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領海【りょうかい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

領海
りょうかい
territorial sea
国家の沿岸に沿って一定の幅をもつ海域をいい,国家主権が及ぶ区域。領海の幅員基線から測定される。かつては 3カイリ,4カイリ,6カイリ,12カイリなど諸国の幅員の主張はさまざまであった。しかし,主要な海洋先進国以外の特に沿岸漁業国を中心とする諸国の間で領海拡大要求が高まり,国連海洋法会議で領海の幅員の制定が試みられ,1982年,領海の幅員を初めて国際的に 12カイリまでと規定する国連海洋法条約が採択された。日本も 1977年に領海法(→領海及び接続水域に関する法律)を制定して,特定海域を除いて領海の幅員を 12カイリとしている。沿岸国は領海において,上空海底,地下をも含めて包括的な主権を行使することができるが,外国船舶無害通航権を認めなければならない。さらに領海が国際海峡にあたる場合には,国連海洋法条約38条により外国船舶通過通航権が認められる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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朝日新聞掲載「キーワード」

領海
国連海洋法条約は、海岸線から12カイリ(約22キロ)までを領海とし、国家が領土と同じように治めることを認めている。領海の場合は平和や安全にを与えなければ外国船でも目的地に向かって航行できる「無害通航」が認められる。
(2015-10-28 朝日新聞 朝刊 2総合)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

デジタル大辞泉

りょう‐かい〔リヤウ‐〕【領海】
国家の領域の一部で、海岸に沿って一定の幅をもつ帯状の海域。現在は原則として12海里(約22キロ)とされている。「領海侵犯」⇔公海。→排他的経済水域

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

りょうかい【領海 territorial sea】
海岸に沿った一定の幅の帯状の海域で,沿岸国の領域の一部を構成し,その主権(領域権)に服するものをいう。すなわち,国家は領海において,排他的に漁業活動を行い,関税,出入国管理,衛生などの警察権を行使し,防衛または安全のための措置を自由にとることができる。しかし,一般国際法に基づく制限として,領海においては外国の船舶に無害通航権を認めなければならない。この点で,領海は内水とは区別される。領海の上空は領空としての地位をもつ。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

領海
りょうかい
territorial sea

海岸に沿って一定の幅をもつ帯状の海域であって、領海の上空および海底を含めて沿岸国の領域の一部とされる海域をいう。領海の限界は、海岸からの距離によって決定されるが、この範囲を測定するための起算点の位置を領海の基線といい、基線から外側の限界までの距離を領海の幅という。基線より陸地側にある水域を内水とよび、領海とは区別されている。

[高林秀雄]

領海の基線

平坦(へいたん)な海岸では、沿岸国の海図に示された海岸の低潮線が基線になる。海岸線が非常に曲折していたり、すぐ近くに海岸に沿って一連の島が縁どっているような場所では、基線を引くに当たって、適当な地点間を結ぶ直線基線の方法を用いることができる。直線基線は海岸の全般的な方向から著しく離れて引いてはならない。基線の引き方によって領海の範囲が異なることになるが、いずれの基線を用いるかは、沿岸国が主権にもとづいて決定することができる。湾口が24海里以下の明白な湾入である湾の場合には、入口を結ぶ閉鎖線が基線になる。港の場合には、もっとも外側にある恒久的な港湾工作物が、また河川の場合には河口に引いた直線が基線になる。なお、1982年の国連海洋法条約では、大洋中に散在する群島だけから構成される国家を群島国家と規定して、群島のもっとも外側にある島相互を結ぶ直線をもって群島基線とし、群島国家の領海は、この群島基線から外側に向かって測ることを定めた。もっとも、群島基線の内側に囲まれる水域を群島水域とよんで、群島国家の領水の一部ではあるが内水とは異なる独自の法的地位をもつ水域とした。

[高林秀雄]

領海の幅

これまで領海の幅について明瞭(めいりょう)な規則は存在しなかった。領海の幅を国際的に決定するために、1930年のハーグ法典化会議、58年の第一次海洋法会議、60年の第二次海洋法会議と三度の国際会議が開催されたけれども、いずれも失敗に終わった。これは、領海の幅の決定をめぐって、漁業上の利害と海上交通上の利害が対立したからであった。そこで、82年に第三次海洋法会議が採択した国連海洋法条約では、領海の外側に距岸200海里の排他的経済水域を設立すること、および、すべての国の船舶と航空機が国際海峡において通過通航権をもつことを条件にして、沿岸国は基線から測って12海里を超えない範囲で領海の幅を決定する権利をもつという規則を作成することに成功した。ここに、国際法史上に初めて領海の幅に関する規則が成立したのである。なお、2国間で海岸が向かい合っている場合または隣接している場合には、いずれの国も、別段の合意がない限り、両国の基線から測って等距離になる中間線を超えて、その領海を拡張することができないことになっている。

[高林秀雄]

領海における通航権

領海は国家領域の一部であるが、すべての国の船舶が領海内を無害通航することができる。これは、国際交通の利益のために、領海をもつすべての国に課された領域権の制限なのである。無害通航というのは、沿岸国の平和、秩序または安全を害しない通航のことである。また、領海のなかでも国際海峡に該当する部分においては、すべての国の船舶と航空機は妨げられない通過通航権を行使することができる。通過通航とは、継続的で迅速な通過の目的のために航行と上空飛行の自由を行使することをいう。

[高林秀雄]

『高林秀雄著『領海制度の研究』第3版(1987・有信堂高文社)』『山本草二著『海洋法』(1992・三省堂)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

りょう‐かい リャウ‥【領海】
〘名〙 沿岸海・湾・内海・海峡・港など、国家の領域に含まれる海面。狭義には沿岸海をいう。領海の幅は、国によって汀線から三海里(約五・五キロメートル)・四海里・六海里・一二海里とまちまちであるが、日本では明治初年以来三海里の立場をとっていたが、現在は原則として一二海里(約二二キロメートル)としている。⇔公海
※禁令考‐前集・第二・巻一一・文久三年(1863)七月六日「前文之通相扣長崎表初領海手配厳重仕置度奉存候」

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