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MVNO【えむぶいえぬおー】

知恵蔵

MVNO
仮想移動体通信事業者(Mobile Virtual Network Operator)。自前では設備を持たず、他の事業者より通信回線と設備を借り受ける形でビジネスを行う事業者のことを指す。電波利用免許の交付が難しいこと、設備投資が非常に大きいことなどから、携帯電話などの移動体通信事業への新規参入はきわめて難しい。しかし、このことは、既存事業者を守る大きな「参入障壁」となり、既存事業社とは違うビジネスプランを持つ事業者の参入を阻害し、ひいては消費者の利益を損なうことになる。
そこで、各移動体通信事業者が、適切なコストで設備と通信回線を貸し出すルールを整備し、通信回線を持たない事業者でも、「通信事業」が展開できるようにする施策が採られた。これが、MVNO誕生の背景である。
日本では、2001年より日本通信が、ウィルコムのPHS網を借りる形で開始したのが始まり。当初は、ビジネス向けなどを狙い、PHSの回線で「データ通信を提供する」形のビジネスが主流であった。だが現在は、ウォルト・ディズニー・ジャパンが、ソフトバンクモバイルの回線を借りる形で提供している「ディズニー・モバイル」のように、コンシューマ向けに提供する例も登場している。
なお、MVNOの対義語として、国より電波の割り当てを受け、自前で通信設備を持つ事業者を「MNO」(Mobile Network Operator:移動体通信事業者)という単語もあるが、あまり使われることはない。
(西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2008年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

パソコンで困ったときに開く本

MVNO
日本語で「仮想移動体通信事業者」を示す「Mobile Virtual Network Operator」の略称です。NTTドコモのような、自社で無線通信設備を整備している通信事業者(移動体通信事業者)の通信サービスを借りて、自社ブランドの通信サービスとして提供する事業者のことです。自社の設備でインターネット通信を細かく制御することで、低価格の通信サービスを実現していることから、SIMフリーの低価格スマートフォンとの組み合わせが注目されています。
⇨SIMフリー、キャリア

出典:(株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本

朝日新聞掲載「キーワード」

MVNO
自前の基地局などを持たず、携帯通信大手が持つ回線を借りてサービスを提供する企業のこと。イオンビックカメラがMVNOを使って「格安スマホ」の個人向け販売を始めて話題になった。法人向けでも、富士通が農機や自動販売機の状態を遠隔で確認できるサービスを提供するなど、広がっている。
(2014-10-15 朝日新聞 朝刊 1経済)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

デジタル大辞泉

エム‐ブイ‐エヌ‐オー【MVNO】[mobile virtual network operator]
mobile virtual network operator》携帯電話の無線通信ネットワークなどを独自にもたず、他社から借り受けて自社ブランドのサービスを提供する事業者。携帯電話サービスのほかに、同じ回線を使って、ポットの使用状況から高齢者の安否を確認するサービス、車載通信機器を通じてカーナビのデータを更新したり、事故や盗難時に車の状況を知らせるなどのサービス、幼児や高齢者の所在位置確認サービスなど、独自のサービスを提供する。仮想移動体通信事業者。移動体仮想通信事業者

出典:小学館
監修:松村明
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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IT用語がわかる辞典

エムブイエヌオー【MVNO】
仮想移動体通信事業者。携帯電話やPHSなどの回線網を持たず、他の事業者の回線を借り受け、移動体通信サービスを提供する事業者を指す。◇「mobile virtual network operator」の頭文字から。自前の回線網で通信サービスを提供する事業者を「MNO」という。⇒MNO

出典:講談社
(C)Kodansha 2011.
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大辞林 第三版

MVNO
mobile virtual network operator
周波数帯域の割り当てを受けている通信事業者から回線設備を借り受けて移動体通信サービスを提供する事業者のこと。仮想移動体通信事業者。 周波数帯域の割り当てを受けている通信事業者から回線設備を借り受けて移動体通信サービスを提供する事業者のこと。少ない初期投資で通信事業に参入できる。仮想移動体通信事業者。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

MVNO
えむぶいえぬおー

携帯電話などの移動体通信事業で、自前の通信インフラをもたず、他の事業者から借りて、独自ブランドや料金体系で通信サービスを提供する事業者。Mobile Virtual Network Operatorの略で、日本では「仮想移動体通信事業者」と訳される。基地局や光ファイバー網などを保有しないため「仮想」とよばれる。通信インフラをもつ事業者(MNO:Mobile Network Operator)のような巨額の通信設備投資や電波免許が不要のため、異業種やベンチャー企業が新規参入しやすい。実際に利用する場合、スマートフォンやタブレットなどの端末に、MVNOから提供されたSIM(シム)カードを差し込んで利用するが、SIMカードを差し込んだ端末をセット販売するMVNOもある。利用者には、低料金での利用や多様なサービスを享受できる利点がある一方、通信速度が遅く、やりとりできるデータ量が限られるという欠点がある。MNOから通信インフラを借りる事業者を1次MVNO、MVNOから回線を借りる事業者を2次MVNOという。

 1999年にイギリスのバージン・グループが携帯電話市場に参入するため世界初のMVNOとなり、その後、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、東南アジアで数多くのMVNOが誕生した。日本では2001年(平成13)、日本通信が当時のDDIポケット(のちのワイモバイル。現、ソフトバンク)のPHSデータ通信網を利用し、b-mobile(ビーモバイル)ブランドでサービスを開始した。その後、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、UQコミュニケーションズといったMNOから回線を借り、データ通信や通話サービスを提供するMVNOが続々と誕生し、2017年6月時点で事業者数は713に達している。「格安スマホ」とよばれる低料金で通信サービスを提供する事業者が現れたほか、通信機能のついた電気ポットの使われ方から独居高齢者の安否を見守る象印マホービンのサービス、車に通信機器を搭載しカーナビゲーションの地図更新や音楽配信をするトヨタ自動車のサービスなど多様なサービスが誕生している。移動系通信の契約数に占めるMVNOの割合は9.7%(2017)で、総務省は移動体通信市場での競争を促進させるため、早期に10%に引き上げたいとしている。

[矢野 武 2018年3月19日]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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