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BCG【ビーシージー】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

BCG
ビーシージー
Bacille de Calmette-Guérin結核菌を継代弱毒したワクチン。 L.パスツールの研究所で A.カルメットと C.ゲランが 1908~21年に,13年間連続してウシ結核菌を培養してつくったものである。ツベルクリン反応陰性者に,結核予防のために接種される。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

BCG
弱毒化した結核菌の生ワクチン。1951年の結核予防法制定以来、日本ではツベルクリン反応検査で未感染を確認するとBCGを接種し、結核への免疫を高める予防が対策の中心だった。しかし、厚生労働省は2004年に法改正し、05年4月からはツベルクリン検査を廃止し、BCGだけを1歳以下で行うことにした。BCGには結核予防効果があまりないことが分かり、諸外国では行われなくなっていた。
(田辺功 朝日新聞記者 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

ビー‐シー‐ジー【BCG】[bacille de Calmette-Guérin]
《〈フランスbacille de Calmette-Guérin結核予防の生ワクチン。牛型結核菌を弱毒化したもので、パスツール研究所のカルメットとゲランが13年間の連続培養で得た。ツベルクリン反応の結果が陰性の者に、免疫を得させるために接種する。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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家庭医学館

びーしーじー【BCG】
 ウシの結核菌(けっかくきん)からつくった結核用のワクチン(免疫力をつける物質)です。
 もっとも確実な接種法は、皮下注射をする方法で、日本でも昔はそうでした。
 現在では、接種のあとを残さないなどの理由で、ワクチンを皮膚に塗り、その上から、内側に9本の細い針がついたを押し当て、皮膚に小さな穴をあける方法をとっています。一度に2か所押しつけますから、合計18個の針穴ができます。2~4週間で、針のあとに発赤(ほっせき)や小さな膿疱(のうほう)((うみ)のつまったツブツブ)ができます。
 BCGの効果については、長年の研究にもかかわらず、明確な答えが出ていません。しかし、今までのすべてのデータを総合的にみると、肺結核(はいけっかく)を50%ほど、髄膜炎(ずいまくえん)などの子どもの重症結核を70~80%減らすという結果が出ています。
 副作用のほとんどは、接種した腕のつけ根のリンパ節が腫(は)れてくるものですが、ほとんどは自然に治りますから、急いで切除したり、薬を飲む必要はありません。
 現在の日本では、生後3か月すぎのできるだけ早い時期に接種するのがよいと考えられています。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

ビーシージー【BCG】
結核予防ワクチン。1921年,フランス・パスツール研究所のカルメットL.C.A.Calmette(1863‐1933)とゲランCamille Guérin(1872‐1961)がウシ型結核菌の5%グリセリン加ウシ胆汁ジャガイモ培地での13年間,230代にわたる継代培養から得た,動物に接種しても進行性結核病変を起こさず,かつ結核感染に対する強い免疫力が得られる弱毒菌で,Bacille de Calmette et Guérinの頭文字をとってBCGと命名された。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

BCG
びーしーじー

結核の予防ワクチンでフランス語のBacille de Calmette-Guérin(カルメットとゲランの菌)の略語。

[山口智道]

BCGの発見・利用史

1908年、カルメットはフランスのパスツール研究所で共同研究者のゲランCamille Guérin(1872―1961)とともに13年間にわたり、ウシ型結核菌を5%グリセリン肉汁加牛胆汁に浸したジャガイモ培地に230世代も連続培養した結果、ほとんど無毒化された菌種を得た。つまり、まったく環境を変えて何代も何代も培養している間に菌が変異をおこし、人体に結核症を発病させる力はないが結核症に対する免疫は得させるという性質をもった変種ができたわけである。この結核菌をBCGといい、1921年に初めて新生児接種を行い人体接種が始められ、その後世界各国にこれが分与されて急速に広まり、結核の予防接種が各国で行われるようになった。

 日本でも1925年(大正14)パスツール研究所から分与されたBCG菌株を国立予防衛生研究所(現国立感染症研究所)で継代保管し、その安全性と免疫賦与力を厳重検査するとともに凍結乾燥BCGワクチンの大量製造に成功し、集団接種が可能となった。一方では、日本学術振興会の共同研究によって皮内接種による予防効果が確認され、1949年(昭和24)以来、ツベルクリン反応が陽性でない30歳以下の全員を対象としてBCG接種を法律によって実施することになった。しかし、皮内接種ではしばしば治りにくい潰瘍(かいよう)ができ、大きな瘢痕(はんこん)を残すために忌避されがちであった。そこで1967年からはワクチンを塗ったあとに9本針植付けの管針を皮膚に2か所押しつける管針法によって経皮接種するという改良法が行われるようになった。これによると、接種後2~4週間で赤い小斑点(はんてん)ができ痂皮(かひ)(かさぶた)を生ずるが、その脱落後はしだいに傷跡が薄くなり、1年もすればほとんど消える。

