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鯨油【げいゆ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

鯨油
げいゆ
whale oil
クジラ類の肉や骨から得られる。これらを煮たり炒ったりして採取する。マーガリン,石鹸,硬化油,製革油などとして用いるが,魚油より保存性が高い。おもにマッコウクジラナガスクジライワシクジラなどから採取する。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

げい‐ゆ【鯨油】
ヒゲクジラ類から採取した油。悪臭を防ぐため水素を添加して硬化油とする。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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くじら‐あぶら〔くぢら‐〕【鯨油】
から採取した油。灯火用などにした。げいゆ。

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栄養・生化学辞典

鯨油
 クジラ類の脂肉から採油される油脂.ただしマッコウクジラからは液状のろうのみ採油される.硬化油としてマーガリン,ショートニングの原料油に,またセッケンなどの工業用にも用いられた.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

げいゆ【鯨油 whale oil】
クジラの脂皮(真皮中の脂肪層,ブラッパー),脂肉,舌,内臓,骨などから採取した油。鯨油にはシロナガスクジラ,ナガスクジラ,イワシクジラ,ザトウクジラなどのヒゲクジラ類から採取したナガス鯨油と,マッコウクジラ,ツチクジラのようなハ(歯)クジラから採取したマッコウ鯨油がある。両者は成分的にも異なり,通常鯨油という場合はナガス鯨油をさす。捕鯨の歴史は古く,日本では慶長年間(1596‐1615)には紀州太地浦に捕鯨場が開かれており,西欧でも10~11世紀にビスケー湾を中心に行われ,鯨油が採取されていた。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

くじらあぶら【鯨油】
げいゆ鯨油

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

げいゆ【鯨油】
ヒゲクジラ類の脂肪組織や骨などから得られる油。パルミチン酸・オレイン酸などのグリセリドが主成分。石鹼・マーガリンなどの原料にした。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

鯨油
げいゆ
whale oil
ナガスクジラ、シロナガスクジラなどのヒゲクジラ類の脂肉から採取するグリセリドを主成分とする油(ナガス鯨油(げいゆ))。シロナガスクジラは世界最大の獣であって、1頭から得られる鯨油は15トンを超える。また、マッコウクジラ、ツチクジラなどのハクジラ類から得られるマッコウ鯨油は、主成分がろうであり、通常、鯨油というときは前者をいう。北極海では鯨類の乱獲がたたり、捕鯨ができかねる程度に減少している。南極海における捕鯨では、鯨類の繁殖を主目的として国際的に捕鯨量を制限している。そのために鯨油の生産量は減少した。[福住一雄]

採油法

捕鯨船が海岸基地に着いたとき、クジラの脂肪組織は、クジラから切り分けられる。採油は、南極海捕鯨船隊の大きな船上で溶出法により行われている。クジラの脂肪組織は波形の金属ローラーにより細断され、予熱器に送られ、水平溶出器に移される。ここに水蒸気を送り、回転する有孔円筒中で連続的に攪拌(かくはん)しながら、クジラ脂肪組織を加圧蒸煮する。クジラの骨油は、骨を破砕器で砕いてから、鯨油と同様にして採取される。クジラの肝油は、アルカリ浸漬(しんし)および溶剤抽出法でとられる。このようにして得られる鯨油の性状は良好で、酸価は1~2程度である。
 ナガス鯨油、イワシ鯨油のけん化価は190程度、ヨウ素価はそれぞれ130、140程度。炭素数20、22の高度不飽和脂肪酸をも含んでいる。クジラの原油、精製油、硬化油は、せっけん、食用脂、皮革、塗料、印刷インキおよび潤滑油に用いられる。[福住一雄]

利用の歴史

有史以前からクジラが海岸に接近する地方では、これを多勢で捕らえて食用や灯用に供した。鯨油が盛んに利用されるようになったのは、捕鯨業が成立するようになってからで、ヨーロッパでは10世紀にフランスのバスク地方において、日本では17世紀の初めに紀州で勃興(ぼっこう)した古代捕鯨時代からである。
 日本では、1732年(享保17)の大飢饉(ききん)後、稲作の害虫駆除に利用されだして各地に広がっていった。これは水田に鯨油を注いでその上に害虫を落として駆除したもので、明治に入り石油その他の化学薬品が使用されるに及んでしだいに減少していった。[大村秀雄]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

くじら‐あぶら くぢら‥【鯨油】
〘名〙 鯨から採った油。臭気のある安価な油で、主として、灯火用とされた。げいゆ。
※浮世草子・好色一代女(1686)三「とりまぜての高声に、鯨油(クジラアブラ)の光のよしあし」

出典:精選版 日本国語大辞典
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げい‐ゆ【鯨油】
〘名〙 鯨の脂皮、脂肉、骨、臓肉など体の各部から得られる油。灯油、せっけん原料、グリセリン原料、皮革・食品工業などに用いられた。〔造化妙々奇談(1879‐80)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

鯨油
ゲイユ
whale oil

クジラの脂肉や骨などから煮取法または煎取法によって得られる.主成分はゾーマリン酸,オレイン酸,鯨油酸,イワシ酸,パルミチン酸などのグリセリド硬化油せっけん,マーガリンなどの製造,灯用,製革用油などの広範囲で用いられる.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
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旺文社日本史事典 三訂版

鯨油
げいゆ
クジラからとった油
鯨油採取を主目的として,江戸時代,特に後期以降に捕鯨が盛んとなった。安価な灯油として,またウンカ害虫駆除特効薬として用いられた。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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