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頭・天窓【あたま】

精選版 日本国語大辞典

あたま【頭・天窓】
[1] 〘名〙
① 動物の、四肢・触角などとは別に、胴体から前方あるいは上方に突き出た部分。主に、首から上の部分。
(イ) 「ひよめき(門)」の古称。乳児の前頭部の骨と骨とのすきま。おどり。
※十巻本和名抄(934頃)二「顖会 針灸経云顖会 一名天窓〈阿太万〉楊氏漢語抄云〈訓上同〉頭凹也」
(ロ) 首から上で、脳を納め、目、耳、口などのある部分。かしら。こうべ。
※土井本周易抄(1477)一「鄭玄夢にあたまをこがれたによって死したと、易林にあるぞ」
※俳諧・曠野(1689)八「覚えなくあたまぞさがる神の梅〈舟泉〉」
(ハ) 首から上で、顔と区別される部分。
※漢書列伝竺桃抄(1458‐60)一「日本にさるがくがあたまのはげて目のをそろしい面をきせて西王母と云がおかしいぞ」
※俳諧・続猿蓑(1698)五「煤掃(すすはき)やあたまにかぶるみなと紙〈黄逸〉」
(ニ) (ハ)の、特に内部をいう。
※懺悔録(1632)「atamãga(アタマガ) イタイ」
② 脳。脳の働き。頭脳。
※天草本伊曾保(1593)狐と野牛の事「Atamani(アタマニ) チエガ アルナラバ」
※浮世草子・好色一代女(1686)五「ひそかに重手代(おもてだい)のあたまにばかり知恵の有男を頼み」
③ 頭部に付随している状態の髪。頭髪。また、髪の結いぶり。
※浮世草子・好色一代女(1686)四「下を覗(のぞけ)ば天窓(アタマ)剃下たる奴(やっこ)が」
④ ある物の先端部や上部。また、ある物の上のほうの部分。
※詩学大成抄(1558‐70頃)五「唐人は字を書くに、偏に書くを、字のあたまに書き、〈略〉したいままに書くぞ」
※浮世草子・御前義経記(1700)三「奴豆腐に唐がらし、あたまからかっかぢる口もと」
⑤ 物事のはじめ。最初。はな。→頭から
※浮世草子・傾城色三味線(1701)江戸「命の洗濯講といふをはじめ、先(まづ)あたまに一人前より、金壱歩宛出し」
⑥ 人数。あたまかず。接尾語的にも用いる。「一人あたま千円」
※雑俳・軽口頓作(1709)「ひったもの・あたまかぞへる山の荒」
⑦ 符丁。
(イ) 銀二〇匁をいう、人形浄瑠璃社会の隠語。〔劇場新話(1804‐09頃)〕
(ロ) 二銭五厘をいう、商人の間の隠語。
※風俗画報‐九九号(1895)人事門「二銭五厘『ブリガレン又アタマ』」
⑧ 人の上に立つ者。かしら。
⑨ 将棋で、駒の正面直前の一ます目の位置。
⑩ 相場の最高点。または値動きの幅の最高点。天井。〔取引用語字彙(1917)〕
⑪ 「あたまきん(頭金)」の略。
⑫ うわまえ。→頭を撥(は)ねる頭を張る
⑬ マージャンで、雀頭(ジャントー)の俗称。
⑭ 献立の主要材料や、一つの料理の主だった材料をいう板前の語。
[2] 〘形動〙 おおげさなさま。または、おおまかなさま。
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)五「誕伯は誕は大也で、ををきな事を云、あたまな事を云ぞ」
[語誌](1)奈良時代に頭部を表わした語には、カブ、カシラがある。カブは奈良時代には複合語の例が目立ち既に古語化の傾向が認められる。カウベ(コウベ)は「カブ+ウヘ(上)」の音便形とも言われ(「カミヘ(髪辺)」とも)、平安時代に現われるが、和歌や女流仮名書き散文には例が認められず、漢文訓読特有語であった。中世も室町時代になるとコウベは文語資料ではまだ中心的に用いられていたが口語資料では表現が限定されるようになって衰退し始め、江戸時代以降は擬古文、慣用句、諺などに残るのみとなっていく。
(2)カシラは奈良時代に既に例があり、平安時代は和文特有語としてカウベと併用されつつも頭を表わす代表語として用いられた。室町時代口語資料でも中心的に用いられたが、しだいに動物の頭を指して使われることが多くなり、江戸時代にはアタマに代表語としての地位を譲ることになる。現代語でも「尾かしら付き」「獅子かしら」など複合語の中で動物の頭を指して使われているのはその名残である。
(3)アタマは平安時代にその例が見られるが、初めは頭の前頂部の、ひよめきの位置を表わした。その後、頭頂部へと意味を拡大し、室町後期から江戸初期にかけて頭全体を表わすようになる。

出典:精選版 日本国語大辞典
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