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ISDB【アイエスディービー】

デジタル大辞泉

アイ‐エス‐ディー‐ビー【ISDB】[Integrated Services Digital Broadcasting]
Integrated Services Digital Broadcasting》日本のデジタルテレビ放送規格NHKが中心となって開発。デジタル衛星放送向けのISDB-S地上デジタルテレビ放送向けのISDB-TCATV向けのISDB-Cなどの規格がある。また移動体通信機器向けのワンセグ放送はISDB-Tの周波数帯域一部分(1セグメント)を割り当てて行われる。

出典:小学館
監修:松村明
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ISDB
アイエスディービー
integrated service digital broadcasting
日本放送協会 NHKが中心となって規格化を進めたデジタル放送の方式。日本やフィリピンラテンアメリカなどで採用されている。放送衛星 BSや光ファイバなどの広帯域の伝送媒体に,音声放送,標準テレビ放送ハイビジョン放送(→HDTV),データ放送などの多様な放送サービスをデジタル信号化して多重することによりシステム的に統合し,一つのデジタル回線で柔軟かつ効率的に伝送する思想のもとで設計されている。ISDBの概念は,国際無線通信諮問委員会 CCIRにおいて,日本が最初に提案した。BSデジタル用の ISDB-S,地上デジタル用の ISDB-T(→地上デジタルテレビ放送),ケーブルテレビ用の ISDB-Cなどがある。現行 HDTVに対し縦横画素数がそれぞれ 2倍となる「4K放送」も原則として ISDBの延長上で対応する見通しとなっている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ISDB
あいえすでぃーびー

日本が開発したデジタルテレビジョン放送方式。1982年(昭和57)、NHK(日本放送協会)放送技術研究所が将来のデジタル放送の構想として、映像・音声・文字・静止画像などの情報をデジタル信号で統合して一つの電波で放送することを提案し、ISDB(Integrated Services Digital Broadcasting、統合デジタル放送サービス)という名称で発表した。

 1985年、ISDBは国際無線通信諮問委員会(CCIR:Comité Consultatif International des Radiocommunications。現、国際電気通信連合無線通信部門ITU-R)で検討課題として採択され、国際的な標準規格として承認されることになる。

 2000年(平成12)12月1日、日本ではNHKと在京民放各社が参加してISDB方式によるBSデジタル放送が開始された。ISDB実用の第一号である。

 2008年には、総務省情報通信審議会放送システム委員会が設置され、ISDB方式や将来の拡張性などについての詳細検討が始められた。この委員会は、学識経験者、放送事業者、電気通信事業者、放送機器製造事業者・通信機器製造事業者など幅広い分野から選出された委員で構成される。

 ISDBは現在世界で実用されている4種類のデジタル放送方式(ISDB以外はATSC、DVB、DTMB)中、もっとも優れたものと評価され、日本をはじめとする多くの国々で採用されている。

[吉川昭吉郎 2015年6月17日]

分類

放送の種類によっていくつかに分類され、これらを総称してISDBファミリーという。

(1)ISDB-T 地上デジタルテレビ放送用の規格(ISDB-Terrestrial、ISDB‐地上用)。

(2)ISDB-TSB 地上デジタル音声放送用の規格(ISDB-T for Sound Broadcasting、ISDB‐地上用‐音声放送)。

(3)ISDB-S 衛星テレビ放送用の規格(ISDB for Satellite、ISDB‐衛星用)。

(4)ISDB-C ケーブルテレビ用の規格(ISDB for Cable、ISDB‐ケーブルテレビ用)。

 地上デジタル放送用のISDB-Tは、日本、フィリピン、中南米諸国で採用されている。海外規格は、日本仕様を基本に修正・改良が加えられたもので、ISDB-T International(ISDB‐地上用‐国際版)とよばれる。とくに中南米諸国のISDB-Tは最初にブラジルが採用したため、ISDB-TB(ISDB-T Brazil、ISDB‐地上用‐ブラジル)やSBTVD(Sistema Brasileiro de Televisão Digital、ブラジル方式デジタルテレビジョン)とよばれる。

[吉川昭吉郎 2015年6月17日]

基本仕様

基本仕様はISDB-T、ISDB-Sなど放送形態にかかわらず共通である。おもなものは以下のとおりである。

〔1〕映像符号化方式 MPEG(エムペグ)-2 Video、MPEG-4 AVC(Advanced Video Coding)などの高能率・高品質圧縮方式を採用。

〔2〕音声符号化方式 MPEG-2 Audio AAC(Advanced Audio Coding)、MPEG-2 Audio BC(Backward Compatible)などの高能率・高品質圧縮方式を使用。

〔3〕フィールド数(動画の毎秒当りのこま数) フィールド数は毎秒59.9。フレーム数は順次走査の場合はフィールド数に同じ、飛び越し走査(インターレース)の場合は毎秒29.97。

〔4〕走査線数・走査方法・画面の横縦比 走査線数により以下の4種類に分類されるが、放送事業者が画品質や効率を考慮して選択できる。

(1)走査線数525本(有効走査線数483本) 飛び越し走査または順次走査、横縦比16対9または4対3。横縦比4対3の仕様はアナログ時代のNTSC方式と同等の画質。

(2)走査線数750本(有効走査線数720本) 順次走査、横縦比16対9。

(3)走査線数1125本(有効走査線数1080本) 飛び越し走査または順次走査、横縦比16対9。HDTV(ハイビジョン)画質で、現在、地上デジタル放送、BSデジタル放送、110度CSデジタル放送(東経110度に位置する通信衛星を使ったデジタル放送)で標準的に使われている。

(4)有効走査線数2160本(走査線数は規定なし) 順次走査、横縦比16対9。

〔5〕限定受信方式 契約者以外の視聴を防止する目的で、CAS(キャス)(Conditional Access Systems)とよばれる方式が使われる。地上デジタル放送、BSデジタル放送、110度CSデジタル放送ではB-CAS方式が、またケーブルテレビではC-CAS方式が使われる。視聴者がデジタル放送対応のテレビジョン受像機やブルーレイレコーダー(BDレコーダー)を購入すると、B-CASカードが同梱(どうこん)されており、これを所定のスリット(溝)に挿入することで受信が可能となる。

〔6〕コピー制限 著作権保護のために採用された機能である。デジタル放送をBDレコーダーなどで受信してハードディスク(HD)に録画した番組内容(コンテンツ)をBDなどにコピーする場合に、コピー制限が課せられるもの。次の2種類の方法があり、放送事業者がどちらかを選ぶ。

(1)コピーワンス 1回限りのコピーができるもの。コピーすると、HDの元データは消失する。コピーの名がついているが、実質はデータがHDからBDに移行するもので、ムーブ(移動)である。

(2)ダビング10(テン) コピーワンスでは、なんらかの不都合があってムーブに失敗すると、元データが消失するため、せっかく録画した番組は完全になくなってしまう。この不都合を改善するために導入されたもので、10回までコピーができる機能。9回まではコピーで、HDの元データは残っているが、10回目はムーブとなってHDの元データは失われる。

[吉川昭吉郎 2015年6月17日]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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