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電報【でんぽう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

電報
でんぽう
telegram
公衆電気通信の一分野(→電気通信)。電信方式によって伝送,受信地で印刷され送達される通信文(電信文),あるいは通信事業の総称。1837年,アメリカ合衆国のサミュエル・F.B.モースが,電気信号を電磁石の動きとして受信する電信機を発明,特許を得た(→モールス符号)。1843年,モースはアメリカ政府の援助を受け,ワシントンD.C.―ボルティモア間の通信験に成功。1844年5月24日,電信システムが実用化された。日本では 1869年,東京―横浜間で取り扱いが開始された。1871年,長崎―シャンハイ(上海)間,長崎―ウラジオストク間に国際電信が開通した。郵便より迅速な点が重宝されたが,20世紀後半以降,電話ファクシミリ携帯電話電子メールの普及によって利用がかぎられ,今日では慶弔電報がその中心となった。電気通信事業法に基づき,NTT東日本・NTT西日本(→日本電信電話)が取り扱う電報の種類には,通常電報(かな電報,漢字電報)のほか,緊急定文電報,無線電報(和文無線電報,欧文無線電報)がある。国際電報KDDI(→ケイディディ)が扱い,人命安全電報,国際連合憲章電報,官報,気象電報,赤十字電報,ITU料金免除電報(→国際電気通信連合)がある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

でん‐ぽう【電報】
発信者の原文を電信で送り、先方で再現して受信者に配達する通信。「電報を打つ」

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

でんぽう【電報 telegram】
公衆向けの記録方式による電気通信サービスの一種。公衆から依頼された電報文は通信士によって電報中継網に入力され,それを受信した電報局によって受取人の家まで配達される。もっとも,ほとんどの家庭に電話が普及するようになったので,電報の受付や配達にも電話が用いられることが多くなった。電報はメディア特性として,手軽に発信できるという簡便性,受取人にすぐ届くという迅速性,記録として残るという証拠性など,多くの優れた点を有していたことから,他の電気通信サービスが未発達の時代においては重要なコミュニケーション手段であった。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

電報
でんぽう
telegram

通信内容を電気通信手段で伝送し、紙などに印刷して配達するサービス。電信といわれたこともある。電話のように音声ではなく文字などの記録が届く点と、利用者が設備をもたなくても利用できる点が他の電気通信サービスと異なる。電報で送られた通信内容をさすこともある。手軽に利用できる簡易性、受取人に速く届く迅速性、記録が紙面に残る証拠性といった特徴をもつ。電気通信手段としてはもっとも早くから利用された。

[笠井哲哉]

歴史

電報は、モールス符号の発明者として知られているアメリカ人S・F・B・モースが1837年に作製した電信機をもとにして、政府、報道、鉄道などの業務用として普及し、さらに一般の人々にも広く利用されるようになった。アメリカでは民営事業として始まったが、多くの諸国では国営事業として経営されてきた。日本では1870年1月26日(明治2年12月25日=旧暦)に東京―横浜間で国内電報の取扱いが政府の手で始まり、1871年には長崎―上海(シャンハイ)間および長崎―ウラジオストク間で国際電報の取扱いが大北(たいほく)電信会社(本社デンマーク)によって始められた。当初は妨害もあったが、その後、国家近代化に不可欠な通信網の一部として急速に全国へ普及した。電報事業の経営は、政府直営から日本電信電話公社(現、日本電信電話株式会社グループ)と国際電信電話株式会社(現、KDDI)の経営の時代を経て、両社の後継会社のみが提供できるものとされている。

[笠井哲哉]

種類と利用状況

電報の種類には、通常電報(一般電報、慶弔電報)のほかに、一定の文例のみを送ることができる緊急定文電報、船舶との間で使われる無線電報がある。

 電報の発信方法としては、取扱い窓口に申し込むほか、電話、ファクシミリ、インターネットを通じて発信することもできる。

 初期の電報は、電気信号でモールス符号を送り、受信側では音の長短を文字や数字に翻訳して配達した。その後、文字などに対応する穴をあけた紙テープを利用して電気信号を送る方式にかわった。さらに、電報の受付と送信を同時に行い、紙テープが不要になるとともに、漢字を使った横書きの定例文も送ることができるようになった。また、電気信号を送る方法として最初は有線電気通信が使われたが、のちには無線通信も使われるようになった。現在は、同軸ケーブル、光ファイバー、衛星通信なども使われている。

 電報は緊急通信手段の代表とされていたが、電話、ファクシミリ、データ通信など他の電気通信サービスの普及に伴い、利用数が大幅に減少している。また、利用の内容では慶弔用のものが大部分を占めている。

 電報事業では、中継交換、処理システムの自動化などを通じて、他メディアとの融合が進められている。また、電報を開くとメロディが聞こえてくるメロディ電報や、押し花入り電報など付加価値の高いものも利用できるようになっている。

[笠井哲哉]

電報類似サービス

2003年(平成15)4月の信書便法施行に伴い、電話やインターネット等により受け付けたメッセージ等を印刷し、台紙に添付などして宛先まで配達する電報類似サービスを提供する、特定信書便事業者が参入している。

[笠井哲哉]

『総務省編『情報通信白書』各年版(ぎょうせい。平成12年版までは郵政省編『通信白書』)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

でん‐ぽう【電報】
〘名〙 (telegram の訳語) 電信によって文字・符号を送ること。また、その文書。
※新聞雑誌‐三八号・明治五年(1872)四月「電報(デンホフ)の神速自由なる実に驚くべきに堪たり」
[語誌](1)アメリカの物理学書の漢訳「格物入門」(一八六八)や「英華字典」(一八六六‐六九)で用いられて日本に入り、明治初期に定着した。
(2)明治三年(一八七〇)一月二六日に東京・横浜間の電報が開通したが、「電報」のほかに「電信」「伝信」とも呼ばれた。

出典:精選版 日本国語大辞典
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