●鼓【つづみ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
鼓
つづみ
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デジタル大辞泉
こ【鼓】
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こ【鼓】[漢字項目]

1 打楽器の一。つづみ。たいこ。「鼓笛/羯鼓(かっこ)・軍鼓・鐘鼓・太鼓」
2 つづみを打つ。たたく。「鼓吹・鼓動・鼓腹・鼓膜」
3 奮い立たせる。励ます。「鼓舞」

[補説]「皷」は異体字。
[難読]大鼓(おおかわ)
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つづみ【鼓】
2 中央が細くくびれた木製の胴の両端に皮を当てて、ひもで締めた打楽器。能楽・歌舞伎囃子(ばやし)などの大鼓・小鼓、雅楽の三の鼓などがあるが、狭義には小鼓だけをさす。
3 紋所の名。2の形を図案化したもので、種類が多い。
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世界大百科事典 第2版
つづみ【鼓】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
鼓
つづみ
胴の中央部がくびれた、砂時計形両面太鼓の日本における総称。日本では、古くは膜鳴楽器全般を鼓とよんだが、胴にくびれのない鞨鼓(かっこ)(羯鼓)などは太鼓に類別されるようになり、鼓とは区別されている。もっとも狭義には、能楽などで用いられる小鼓(こつづみ)をさす。鼓の語は、古代インドの打楽器dudubhiまたはdundubhiを語源とする説、中国の打楽器、都曇鼓(つどんこ)が日本に輸入されて豆豆美と表記されたのに由来する、などの説がある。
[藤田隆則]
構造
鼓は構造上、革(膜)、紐(ひも)、胴の三部分からなる。円型の鉄枠に張られた動物(馬)の革の周囲数か所に穴をあける。2枚を木製の胴の両面に当てて、調緒(しらべお)とよばれる紐を穴と穴に渡して張力を加える。革と胴を糊(のり)付けしないので、分解して持ち歩くことが可能である。胴の表面には蒔絵(まきえ)が施されることも多く、工芸品としての価値ももっている。
[藤田隆則]
雅楽の鼓
日本には奈良時代、唐楽用の細腰鼓(さいようこ)が伝わった。これは小さいものから一鼓(いっこ)(壱鼓)、二鼓、三鼓(三(さん)ノ鼓(つづみ))、四鼓とよばれた。現在では壱鼓(舞具として)と三ノ鼓が残っている。壱鼓は革の直径約24センチメートル、胴に紐をつけて首から下げて、舞いながら右手の桴(ばち)で打つ。舞楽以外に唐楽の管絃(かんげん)でも使われていたが、現在では鞨鼓で代用することになっている。三ノ鼓は革の直径約42センチで、床や台の上に置いて右手の桴で打つ。平安期以降は高麗楽(こまがく)に用いられ、唐楽の鞨鼓のように、演奏のテンポを決定するなど、合奏全体を統括する役割を担っている。
[藤田隆則]
小鼓
能楽、歌舞伎囃子(かぶきばやし)、民俗芸能の小鼓は、壱鼓を祖とするといわれる。曲芸的に振り回しながら打つ楽器であったが、しだいに左手で調緒を握り右肩で固定させ、右手指で打つ現在のスタイルが定まり、楽器そのものも洗練された。現在の小鼓は革の直径約20センチメートル、胴の長さ約25センチメートルである。右手指の打ち方の強さと位置、調緒のつかみぐあいで、打音の音色や音高を変化させることが可能であり、数種類の異なる奏法がそれぞれ異なる打音(粒(つぶ))をもつものとして規定されている。決まった打音の直前には、ヨゥ・ホゥなどの掛け声をかける。この掛け声と粒の一定のまとまりからなるリズム型を手組(てぐみ)という。手組には三ツ地(みつじ)、ツヅケなどの名称があり、これらの手組の配列で一曲全体の打ち方が規定されている。よい音色を得るために、小鼓の革は湿り気を必要とし、調子紙(がみ)とよばれる小さな和紙を打奏しないほうの革の表面中央部にぬらして張り付ける。演奏中にも合間をみて、唾(つば)で調子紙をぬらしたり、息を吐きかけたりする。能楽の小鼓の流儀には、大倉流、観世(かんぜ)流、幸(こう)流、幸清(こうせい)流がある。
[藤田隆則]
大鼓
「おおかわ」ともよび、小鼓と対(つい)にして用いられる。革の直径約23センチメートル、胴の長さ約29センチメートルで、小鼓よりいくぶん大きい。小鼓とは逆に、演奏直前に革を炭火で焙(ほう)じて乾燥させ、調緒で強く締め付けて硬質の音色を得る。音色や音高の変化は出せない。むしろ能楽では掛け声の変化に重点が置かれ、掛け声の種類も多い。また粒が少ない分、掛け声は長いものが多い。大鼓は普通、小鼓の右に座る。左手で調緒を持ち、左膝(ひだりひざ)上に抱えて右手で打つ。右手指には紙製の指皮(ゆびかわ)、当て皮をはめるのが普通である。能楽では石井流、大倉流、葛野(かどの)流、高安(たかやす)流、観世流などの流儀があり、小鼓の流儀と分業している。歌舞伎囃子では、堅田(かただ)、田中、藤舎(とうしゃ)、望月(もちづき)などの家系が、大鼓や小鼓だけでなく他の打楽器も一手に引き受けている。
[藤田隆則]
記譜法
鼓の記譜法はさまざまで、雅楽のように打音を丸印で表記する場合や、能楽のように手組の名称の記載ですます場合もある。しかし、いずれの鼓においても、奏法にほぼ対応してそれぞれ擬音語があてられている。小鼓では「チ・プ・タ・ポ」などがあり、手組のリズムの記憶や演奏中の間(ま)のとり方において効果を発揮している。歌舞伎囃子の大鼓と小鼓では「チリ・カラ・チリ・トト」のような擬音、つまり口唱歌(くちしょうが)を覚え、頭で唱えながらリズムを打ち出す。また擬音がそのまま鼓の名称になった例としては、田楽(でんがく)・風流(ふりゅう)などで用いられた小鼓「しててい」がある。この名は、三ノ鼓の口唱歌「志(シ)」(左桴で打つ)と「帝(テイ)」(右桴で打つ)に由来する。
[藤田隆則]
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動植物名よみかた辞典 普及版
鼓 (クキ)
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精選版 日本国語大辞典
く‐・す【鼓】
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こ【鼓】

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こ‐・する【鼓】
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つづみ【鼓】


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こ‐・す【鼓】
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