●額縁【がくぶち】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
額縁
がくぶち
picture frame
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額縁
がくぶち
casing; architrave
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デジタル大辞泉
がく‐ぶち【額縁】
2 窓・出入り口などの周囲につける飾りの木枠。
3 劇場の舞台の上下左右の区切り。
4 掛け布団の表地の周りにつけた額縁のようなへり。
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額縁
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デジタル大辞泉プラス
額縁
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世界大百科事典 第2版
がくぶち【額縁】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
額縁
がくぶち
picture frame 英語
Bilderrahmen ドイツ語
cadre de tableau フランス語
絵画などの平面的造形作品の周囲を限定する枠あるいは縁飾り。作品を壁面から独立した空間として際だたせ、鑑賞者の視線を集中させるとともに、作品を他の室内装飾と関連させ、環境と調和させる機能をもつ。したがって、額縁の歴史は、絵画芸術の様式的展開と建築室内装飾の発展に深いかかわりを有している。また、このような視覚的な機能と同時に、作品を堅固に支持し、物理的傷害から保護する役割も果たしている。古くは紀元前5世紀の古典期ギリシアにおいて、室内の壁面装飾として壁龕(へきがん)を設けたり絵画を掛けたりすることが行われ始め、それに伴って額縁も制作されるようになった。このような古代の額縁は、最初は単純な溝彫りを施した木枠にすぎなかったが、やがてヘレニスティック・ローマ時代にかけて板絵が隆盛するとともに、しだいに装飾的となり、木枠の上に金属の打ち出しやストゥッコの浮彫りを加えたものもつくられた。
現在一般に用いられているような額縁は、壁面に掛けることを想定した板やカンバスのいわゆるイーゼル絵画が制作されるようになったルネサンス期に始まると考えられる。しかし、その視覚的構成要素の原型は、中世の装飾写本の挿絵の縁飾りや象牙(ぞうげ)浮彫り板の枠、さらに壁画の周囲の建築部材(柱や梁(はり)など)で構成される枠組みなどにみいだすことができる。また、建築的構造物である大祭壇画の大額縁も、額縁の機能を示す典型的な例として重要である。大祭壇画の額縁のデザインは、画面の空間構成と聖堂の建築様式に密接に関連している。それは、いくつもの画面を結合統一して全体の構成を荘厳(しょうごん)し、祭壇画を堂内の象徴的存在に高め、聖堂と同じ様式の小建築として堂内の建築空間に完全に融和する構造物である。この機能は、額縁の絵画作品そのものに対する意味と、室内装飾としての意味とをよく表しているといえよう。
ルネサンス期以後、宮館や富裕な市民の邸宅内の壁面には、室内装飾としての絵画が不可欠のものとなった。15世紀イタリアのトスカナでは、とくにそのため美しい象眼(ぞうがん)を施した額縁が制作された。構造は建築的で、軒縁をもち、フリーズ浮彫りや刳型(くりがた)で装飾された形式のものが隆盛した。マニエリスムの時代には、花綱や人像柱で飾られた、材質的にも造形的にも彫塑的性格の強い額縁がつくられるようになる。このような額縁は、イタリア以外の国々、フランスをはじめドイツやフランドルでも大画面の重要な絵画作品に使用された。しかし一般の市民階級の室内では、とくに小品の肖像画などのために、より軽量で簡素な額縁が愛好された。直線的な溝彫りだけを施した木製の額も、イタリアでは金箔(きんぱく)が張られ、画面と接する内側には、細い彩色された枠縁がつけられていた。フランドル地方では、内枠に金縁を施しただけの黒檀(こくたん)の額縁が多くつくられ、この形式は17世紀に至るまで愛用された。
17世紀以降19世紀まで、絵画の額縁は、バロック、ロココ、そして新古典主義に至る各時代、各地方の絵画様式と室内装飾の趣味に応じて、多様な展開を示している。さまざまな様式とその変遷は家具デザインの歴史に対応している。いずれにしても絵画の額縁は、現実の壁面と絵画の画面との中間にあって、現実の空間と絵画空間との関係を調整するために使用されてきたのである。建築様式も絵画作品の様式もすっかり変貌(へんぼう)してしまった現代では、額縁もきわめて単純化され、ときにはまったく使用されないこともある。また、現代建築の美術館内では、一つの展覧会に出品される全作品を、統一したデザインの額装とすることなども試みられている。
[長谷川三郎]
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精選版 日本国語大辞典
がく‐ぶち【額縁】
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