[山口智道]

BCG接種

日本では予防接種法によって、生後6か月に達するまでの間に接種を行うことになっている(ツベルクリン反応検査は2005年4月より廃止)。なお接種時には、接種部位を日光に直接当てないこと、ワクチンが乾燥してから衣服を着用することなどに注意する。

 BCGワクチンはもっとも副作用の少ないワクチンの一つであるが、ツベルクリン反応陽性者、著しい栄養障害者、広範な皮膚病をもつ患者、高熱のある患者などに対しては禁忌とされている。日本株を用いた管針法による経皮接種では、皮内反応より局所反応は軽く、速やかに治癒経過をたどり、瘢痕(はんこん)も単に小さな白斑を呈するにすぎない。もっとも多い副作用は腋窩(えきか)(わきの下)リンパ節の腫大(しゅだい)であるが、1%程度に観察されるだけで、しかもほとんどすべてが1年以内に消失する。BCGによる重篤な結核発病はきわめてまれで、全世界的にも免疫不全を伴った新生児の被接種者に少数例の報告があるにすぎない。

 BCGの有効性についての研究は多数あり、90%以上の予防効果を示すものから有意の効果を認めないものまでばらつきが多いが、おおむね有効とする意見が多く、また小児の結核性髄膜炎や粟粒(ぞくりゅう)結核(通常、胸部X線で全肺野に均等に直径1ミリメートル前後の粟粒陰影がみられる)の発病予防には高い効果がみられる。

 日本ではBCG接種率が高いが、一方オランダ、アメリカでは接種せず、スウェーデンでは1975年に中止し、ハイリスク・グループ(発病の恐れの高い者)のみに接種している。欧米諸国では自然感染との鑑別を混乱される恐れのあることなどから、集団接種をやめて感染機会の多い者に限定して接種するとか、化学予防に切り替える傾向である。開発途上国では、なおBCG接種が重要な結核対策で、接種の普及が推進されている。

 なお、BCG生菌より精製されたBCG‐CWS(cell-wall skeleton of BCG)は特殊な癌(がん)の免疫療法に有効といわれている。

[山口智道]

『結核予防会結核研究所監修『低蔓延国の結核予防・治療とその研究』(1999・新企画出版社)』『徳地清六著、森亨監修『新BCG接種の理論と実際』一部改訂版(2002・結核予防会)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ビー‐シー‐ジー【BCG】
〘名〙 (bacille de Calmette-Guérin 「カルメット=ゲラン菌」の略) 結核予防の目的で広く用いられるワクチン。ウシの結核菌を弱毒化した生菌ワクチン。ツベルクリン反応陰性者、すなわち未感染者に接種して結核に対する免疫性を誘起する。平成六年(一九九四)に施行された予防接種法により、接種は義務ではなく勧奨によって行なわれている。小児・児童への接種は有効性が高い。〔毎日年鑑(1946)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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内科学 第10版

BCG
bacillie Calmette-Gu?rin,[ウシ型結核菌ワクチン]※定訳がないため意味を[ ]で示す

出典:内科学 第10版
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六訂版 家庭医学大全科

BCG
(呼吸器の病気)

 BCGとは、牛型(うしがた)結核菌を5%グリセリン肉汁加ウシ胆汁に浸したジャガイモ培地に、13年間、230代継代培養して、動物に病原性のない結核菌からつくられたワクチンです。現在は乾燥ワクチンが使われています。

 BCGの効果は初感染結核の防止と小児の結核性髄膜炎(けっかくせいずいまくえん)の予防にあり、結核予防法によって乳幼児、小学校1年、中学校1年時にそれぞれツベルクリン反応検査を行い、陽性になるまでBCG接種を繰り返してきました。

 結核の発生が減った現在は、費用対効果の面からも、さらに結核に実際に感染した際の診断時にも、ツベルクリン反応が診断の判断にならないなどの理由で、2003年4月に結核予防法が改正され、乳幼児期にBCGを1回だけ接種し、ツベルクリン反応陰性の学校児童へのBCGの再接種は中止になりました。当然、中学生のツベルクリン反応定期検査も中止になりました。

 このような、BCGとツベルクリン反応検査施行は、児童生徒に責任をもつ学校長が行うと規定されていた学校保健法も、同じく見直されました。

出典:法研「六訂版 家庭医学大全科」
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