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ALFA-X【あるふぁえっくす】

知恵蔵mini

ALFA-X
東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)が開発した新幹線の試験車両「E956」の愛称。「最先端の実験を⾏うための先進的な試験室(車)」を意味する「Advanced Labs for Frontline Activity in rail eXperimentation」の。2019年5月、報道陣に公開された。最高時速360キロメートルでの営業運転を目指し、同年5月から22年3月にかけて東北新幹線仙台~新青森間と仙台~八戸間での走行試験が予定されている。車両は10両編成で、環境性能などの比較検討を行うため、東京駅寄りの1号車と新青森駅寄りの10号車とでは先頭部分に長さや形状の異なるノーズが採用されている。
(2019-5-14)

出典:朝日新聞出版
(C)Asahi Shimbun Publications Inc
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知恵蔵

ALFA-X
JR東日本が最高時速360キロメートルの営業速度を目指して開発した次世代型新幹線試験車両。2019年5月に完成し、東北新幹線の仙台・新青森間を中心に22年3月まで試験走行が行われる。同社はこれを、17年から27年までのグループ経営ビジョン「変革2027」の核である次世代新幹線の開発を進める試験プラットホームと位置付けている。
16年11月にJR東日本は「技術革新中長期ビジョン」を策定し、「モビリティ革命」の実現を目指すとした。このなかで、次世代新幹線の実現が掲げられ、試験車両としてE956形新幹線電車10両編成が製作された。その愛称名「ALFA-X(アルファエックス)」は、「Advanced Labs for Frontline Activity in rail eXperimentation(最先端の実験を行うための先進的な試験室(車)」から名付けられた。車両の開発コンセプトは、将来の自動運転を目指す上で、列車運転にかかせないスムーズな車両の制御を実現するための基礎的な研究開発を行うというもの。安全性・安定性の実現として、地震時により早く止まるよう、屋根から板を立ち上げて空気抵抗を大きくする機構や、車体に取り付けたコイルをレールに近づけ電磁的な力で減速する装置、脱線しにくくする装置を備えた。また、着雪しにくい車体構造を採用したり、台車のモニタリングを行う各種センサーで安全を自律的に判断する機能を設けたりした。環境性能の向上としては、先頭車両(10号車)への約22メートルのロングノーズ採用がある。この先頭形状により、省エネの推進やトンネル突入時の圧力波を抑える。また、メンテナンス性を革新するとして、地上設備や車両の各機器をモニタリングする装置を搭載し、これらの情報をメンテナンス基地や運転指令に常時送るシステムを組み込んだ。快適性については、乗り心地向上策を講じる装置を設置すると共に、試験車両では2両目から9両目の客車部分の車両ごとに、窓の大きさや有無による車両構造を変え、客室内環境等の比較や評価を行う。
JR東日本が東北新幹線の高速化を急ぐのは、31年予定の北海道新幹線札幌延伸を見据えてのこと。新幹線が航空路に対して優位に立てるのは走行時間4時間以内だという「4時間の壁」なる巷説(こうせつ)がある。東海道・山陽新幹線の所要時間は東京・広島間がほぼ4時間、東京から3時間強の岡山までは新幹線利用が圧倒的で、広島で航空路線と拮抗(きっこう)、5時間かかる博多までになると航空機の利用が多くなる。東北新幹線は、16年開通の北海道新幹線と合わせて、東京から新函館北斗までを約4時間で結んでいる。360キロ運転が実現し、盛岡以北の整備新幹線区間の最高速度制限などが緩和されれば、東京・札幌間4時間も夢ではないとされる。そうなれば、東京・札幌間の路線で新幹線が航空機よりも優位に立てるとの目算がある。
JR東日本では過去にも、00年発表の「ニューフロンティア21」で、世界一の高速鉄道を目指すとして、最高速度を360キロにする計画があった。試験車両を使って05年から09年まで360キロへの速度向上試験も行われた。しかし、非常制動時の安全性や騒音対策などに問題点が残され、13年からの宇都宮・盛岡間での320キロ運転実施にとどまった。ALFA-Xがこれらを解決する決定打となるのか、また整備新幹線に定められた法定速度260キロの制限を緩和できるのかなどが課題となっている。
(金谷俊秀 ライター/2019年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

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