発表。地方都市を舞台に,官僚的な工場長ジュラブリョフ,その妻レーナ,父親がラーゲリに入れられ妻も戦争で失った技師コロチェーエフの三角関係,スターリン賞候補にもなり,才能ある進歩的画家といわれたボロージャ,妻と風景しか描かない貧乏画家サブーロフ,ユダヤ人女医シェレルと技師長ソコロフスキーの恋などを描きつつ,スターリン死後のソ連社会の変動をさりげなく表現した作品。古いものの崩壊と新しいものの勝利を描いたこの作品により,「雪どけ」という言葉はスターリン批判を進めようとする風潮の代名詞となった。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版

ゆきどけ【雪どけ】
ロシア・ソ連邦の作家エレンブルグの中編小説《雪どけOttepel’》(1954)から生まれた言葉で,主としてソ連における緊張緩和政策を意味する世界語となっている。エレンブルグの小説はスターリン死後のソ連社会に訪れたささやかな変化を鋭敏にとらえ,人びとの生活感情を的確に表現した作品である。1954年という年はスターリンが死んで1年であり,スターリン批判が行われた第20回ソ連共産党大会に先だつ2年前である。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ゆきどけ【雪どけ】
エレンブルグの小説。1954~56年刊。地方都市の工場長の妻と技師の恋愛を描き、公式主義・官僚主義批判が論議を呼ぶ。スターリン没後の新世代を予見し、作品名が東西冷戦緩和の代名詞となる。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

雪どけ
ゆきどけ
Оттепель Ottepel' 
ロシア・ソ連の作家エレンブルグが書いた中編小説。第一部は1954年、第二部は56年に刊行された。工場長の妻レーナと若い技師コロチェーエフとの恋愛を中心に、奇矯な老人ソコロフスキー、懐疑的な若い画家ボロージャらが登場する。一見、風俗小説風であるが、ソ連の社会がスターリンの死によってしだいにるさを取り戻していく過程を背景に、市民たちの生活が多面的に描かれている。第一部発表の54年という年は、スターリンの死の翌年で、スターリン批判に先だつ2年前である。文学のうえではまだこのような空気を鋭敏にとらえたものはなかったし、そこに作者エレンブルグの時代を先取りした「目」が感じられる。この題名はのちに冷戦緩和の代名詞にまでなったが、ソ連での公式批評では最終的に否定的評価を受けた。しかし、今日からみれば、やはり作者の先見の明を多とすべきであろう。[木村 浩]
『江川卓訳『雪どけ』(『ロシア・ソビエト文学全集33』1965・平凡社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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旺文社世界史事典 三訂版

雪どけ
ゆきどけ
Ottepel'
一般には,1955年のジュネーヴ4巨頭会談以降の国際間の緊張緩和現象をさした言葉
名称は,スターリン死後の解放の雰囲気を描いた,旧ソ連の作家エレンブルクの小説(1954年刊)名に由来する。冷戦体制下における緊張緩和とともに,共産圏諸国内の締めつけ緩和をさした。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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